川南クラブへパートナークラブ認定プラークを授与。翌日には90名の高校生と30名の女子選手が集まり7人制クリニックを実施!

去る9月11日(土)、12日(日)に宮崎県宮崎市にて、現地メディアに対する情報交換会及び懇親会、宮崎地区ラグビー際が開催されました。その席において、現地メディアに対する「JRFU戦略計画」の説明、九州地区「セブンズブロックアカデミーパートナークラブ」川南クラブへの認定プラーク授与式、そして7人制ラグビークリニックと宮崎県女子ラグビークラブ発足式が行われました。

多くの現地メディア関係者が参加した情報交換会で後藤会長からのご挨拶   日本協会からJRFU戦略計画の説明
多くの現地メディア関係者が参加した情報交換会で後藤会長からのご挨拶 日本協会からJRFU戦略計画の説明

9月11日(土) 宮崎県情報交換会
宮崎県ラグビーフットボール協会主催により、毎年行われている現地新聞、テレビ局関係者との情報交換会の席上、日本ラグビーフットボール協会戦略室中里氏より、「JRFU戦略計画」の説明と、意見交換が行われました。日本協会からは、今回の戦略計画の全体像と、地域に期待すること、また、この計画の一環として創設され、宮崎県の川南クラブが認定されたパートナークラブ制度の概要と趣旨について説明されました。この他宮崎県協会宮永理事長をはじめとした協会関係者からも、宮崎のラグビーの状況や2002年に制定された宮崎県協会の戦略計画である「フェニックスプロジェクト」の概要と進捗状況、今後予定されている行事やプロジェクトなど、様々な情報提供が行われました。
現地メディアからは、7人制ラグビーの位置づけや価値についての理解が深まったといったご意見から、「我々メディアとして、どのようにこの7人制ラグビーなどを報道してゆけばよいか?」などの問いかけなど、貴重な意見が出され、メディアとラグビー協会双方の情報共有と課題の抽出、そして協力関係の構築に資する非常に有意義な会議となりました。

太田GMから川南クラブ・林代表に認定プラークの授与   九州協会・永田広報委員長より、宮崎県協会・後藤会長に対し口蹄疫義援金が授受された
太田GMから川南クラブ・林代表に認定プラークの授与 九州協会・永田広報委員長より、宮崎県協会・後藤会長に対し口蹄疫義援金が授受された

その後、懇親会に移り、まずは、今回九州地区ブロックアカデミーのパートナークラブとして認定された、宮崎県の川南クラブの林代表に対し、日本協会の太田・日本代表ジェネラルマネージャー(GM)より、「パートナークラブ」認定プラークが授与されました。
太田GMからは、今回の取り組みの位置づけと意義、そして川南クラブが認定に至った経緯と期待が説明され、林代表からは、その責任の重さを再確認すると同時に、今後の取り組みに向かって最大限の努力をすることの決意表明がありました。
その挨拶中、林代表からは、「口蹄疫問題が起こり、まったく前が見えなくなった状況下にこのパートナークラブ制度の話を聞き、前に進むための貴重なチャンスだと思って応募した。その後宮崎県協会からも全面的に支援いただけるとの話をいただけた。このような貴重な機会をいただけたことに感謝したい」という、熱い思いが延べられました。
同席上では、九州協会が募った募金が義援金として宮崎県協会へ贈呈され、宮崎県協会後藤会長からは、復興への決意が延べられました。

9月12日(日)
翌12日は、会場を宮崎県山内川緑地公園グラウンドに移し、「宮崎地区ラグビー際」が実施されました。
このイベントの中で、高校生に対する7人制ラグビークリニックと7人制交流戦、宮崎県女子ラグビー練習会発足式及びタグラグビー体験セッションと測定会が実施されました。
当日は、日本協会リソースコーチで7人制日本代表のコーチ経験もある松尾氏が参加。宮崎県出身の松尾氏の登場に、地元関係者も和気あいあいとした雰囲気の中盛り上がりを見せました。

7人制クリニックに集まった高校生と女子選手   宮崎県協会・後藤会長より挨拶
7人制クリニックに集まった高校生と女子選手 宮崎県協会・後藤会長より挨拶

太田GMより「2016年のオリンピックを目指そう!」とエールが   宮崎県出身で、女子日本代表に参加した三樹選手も参加
太田GMより「2016年のオリンピックを目指そう!」とエールが 宮崎県出身で、女子日本代表に参加した三樹選手も参加

高校生の7人制クリニックには総勢約90名と、多くの高校生が参加し、基礎的ながら、7人制ラグビーのエッセンスの理解につながるセッションを実施しました。一時期の猛暑はやや陰りを見せつつあるものの、南国宮崎独特の強い日差しが降り注ぐ中、最初は戸惑っていた高校生たちも、徐々に松尾コーチの指導に対応し、短時間のうちに確実な上達を見せてゆきました。午後の交流戦では、若干ながらその成果が表れていたのではないでしょうか?

女子ラグビー練習会には、小学生から社会人まで、ラグビースクールでの経験者から、陸上・剣道など普段は他競技をしている中学生、高校ラグビー部の女子マネ、更には地元の女性自衛官まで、年齢もバックグラウンドも様々な約30名の参加者が集まりました。
また、宮崎県高鍋農業高校3年生で、先日の女子日本代表イングランド遠征に参加した三樹加奈さんも参加し、「彼女を追い越せば日本代表ですよ!」とスタッフから参加者にエールが送られました。

女子ラグビー発足会に参加した面々
女子ラグビー発足会に参加した面々

小学生から自衛隊員までみんな真剣な表情で
小学生から自衛隊員までみんな真剣な表情で

約90名の高校生を前に松尾コーチ   女子はまずタグラグビーを体験
約90名の高校生を前に松尾コーチ 女子はまずタグラグビーを体験

まずは、宮崎県協会普及広報委員会石川睦美氏より、タグラグビーを活用し、未経験者にもラグビーボールに親しんでもらうための基本的なセッションが行われ、その最後には簡単なタグラグビーゲームまで行いました。最初は「ウィークデイは自衛隊でいじめられてますんで、今日はあまりいじめないでください!」と言っていた女性自衛官をはじめとした初心者参加者も、初めて触る楕円球の面白さや難しさにはまりだし、あちらこちらで笑い声や悲鳴があがる、楽しいセッションとなりました。

その後、日本協会S&Cコーチ見山氏と松尾リソースコーチが中心となり、簡単な測定会が行われました。見山コーチからは冒頭に「この測定が2016年のオリンピック選手選定の基準になります。今日はいろいろな方が集まっているかもしれませんが、やるからにはベストを尽くしましょう!」と激励、少々ばて気味の参加者たちの気合が入りなおりました。

ふたを開ければ、ビープテストや立ち幅跳びで、普段はサポート役の高校チーム女子マネから基準値を上回る数値が飛び出したり、中学校では陸上と剣道をやっている未経験参加者が好成績を連発。太田GMや松尾コーチからも「ぜひラグビーをやりなさい!」と猛烈な勧誘活動が始まるほど、期待以上のパフォーマンスが見られました。
今回は気候や時間の関係で、全ての測定種目を実施できず、あくまでもデモンストレーション的なものとなりましたが、今後を期待させる選手も多く、大変有意義なスタートを切ることができました。

今後も、宮崎県協会、川南クラブを中心に、女子や7人制ラグビーの発展や地域でのラグビーの活性化に向け、継続的な取り組みを実施してゆく予定です。

フィットネステストを前に見山S&Cコーチより   まずはビープテスト
フィットネステストを前に見山S&Cコーチより まずはビープテスト

立幅跳びでは好成績も   高校生の7人制交流試合も行われた
立幅跳びでは好成績も 高校生の7人制交流試合も行われた