この度、財団法人 日本ラグビーフットボール協会は、日本代表ヘッドコーチ、ジャン-ピエール・エリサルド氏との契約解除を決定しました。

29日、エリサルド ヘッドコーチ解任を発表する真下副会長・専務理事。右は浜本理事、左は太田ジェネラルマネージャー兼ヘッドコーチ
29日、エリサルド ヘッドコーチ解任を発表する真下副会長・専務理事。右は浜本理事、左は太田ジェネラルマネージャー兼ヘッドコーチ

契約解除の理由としては、当協会に相談なくフランスの1部リーグ アビロン・バイヨンヌのスポーツマネージャーに就任したこと。さらに、この兼務が日本代表ヘッドコーチの職務の遂行に支障をきたすことから今回の決定に至りました。
11月にはワールドカップ2007アジア地区最終予選を控え、チームを作るうえで非常に重要な時期ではありましたが、本件が及ぼす日本代表の求心力、チームへの影響を鑑み、このような決定を下すことになりました。

日本代表チームの指導体制は、当面は太田治ジェネラルマネージャーが兼任としてチームを率います。
直近にラグビーワールドカップ2007アジア地区最終予選を控え厳しい状況であることに変わりはありませんが、チーム一丸となってラグビーワールドカップ2007の出場権を獲得し来年に繋げていきたいと考えております。
新しいヘッドコーチに関しましては、早急に人選を含めて検討して参ります。

世界を相手に勝利を追及する日本代表の姿を通して、日本ラグビーを世界にアピールし、日本ラグビーの素晴らしさを発信していきたいと考えています。また、日本代表はもちろんのこと、ラグビーというスポーツが認知され、さらに多くのファンの方々にご覧いただけますよう、一層の努力と研鑚を重ねていく所存です。

◎真下昇・(財)日本ラグビーフットボール協会 副会長・専務理事
「今回の問題につきましては大変お騒がせする結果となりファン・チーム関係者、我々をサポートいただいているすべての皆様に多大なるご迷惑をお掛けしましたことをお詫び申し上げます。
我々、財団法人 日本ラグビーフットボール協会は、日本代表ヘッドコーチ ジャン・ピエール・エリサルド氏との契約の解除を決定しました。正式な契約解除日は、契約書上2006年10月31日となります。
契約解除の理由としましては、我々に相談なくフランスの1部リーグ、アビロン・バイヨンヌのスポーツマネージャーに就任したこと。さらに、この兼務が我々が望む日本代表ヘッドコーチの職務の遂行に支障をきたすことから今回の決定に至りました。
そのうえ11月にはワールドカップアジア最終予選を控え、チームを作るうえで非常に重要な時期ではありましたが、本件が及ぼす日本代表の求心力、チームへの影響を鑑み、このような決定を下すことになりました。
当面の指導体制については、緊急措置として太田GMをヘッドコーチ兼任としてチームの総責任者とします。
引き続き、日本代表のサポートをよろしくお願いします」

◎浜本剛志・(財)日本ラグビーフットボール協会 理事(強化担当理事)
「今回の問題につきましては大変お騒がせする結果となりファン・チーム関係者、我々をサポートいただいているすべての皆様に多大なるご迷惑をお掛けしましたことをお詫び申し上げます。
今回の決定は、私としましても、翌年にW杯を控え、直近にはアジア最終予選を控えている中で代表チームの士気に関わる重要な問題として捉えております。
今後の日本代表チームですが、当面は太田GMがHCを兼務する形でチームを指揮していただきます。気持ちを入れ替えチーム一丸となってW杯出場権獲得し来年に繋げていきたいと思っております。
新しいヘッドコーチに関しましては、早急に人選を含めて検討して参ります。決まり次第、皆さまにはご報告申し上げます。
引き続き、日本代表へのご支援をよろしくお願いいたします」

◎太田治・代表チーム事業部ジェネラルマネージャー兼ヘッドコーチ
「まず始めに、今回の件につきまして大変お騒がせする結果となり、日頃より日本代表を応援していただているサポーターの皆さん、そしてご支援いただいているスポンサーを始めとした関係者の皆様にお詫び申し上げます。
私としても、春からチームを作ってきてある程度の形が見えていただけに今回の事態は非常に残念ではありますが、今回の件が日本代表に与える影響を総合的に検討した結果、契約を解除することで決定しました。本件を厳粛に受け止め信頼回復に努めるべく今まで以上に日本代表強化のスピードを上げ取り組んで参ります。まずは、当面の11月のアジア地区予選を勝ち抜き来年のW杯の出場権を獲得するために全力を尽くします。
サポーターの皆さんの不安を払拭するためにも圧倒的な強さでアジアを勝ち抜きたいと思っております。
アジア予選に関しましては、私が兼任としてチームを率いることになりましたが、戦い方・内容についても大きく変えることはありません。これまで取り組んできた部分を幹に、枝葉の部分をつけていくイメージです。与えられた時間は多くありませんが、しっかりとした準備をしていきたいと思います。
我々、日本代表チームとしましては、サポーターの皆さんと一体となって戦っていきたいと思っております。引き続き、日本代表へのご声援をよろしくお願いいたします」

■経過
9月6日
フランス国内においてエリサルドヘッドコーチがフランス1部リーグ、アビロン・バイヨンヌのスポーツマネージャーに就任との報道。
9月7日
バイヨンヌHPにてスポーツマネージャー就任と掲載。これを受けて太田GMよりエリサルド本人に事実関係を通訳を通し電話・電子メールにて確認。
9月9日
代表チーム事業部として関係者へ面談し直接状況の把握をすることが必要との判断から、太田GMをフランスに派遣することを決定。
9月10日
バイヨンヌにて就任会見を実施するとの情報が入り、中止するよう要求する。
9月11日
バイヨンヌはエリサルド氏のスポーツマネージャー就任会見を実施。
9月13日
太田GM渡仏。
9月17日
太田GM帰国。帰国後、森会長以下三役、具体的には、森会長、和田副会長、真下副会長、矢部会計役に報告。8強会議で方向性を示すこととした。
9月20日
世界8強進出対策会議を開催。太田GMの報告を受け、代表のHCの専任を再度求め、兼務は認めない旨を弁護士と契約内容の確認をしたうえで正式に文書にて送付することを理事会に答申。
9月22日
森会長承認後、会長名でエリサルド氏へ文書を電子メールにて送付。
9月24日
エリサルド氏より回答。日本代表HCとバイヨンヌのスポーツマネージャーの兼務は問題ないとの内容。
9月25日
浜本理事と太田GMにて真下副会長・専務理事へ報告。真下副会長・専務理事より森会長へ報告・契約解除を決定。
9月26日
全理事へ報告・確認し契約解除の承認を得る。太田GMよりエリサルド氏へ協会決定を伝える。
9月27日
エリサルド氏より協会決定を受け入れる旨連絡あり、2006年10月31日付けで契約解除を決定。

 

リポビタンD ソシエテジェネラル カンタベリー サントリー