競技規則につきまして、ワールドラグビーよりこのほど、下記の通りルーリングに関する通達が出されました。日本協会でもこれを受け、ここに通知いたします。
記
明確化の要請:
イングランドラグビー協会は、ボールがラックから離れた/出た時、ボールを支配しようとしてそのボールをめがけて倒れ込むことが可能な場合について、競技規則の解釈の明確化を要請する。
競技規則第15条はラックがどのようにして終了するかについて記述しており、プレーヤーがボールの上に倒れ込むことはできないと記されているが、プレーヤーがルール上ボールの上に倒れ込むことが認められる場合についての明確化を求めたい。
ラグビー委員会の指定メンバーによるルーリング:
競技規則の当該条文
競技規則15.16: 「プレーヤーは 、以下のことをしてはならない: d. ボールがラックから出てくる際に、その上に倒れ込む。」
競技規則15.18: 「ボールがラックから出たら、または、ラックの中のボールがゴールライン上にあるか、または、ゴールラインを越えたら、ラックは終了し、プレーは継続される。」
定義: 「接近して(Near): 1メートル以内。」
ボールがラックから離れている/出てきている状態とは、ボールがラックから離れて動いているとき、または、ボールが最後尾のプレーヤーのすぐうしろにとどまっているときのことである。
このことは、競技規則第15.16に反しないためにも、プレーヤーがボールの上に倒れ込むことが可能かどうかを決定する際に重要となってくる。
競技規則のその他の部分(スクラムに関する競技規則19.38 a.、タックルに関する競技規則14.8 d.)との整合性から、ワールドラグビーでは、ボールが出てきたラックから1メートル以上離れているときのみ、プレーヤーがそのボールをめがけて倒れ込むことができる、とする。「接近して(Near)」は、競技規則において、「1メートル以内。」と定義されている。
ボールがラックを離れたら、そのラックは終了し、ボールはその外へ出たことになる。プレーヤーがオンサイドの位置から来て、そのボールがラックの1メートル以内にあるとしてそのボールをめがけて倒れ込まなければ、ボールをプレーすることができる。
参考映像: https://www.world.rugby/the-game/laws/clarification/2022/2
■通達対象:加盟協会、競技運営関係者、加盟チーム
■文書作成:日本ラグビーフットボール協会 国際部門・技術部門
■本件についてのお問い合わせ先:
公財)日本ラグビーフットボール協会
技術部門マッチオフィシャルグループ 競技規則担当(referee@rugby-japan.or.jp)
以上