●5月14日(月)

本日は昨日に引き続き、朝から選手との個別面談が行われました。

  1. 目標設定とそれに対する取組み及びスキルテスト・フィードバック
  2. フィットネステスト・フィードバック

の二項目に分け、1.については、トニー・フィルプ ハイ・パフォーマンス・マネージャーと山本寛選手発掘マネージャーが、2.については、今回フィットネスコーチとして帯同いただいた太田千尋コーチ、木村耕コーチが面談を担当しました。

この面談において、各種テストの結果やそれに対するフィードバック、今後のレベルアップへ向けた具体的な提案や、選手個々のプレーヤーとしての目標についてディスカッションを行い、選手との認識の共有、次回以降のモチベーションアップを図ります。

最後に、全員が集合し、「閉会式」として、トニー・フィルプ、山本寛、そしてスポットコーチながら合宿にフル帯同していただいたクリス・ギベス氏から選手にメッセージが送られ、合宿を締めくくりました。

今回の合宿実施に際しまして、最後まで多大なるサポートをいただきましたNECの関係者の皆様に改めて御礼申し上げさせていただくと同時に、選手やスタッフを派遣いただきました所属チームの関係者の皆様にも、この場をおかりして、御礼と引き続きのご協力をお願いさせていただければと存じます

次回のATQアカデミー合宿は、6月の初旬を予定しております。(総務:中里)

個別面談の様子
個別面談の様子

トニー・フィルプより
トニー・フィルプより

山本寛より
山本寛より

クリス・ギベスより
クリス・ギベスより

●5月13日(日)

午前・午後の2セッションで、コアスキルセッションとして、FWはラインアウトとスクラム、BKはパス及びキッキングのセッションを行いました。

ラインアウトでは、ニュージーランド、ワイカト協会のクリス・ギベス氏が中心になり、早さを意識したラインアウトの技術について指導がありました。

バックスに関しては、午前中はトヨタ自動車ヴェルブリッツの廣瀬選手がスポットコーチとしてキッキングセッションを行い、先日の日本代表合宿で招聘されたスキルコーチのマイケル・バーン氏から伝授された技術を選手に伝えるべく、様々なキッキングスキルについての指導が行われました。

協会のホームページや太田・日本代表GMのブログにもあったとおり、バーン氏のキッキング技術には目を見張るものがあり、かつ、スーパー14をはじめとした世界のトップチームでは実際に実践されていますが、日本ではまだ認知されていなかった分野のもののようです。実際、廣瀬コーチからグラバーキックに関していくつかのパターンやその活用方法についての説明があった際には、選手達も目からうろこが落ちたといった様子で、実際に教わったことを試し、その有用さを実感していました。

このように、本来日本代表レベルでないと伝わりづらい情報や技術に、このATQ活動を通じ、若手の選手にもふれてもらう機会を持たせることが本活動の重要なポイントであり、今後も日本代表や海外ユニオンとの連携を深め、様々な先進的な技術や理論をアカデミー選手達に伝えられるように取り組んでゆきたいと考えています。

午後には、FWはスクラムセッションを行い、ここでも代表のスクラムアドバイザーも兼務するトニー・フィルプから、レクチャーとグラウンドでのセッションにより、日本代表で行っているスクラムポリシーやスキルについての説明や練習が行われました。

BKに関しては、朽木トヨタ自動車ヴェルブリッツ前監督をスペシャルコーチとしてお招きし、キャッチ&パスに関してのセッションが行われました。ここでも、日本におけるパス技術の第一人者である朽木コーチの指導に、選手達も刺激を受け、練習の最中にも明らかに変化が見られるほどの状況でした。選手達にとっても、よい経験になったのではないでしょうか。

練習後、本日の夜から明日の午前中にかけ、これまでのテストやセッションを基にした、選手とコーチとの個別面談が行われます。ここでは、選手個人としての目標設定のディスカッションや測定結果のフィードバックと今後の取組みなどについて、話し合われることになります。(総務:中里)

熱心にクイックパスについて指導を行う朽木スポットコーチ
熱心にクイックパスについて指導を行う朽木スポットコーチ

熱心にクイックパスについて指導を練習前に檄を飛ばす薫田CD
練習前に檄を飛ばす薫田CD

クリス・ギベス氏によるラインアウトセッション
クリス・ギベス氏によるラインアウトセッション

廣瀬スポットコーチによるキッキングセッション
廣瀬スポットコーチによるキッキングセッション

日本代表でも行っているスローイング練習
日本代表でも行っているスローイング練習

スクラムに関するミーティング
スクラムに関するミーティング

パスセッション
パスセッション

●5月12日(土)

午前中は昨日のフィットネステストの残りであるビープテストを実施した後、キャッチ&パス、コンタクト、タックルに関するスキルテストを行いました。このテスト結果も、フィットネステストと同様に、前回の結果との対比を含め、合宿後半のフィードバックの元となります。

今回、ラインアウトのスペシャルコーチとしてニュージーランド、ワイカト協会から招聘したクリス・ギベス氏もスキルテストに加わり、コンタクトのアセスメントと、コーチングを行いました。

ここでは、コンタクトのごく基礎的なスキルであるにもかかわらず、必ずしも選手達に正しく身につけられていないチェックポイントが分かりやすくレクチャーされました。彼らにとっては基本を見直し、再認識すると同時に、新たな発見もある良い機会であったと思われます。

その後、バスにて東京に向かい、秩父宮で行われたJAPAN XV vs クラシックオールブラックス戦を観戦。昨日の晩のミーティングでは、今回の観戦ポイントについてのセッションがあり、JAPAN XVが意図している戦略について各選手で分析するよう課題が出されました。その課題に基づき、選手達は、観戦中も真剣にメモを取り、JAPAN XVの戦略とその達成度についての評価を行いました。

その後再び我孫子に戻り、夜のミーティングにおいて、上記の分析結果に基づくディスカッションのセッションが行われました。このセッションは、ゲームプランの理解を高める他、日本代表が目指している戦略やポリシーを理解し、自分自身が代表選手になる為の意識の向上と、その為にすべきことを理解するために有用なものです。このセッション上、ハイ・パフォーマンス・マネージャー、トニー・フィルプから、「この中で日本代表になりたい人は?」という質問に対し、当然ながら全員が手を上げていましたが、密かに総務スタッフとして帯同していた学生スタッフの石川も手を上げようとしていたのに気付いていたのは私だけだったでしょうか‥‥

明日は、今回のアカデミーのメインである、コアスキルセッションが行われます。(総務:中里)

タックルスキルテスト
タックルスキルテスト

薫田コーチングディレクターとクリス・ギベスの厳しい目
薫田コーチングディレクターとクリス・ギベスの厳しい目

クリスコーチはコンタクトのテストを担当
クリスコーチはコンタクトのテストを担当

真剣な表情で観戦する選手達
真剣な表情で観戦する選手達

ゲームレビューのミーティング
ゲームレビューのミーティング

●5月11日(金)

今回のアカデミーキャンプは、千葉県我孫子市のNEC様の素晴らしい施設を使わせていただいて実施しております。NECの関係者の皆様の多大なるご支援・ご協力に、この場をお借りして御礼申し上げます。

本日は、合宿集合日。まずは上野・競技力向上委員長より合宿開始に向けた心構えや我々の目指すゴールなどについて説明があり、その後すぐにフィットネステストを開始しました。ATQアカデミーでは、日本代表と同じ項目によるフィットネステストを毎回実施し、日本代表や世界標準レベルと自分との比較や、前回からの数値の変化を選手自身が確認できるようにすると同時に、次回のアカデミーまでの取り組みについての提案や指導を行っています。

今回も、主に柔軟性を計測するファンクショナルテストや各種測定の後、グラウンドに出て7分間テストという、非常にハードなテストも行いました。この7分間テストは7分間のインターバルランの中で選手がどこまで行けるかにより、レベルを設定し、選手の無酸素運動能力を測るテストで、日本代表でも最近採用しているものです。今回も測定に帯同していただいた日本代表ストレングス・コンディショニングコーチの太田コーチによると、測定結果については、日本代表レベルに近いものを出したものもいて良いレベルであったようです。

明日は午前中スキルテストを行った後、午後は一時東京に戻り、JAPAN XV vs クラシックオールブラックス戦の観戦と、観戦後試合のレビューとディスカッションを行う予定です。(総務:中里)

ファンクショナルテストの風景
ファンクショナルテストの風景

体幹(コア)測定テスト
体幹(コア)測定テスト

7分間テスト
7分間テスト