帝京大学 5-41 関東学院大学

帝京大学の岩出雅之監督(右)、辻井将孝主将
帝京大学の岩出雅之監督(右)、辻井将孝主将

◎帝京大学
○岩出雅之監督

「点数がすべてを物語っている。ゲームの要所要所、特にセットプレーで流れを乱された。初めてゲームを行なうグラウンド(長居第二)で、風向きが読めなかった点もあるが、関東学院のディフェンスが素晴らしく、自分たちのリズムが掴めずじまいだった。最後は集中力が切れ、大差となったが、もう少しつけ入るスキはあったと思う。
FW戦で優位に立てると思ったが、ボールリサイクルの点で上手く絡まれてしまった。モールは反則ギリギリのプレーだった。それほど身体の入れ方や差し込み方は巧みだった。関東学院のスクラムワークも微妙で、最後までレフリングとマッチできなかった(レフリーを批判しているのではなく、レフリーの見解に合わせて修正できない我々のミスであることは付言しておく)。もう少しダイナミックにスクラムを押したかった」

○辻井将孝主将
「チーム一丸となってひたむきにチャレンジするだけだったのに、関東学院の厳しいディフェンスに力負けしてしまった」

関東学院大学の春口廣監督(右)、有賀剛ゲームキャプテン
関東学院大学の春口廣監督(右)、有賀剛ゲームキャプテン

◎関東学院大学
○春口廣監督

「秋の交流戦の雪辱ができた。プレーヤーの若さ・能力に敬意を表したい。
ディフェンス、セットプレーといいプレーが随所に出ており、成長の跡がうかがえる。ラインアウトでは若干のミスはあったものの、許容範囲だ。
FWの強さが看板の帝京だが、今日はFW周辺で強いプレッシャーがかけられた。SHの吉田も、積極的にタックルしていたし、フロントローも実力どおりの力を発揮した。バックスのポジションチェンジも奏効している。シーズン終盤で、皆、相当痛んでいるが、準決勝以降のゲームは有賀にどれだけ生きたボールを集められるかだ。期待に応えてくれると信じている」

○有賀剛ゲームキャプテン
「負ければ終わりのゲームに勝利でき、ホッとしている。今シーズンのベストゲームだと思う。特にディフェンス面で自信がついた。準決勝では法政にリーグ戦の借りを返したい。明日から気を引き締め、次に臨みたい。
(交流戦で帝京に敗れたことについて、苦手意識があったかとの質問に)ボク自身は今季初めての対戦であり、特に意識していなかったが、チームには多少意識はあったかもしれない。が、今日の勝因はFWの頑張りに尽きる。福岡大学戦後、ゲームプランを修正したが、結果セットプレーが安定した。バックスもポジションチェンジを行なったが、自分も含めまずまずの動きであったし、次ゲームにも良いイメージを持って臨める」


同志社大学 35-24 慶應義塾大学

慶應義塾大学の三宅清三郎監督(右)、猪口拓主将
慶應義塾大学の三宅清三郎監督(右)、猪口拓主将

◎慶應義塾大学
○三宅清三郎監督

「関西王者の同志社にチャレンジ精神を持って挑んだが、決め手に欠け、結果跳ね返された。主将の猪口は膝の状態が思わしくなく、前半のみで交代せざるを得なかった。前半はキレイにトライを取りにいく余り、歯車が狂った感がある。ハーフタイムでは"目を覚ませ。もてる力を出してこい"と檄を飛ばし、シンプルに練習通りのプレーを心がけた結果が奏効したものの、11点差のスコアが両者の力の差といえる」

○猪口拓主将
「同志社-筑波戦を分析し、同志社FWを分断すればペースに乗れると踏んでFW戦を挑んだが、接点の勝負で力負けした。後半は慶應ペースだったが、同志社のほうが総合的に上だった。見通しの甘さが悔やまれる」

同志社大学の中尾晃監督(右)、仙波智裕主将
同志社大学の中尾晃監督(右)、仙波智裕主将

◎同志社大学
○中尾晃監督

「前半は、ディフェンスを起点として2トライを奪取し、自分たちの形を貫けた。後半については得点差を考えず、積極的且つ緊張感を持って臨んだが、凡ミスやHO中村のシンビンでペースを乱してしまった。しかし自陣ゴール前で、我慢しながらディフェンスできたことが収穫である。FWはゼロチャンネルで前進できたことが大きい。モールでは慶應に絡ませるスキを与えなかったことも評価できる。
次の早稲田戦ではアタックを前面に押し出して勝負したい。1週間という短い期間だが、ラインディフェンスの整備にも時間をかけたい」

○仙波智裕主将
「前半はアタック・ディフェンス共積極的に前へ出ることができた。後半は最初の10分を丁寧にプレーしていくつもりだったが、結果できず1年を通じての課題が克服できないままである。しかし、後半の最後数分間、自陣ゴール前で個々がディフェンスの責任を果たしたことは大きな収穫だ。ゼロチャンネル付近でのFWのディフェンスについては、ゆっくりとした展開では対応できるものの、オープン攻撃での2次、3次のディフェンスについて、プレッシャーをかけられていない。
(早稲田への雪辱についての意気込みを訊かれ)負ければ終わりのノックアウト方式では、眼前の敵だけに集中し、筑波、慶応義塾戦に臨んできたので早稲田の名前を口にするのははばかれたが、今、挑戦権を掴んだのだから今後は対早稲田だけを考え、精一杯自分たちの思いをぶつけていく」