●5月21日(水)

最終日の本日は昨日とうって変わって晴天が広がりました。
昨日の午前中のセッションが中止となってしまったため、本日のセッションはややメニューを変更し、これまでのユニット練習を意識しながら、最終的には昨日できなかった全体でのアタックディフェンスを行いました。

キャッチ&パス、コンタクトとサポート、ディフェンスの個人技術とラインディフェンスなど、この四日間で行ってきたセッションを振り返りながら、一つ一つを再確認してゆきます。
最後には、全員で、地域での戦略を意識しながらアタックディフェンスを行い、今回のアカデミーを締めくくりました。

一回目のアカデミー、そして今回の四日間を通じ、パスやアタック、ディフェンスの技術などが明らかにレベルアップしてきており、ポール氏も及第点を与えていました。

次回のアカデミーは7月です。既に発表されている通り、次回の合宿の最後には、アカデミーの選手を中心に日本選抜が編成され、フランス学生選抜を迎え撃ちます。この試合は、日仏国交150周年の記念事業の一環として行われる、両国の友好の証として非常に重要なものとなります。

7月10日(木) P.M.7:00 国立競技場でキックオフ(予定)です!
ぜひともATQアカデミープレーヤーたちの活躍を見に来てください!!

最終日のセッションが開始   パスの基本を意識して3対2
最終日のセッションが開始 パスの基本を意識して3対2

コンタクト、ロングリリース、早いボールへの仕掛けを意識   ラインスピードとコミュニケーションを意識してディフェンスを行う
コンタクト、ロングリリース、早いボールへの仕掛けを意識 ラインスピードとコミュニケーションを意識してディフェンスを行う

エリアを意識してアタックディフェンスを行う   一つ一つの基本を意識しながらチームとして動く
エリアを意識してアタックディフェンスを行う 一つ一つの基本を意識しながらチームとして動く

最後は全員で円陣を組んで終了   今回のアカデミーメンバー、お疲れ様でした!!
最後は全員で円陣を組んで終了 今回のアカデミーメンバー、お疲れ様でした!!
●5月20日(火)

この日は台風の影響で朝からひどい大雨。風もかなり強く最悪の天候です。選手の疲労も考慮し、午前中は予定していたセッションを中止し、オフとしました。
午後はその分やや開始時間を早め、まずはクラブハウスで本日のセッションについてのミーティングを行いました。ミーティングに先立ち、本日IRBからアカデミーの視察に訪れているアジア地区デベロップメントマネージャーのジャラッド・ギャラハー氏より挨拶があり、「このATQプロジェクトはIRBも全面的にサポートしており、いわばIRBと日本の共同事業。ここに来ていることを誇りに思ってほしい」と語られました。その後、ポール氏より本日のディフェンスセッションについて説明があり、本日のテーマとして、「ボールを持っている時と持っていないとき、両方にエキサイトしよう!!」という言葉が掲げられました。

その後グラウンドに出て、まずはFW・BKに分かれウォーミングアップを兼ねたユニットセッションが行われました。BKはキッキング、FWは昨日に引き続きスクラムのチェックが行われ、その後全体で一緒になりディフェンスセッションが始まりました。

個々のタックル技術から、ラインを作ってのラインディフェンス、そして全員でグラウンドを広く使ったアタックディフェンスへと、個からチームへと一連のディフェンス技術についてのセッションが展開されます。最後のアタックディフェンスでは選手のまとまりも増し、チームディフェンスとして機能し始めていることが分かります。

その後、選手達は個人練習へと移り、コーチ陣はお馴染みのレビューセッションを行い、さまざまな議論が交わされました。
明日はいよいよ最終日のセッションが行われます。

セッション前のミーティング。まずは薫田CDより   IRBから視察に訪れたギャラハー氏
セッション前のミーティング。まずは薫田CDより IRBから視察に訪れたギャラハー氏

ポール氏から、本日のセッションのポイントについて説明   キッキングセッション
ポール氏から、本日のセッションのポイントについて説明 キッキングセッション

FWは、再びスクラムをチェック   ディフェンスセッション;まずはタックルの個人スキルから
FWは、再びスクラムをチェック ディフェンスセッション;まずはタックルの個人スキルから

タックルした後すぐにボールに働きかける   ラインスピードを意識して、組織的にディフェンスする
タックルした後すぐにボールに働きかける ラインスピードを意識して、組織的にディフェンスする

すばやくディフェンスラインをセットして「ファイアー!」   最後は全員でアタックディフェンス
すばやくディフェンスラインをセットして「ファイアー!」 最後は全員でアタックディフェンス

この日もセッション後、コーチ陣とのレビューを行った
この日もセッション後、コーチ陣とのレビューを行った
●5月19日(月)

合宿二日目、天気予報では夕方には雨になるとのこと。毎回天気には恵まれないATQアカデミーですが、今回も天気との戦いが心配されます・・・・

本日のセッションは、主にアタックを中心とし、FW・BK分かれてのポジション及びユニットセッションです。午前中、ウォーミングアップの後、BKはまずは全体でのパススキルセッション及び3対2、4対3のディシジョンメイキングセッションを行います。その後、ハーフ団とそれ以外に分かれ、パスなどのポジションスキルセッションを行い、そして、セットピースからのアタックストラクチャーを確認するセッションへと続きます。

一方、FWはこの時間を使いユニットでのスクラムセッションを行いました。今回のアカデミー合宿では、U20の合宿に参加している何名かのフロントローも参加しており、彼らにとっては、トップリーグを中心とした社会人と一緒にスクラムセッションを行う良い機会となりました。その後、FW・BK一緒にアタックにフォーカスしたタッチゲームを行い午前中のセッションは終了しました。

本日の各セッションの後にも、今回練習を見に来ていただいたトップリーグや選手の所属チームのコーチとのレビューミーティングを行いました。このセッションでも、ポール氏が丁寧に、今回のセッションの目的や意味あいなどについて説明しました。

午後は天気が崩れるとの予報でしたが、練習開始時には青空が広がり、むしろ蒸し暑いくらいの天候でした。午後のセッションもユニットでのセッションが中心でした。BKは午前中に続き、セットピースからのアタックストラクチャーと各種オプションについて細かく確認が行われ、ここでもポール氏から「誰もデコイ(おとり)ではない。すべてがオプションである!」というポリシーが強調され、一つのストラクチャーに対し、最低四つのオプションを揃えておく必要がある、ということが説明されました。

FWについては、午後はラインアウトのスキル及びオプションの確認のセッションが行われました。今回、三洋電機の飯島選手、ヤマハ発動機の西選手、IBMの長澤選手など長身選手が多く参加しており、リフティングを受けて高くジャンプする様は、ある種壮観なものでした。

その後再びFW・BK一緒になり、BKのアタックに対しFWがディフェンスするセミコンタクトのアタックディフェンスが行われ、これまで行ってきた各セッションの内容がチェックされます。

そして、本日の締めくくりは、疲れた状況でもいかに正確なスキルが実行できるかということを鍛える、コンディショニング&スキルセッションが行われました。フィットネス要素の高いドリルとスキル的要素が高いものが交互に行われ、疲れている中でもミスをなくし正確なプレーを行える能力を身に付けてゆきます。

選手達にとってはかなりハードで、情報も盛りだくさんな一日でしたが、最後までモチベーションを落とさず頑張ってくれました。心配された天気も、最後まで何とかもってくれました。

練習後には、やはり、来ていただいたコーチと一緒にレヴューミーティングを行いました。
ご参加頂いたコーチからも積極的に質問や意見が投げかけられ、非常に有意義なものとなりました。

天気予報によると明日は大雨・・・・祈りながら明日を待ちます。

アジリティを意識してウォーミングアップを行う   FW、BKに分かれてのポジショントレーニング。BKはまずはパスの正確さを養う「ミッドマン」ドリル
アジリティを意識してウォーミングアップを行う FW、BKに分かれてのポジショントレーニング。BKはまずはパスの正確さを養う「ミッドマン」ドリル

FWはスクラムセッション。まずは姿勢をとる練習   BK、ディフェンスの穴を見つけそこを突く、ディシジョンメイキングドリル
FWはスクラムセッション。まずは姿勢をとる練習 BK、ディフェンスの穴を見つけそこを突く、ディシジョンメイキングドリル

スクラムの姿勢をとるFW陣   5対5のスクラム
スクラムの姿勢をとるFW陣 5対5のスクラム

セットプレーからのストラクチャーとオプションを確認するBK   FW、BK一緒に3対2のドリルでウォーミングアップ
セットプレーからのストラクチャーとオプションを確認するBK FW、BK一緒に3対2のドリルでウォーミングアップ

BKは仕掛けと相手を見て判断をするドリル   FWはラインアウトオプションの確認
BKは仕掛けと相手を見て判断をするドリル FWはラインアウトオプションの確認

今回お見えいただいたコーチ陣にもセッションに一役かっていただく   BK、ハンドオフのドリル
今回お見えいただいたコーチ陣にもセッションに一役かっていただく BK、ハンドオフのドリル

BKがアタックしFWがディフェンスするAD   今日も熱いポール氏
BKがアタックしFWがディフェンスするAD 今日も熱いポール氏

コンディショニング&スキルセッションの一こま   練習後、本日参加いただいたコーチとのレビューセッションを行った
コンディショニング&スキルセッションの一こま 練習後、本日参加いただいたコーチとのレビューセッションを行った

練習後のコーチセッション、参加コーチも積極的にディスカッションを行う
練習後のコーチセッション、参加コーチも積極的にディスカッションを行う
●5月18日(日)

2008年度ATQアカデミーの第2回合宿が始まりました。前回の合宿のレポートでもお知らせしたとおり、本年度のATQアカデミーは、7月に行われる予定の国際試合を最終ターゲットとし、そのための準備としての位置付けも加えられて行われています。この国際試合の詳細は、ちょうど今回の合宿が終了するころ明らかになると思いますのでお楽しみに!!

今年度のATQアカデミーは、海外派遣拠点のひとつでもあるニュージーランド、ワイカト協会のポール・ホッダー氏の全面的な協力を得て行ってきておりますが、今回も彼に来日してもらい、中心となりセッションを行ってもらいます。ニュージーランドで若手の強化の責任者として活躍しているだけあり、彼のセッションは、常に目的と目標が意識できるように進められてゆきます。

本日のセッションも、まずは最初に、この日の目的、目標、そして内容が説明されます。また、セッションの構成も、まずはやってみて、自分のレベルを確認し、それを上達させるためのブレイクダウンされたドリルを行い、そしてまた同じことをやってみて上達具合を確認する、といった形で、Do-Check-Practice-Do-Check といったサイクルで進められてゆきます。

本日は、前回の合宿で行った内容の復習を兼ねた個人スキルを中心としたセッション、その中でも特にキャッチ&パスを意識したプラクティスが、上記のサイクルを意識しながら行われました。また、その中で、特に今年の8月から適用される新ルール(ELV's)の影響の説明なども組み入れながら貴重な情報が提供されていきます。

キャッチ&パス、仕掛けと判断を意識した3対2、コンタクトポイントと、個別の技術のセッションのあと、前回の合宿でも行った、それぞれの要素を取り入れたタッチゲームが行われました。

そして最後に、ポール氏から、「今日の最初のセッションでの、君達のレベルはここだった、しかしその後それぞれの技術についての個別のドリルを行った後、ここまで上がった。今回の合宿の最終日(21日)、また同じセッションを行う。そのときには今日到達したレベルからスタートし、さらに高いレベルまで到達できるよう頑張ろう!!」とメッセージが投げかけられ、本日のセッションが終了しました。明日は午前中にFW・BK分かれたポジショナルセッション及びユニットセッション、午後はアタックセッションが行われる予定です。

また、今回の合宿では、トップリーグ及び選手を派遣していただいているチームのコーチの皆様に声をかけさせていただき、合宿の視察に来ていただき、意見をいただいたり、ディスカッションを行うということを試みております。セッション終了後、今回来ていただいたコーチにお集まりいただき、今日のセッションに対する質疑応答のレビューセッションを行いまいた。参加コーチ陣からも熱心な質問が投げかけられ、それに対しポール氏が丁寧に答えてゆき、大変有意義なセッションが行えました。本日ご参加いただきましたコーチ陣の皆様に、改めて御礼申し上げます。

まずは、本日のセッションの内容と目標について説明される   今日のセッションと関連づけてウォーミングアップを行う
まずは、本日のセッションの内容と目標について説明される 今日のセッションと関連づけてウォーミングアップを行う

おなじみパンチパス   これは難しい!膝の間からパスをするドリル
おなじみパンチパス これは難しい!膝の間からパスをするドリル

いくつかのパスドリルを行ったあと、再びラインでのパスセッションを行い進歩を確認する   3対2で仕掛けと判断、そしてコミュニケーションを意識する
いくつかのパスドリルを行ったあと、再びラインでのパスセッションを行い進歩を確認する 3対2で仕掛けと判断、そしてコミュニケーションを意識する

接点でのポイントを意識したコンタクトドリル   最後は今日学んだことを意識したタッチゲーム
接点でのポイントを意識したコンタクトドリル 最後は今日学んだことを意識したタッチゲーム

セッション終了後、見学に来ていただいたコーチとレビューを行う
セッション終了後、見学に来ていただいたコーチとレビューを行う