●3月14日(金)

今回の合宿では、午前中は、JK、グラントら日本代表スタッフによるディフェンスセッション、午後にポール・ホッダー氏によるスキル+アタックセッションを行いました。

グラントよりディフェンスストラクチャーが説明される   JKもジャパンのディフェンスとはどういうものかを強調
グラントよりディフェンスストラクチャーが説明される JKもジャパンのディフェンスとはどういうものかを強調

まず朝一番に、日本代表のディフェンス・ストラクチャーについての説明が、グラント日本代表アシスタントコーチにより行われました。その後、すぐにグラウンドに移動し、九州合宿同様、ウォーミングアップの後、いくつかのステーションに別れ、ディフェンスの各要素を理解するドリルが行われます。その後、グラウンドを広く使い、いくつかのポイントに移動しながらのアタックディフェンスへと続き、今回初めて日本代表スタッフのセッションを受ける関東代表の選手たちにもジャパンスタイルのディフェンスが叩き込まれてゆきます。

そして最後に、小さなグリッドを使い、4対4でのライブタックルのセッションが行われました。ここでは、狭い間合いの逃げ場のない状況で、いかに強く激しくタックルに入れるかが試されます。ぴりぴりとした緊張感のなか、午前中のセッションが締めくくられました。最後にはやはり、グラントを中心に円陣が組まれ、お馴染みの一本締めが行われました。

午後は、ワイカト協会ポール氏より、まず、今日行うアタックのストラクチャーについての説明が行われます。ここでは、事前に薫田コーチングディレクターと打ち合わせしたコンセプトに、彼なりのエッセンスも加えられたものが説明されました。特にアタックでのキーポイントとして、「RICE」という考え方が説明されました。これは、*ROLE(役割)*INDIVIDUAL SKILL(個人スキル)COMMUNICATE & MANIPULATE(コミュニケーションとコントロール)*EXECUTE(実行)の頭文字をとった造語で、今日のセッションではこれらをカバーすることを意識する旨説明されました。

グラウンドに出るとまずは上記の「I」の部分である、パスやコンタクトなどの個別スキルのセッションが行われ、それらを意識しながら、フェーズオプションのセッションへと移行してゆきます。ここで特に強調されたのは、ボールキャリヤーは必ずディフェンスとアイコンタクトし、相手の動きを止めること、他のプレーヤーはボールキャリアをサポートするためにコールしてコミュニケーションをとったり、ボールをもらう前に効果的に動きディフェンダーを惑わすこと、ライン参加するセカンドラインのプレーヤーは、ダミープレーヤーではなく、全員が「オプション」であるということなどです。

そして最後に再び最初に行った個人スキルを短い時間の中で集中して行い、再確認をして終了しました。最後の挨拶では、「Well Done!! (よくやった!)」と疲れているなかでも集中したセッションを行った選手たちに賛辞の言葉が送られました。

これをもって、今回三地域で行われたATQセッションは終了し、15日に行われる関東代表対九州代表の試合を残すのみとなりました。

今回、初めての取組に様々な形でサポートいただいた関係者及び選手・スタッフの皆様に、改めて御礼申し上げます。

「世界一早いラインスピード」を意識!   激しいタックル練習が行われる
「世界一早いラインスピード」を意識! 激しいタックル練習が行われる

アタックストラクチャーについて、ポール氏から説明が行われる   プッシュパスと体重移動で強く長いパスを生み出す
アタックストラクチャーについて、ポール氏から説明が行われる プッシュパスと体重移動で強く長いパスを生み出す

コンタクトとサポート   薫田コーチングディレクターも熱く指導
コンタクトとサポート 薫田コーチングディレクターも熱く指導

ディフェンスをひきつけてオプションを生かす   「Well Done!!」
ディフェンスをひきつけてオプションを生かす 「Well Done!!」

●3月12日(水)

三地域で行ってきたATQキャンプも今回の東京での合宿が最後となります。初日の今日は、再び両チームの選手に向けて、ATQスタッフ及び日本代表ヘッドコーチ、ジョン・カーワン(JK)氏によるミーティングが行われました。

まず、上野競技力向上委員長より、「これが最後のチャンスだという認識で取り組んでほしい!」と激が飛び、その後、薫田コーチングディレクターから、改めて今回の合宿及び試合の位置付けと意味についてが語られました。そして、今回も合宿に帯同いただいた、海外派遣先の一つであるニュージーランド、ワイカト協会のポール・ホッダー、ハイ・パフォーマンス・ラグビー・マネージャーより、ハイ・パフォーマンス・ユニット(HPU)として日本から派遣される選手がどのような環境でどのようなプログラムを受けるかということについてのプレゼンテーションがあり、この中からもその選手が選ばれる可能性があると説明されました。

そして、今回もハードなスケジュールの合間をぬって参加いただいたJK氏より、Japan Style Rugbyのポリシー、フィロソフィー、プレースタイルについて、いつもながらの迫力で熱く語られました。

今回もぴりぴりと張り詰めた雰囲気のなか、濃度の高い1時間のミーティングが行われました。

ミーティング終了後、日本代表アシスタントコーチのグラント・ドゥーリー氏も宿舎に到着し、明日は午前中はJK、グラントによるディフェンスセッション、午後は、ポール氏による、スキル及びアタックセッションが行われます。

上野競技力向上委員長より激が飛ぶ   薫田コーチングディレクターからもこの合宿の重要性が語られる
上野競技力向上委員長より激が飛ぶ 薫田コーチングディレクターからもこの合宿の重要性が語られる

ポール・ホッダー氏から、ワイカトアカデミーの活動が紹介される   Well come to the Future!! JKが語りかける
ポール・ホッダー氏から、ワイカトアカデミーの活動が紹介される Well come to the Future!! JKが語りかける