|
 |
|
ヤマハ発動機の清宮監督と三村キャプテン |
ヤマハ発動機ジュビロ
○清宮克幸監督
「早稲田と戦うのはトップリーグの監督として2回目である。前回のサントリーの時に戦った時には、早稲田は工夫もなくサントリーに負けている。今回も同じようにならなければいいなと思っていたが、早稲田はベストパフォーマンスに近い工夫と粘りがあった。80分間の中で、早稲田がうまく戦わなかった部分があまりにも早く、序盤でゲームを決めてしまったが、あのあたりの戦い方を間違えなければ、もっと苦しめられたと思う。早稲田はナイスゲームでした」
──今日の田中選手のパフォーマンスについては。
「よかったので代える予定ではなかったが中園に代えた。バックスに早稲田のOBが多いのでOBには意地があったのではないか。早稲田のOBはあのジャージに思い入れがあるので燃えたのではないか。五郎丸は格の違いを見せつけていた。田中もそんな中、あのグランドコンディションの中でいいステップをきってトライを取ってくれた」
──同期の後藤監督と戦った感想は。
「特にないが、早稲田はよく表現、体現してくれたと思う。格上に対して果敢に挑み、来期につながる試合であったと思う」
──早稲田の粘りと工夫とは、どのプレーのことか。
「前半、早稲田が風上で、自陣から果敢にアタックしてきたが、ミスをしてヤマハに持って行かれた時間帯があった。あの辺りは正攻法で行った方がいい時間帯で、試合後に早稲田のコーチと話をしたが、もう少しガチンコ勝負をした方がよかったと思っていると思う。早稲田はいたるところでヤマハの強みを消す努力をしてきた。ファイト、ファイティングスピリットもあり、最初の20分を除けば早稲田はベストゲームをしたと思う」
──大学生相手に、主力選手を温存せずにベストメンバーで臨んでいる。それについての考えは。
「お互いにそのようなことは望まない。毎年言われているが、日本人選手だけのヤマハであれば、自分がもし大学の監督でも、外国人が出ないチームに勝ってもうれしくない。お互いに敬意を表してベストメンバーで臨んでいる」
──ヤマハとしては、今日は反則が多かったが。
「普段トップリーグでは反則でないプレーが反則となった、特に後半に」
○三村勇飛丸キャプテン
「学生相手でも、自分たちがやってきたことをやり、力を出し切ろうということで臨んだ。課題の入りは満足できたが、中盤、後半にプレッシャーに負けてしまう時間帯があった。次の神戸戦は、簡単には勝てない相手なのでこの点を修正していきたい」
──違う意味で、早稲田のジャージーを見ると思い入れがある選手がいるのではないか。キャプテンはどういう思いだったのか。
「自分の学生時代の最後の試合が早稲田で、1年生の垣永選手と金選手とが出ていた。彼らの最後の試合に自分が出ていることに特別なものを感じた。自分と堀江(ともに明治大学出身)は燃えていた」
──トップリーグ戦、学生と戦い、またトップリーグのチームと戦うことになるが、大学生相手に戦う場合にはマインドセットが難しいのでは。意気込みはどうだったか。
「今年のヤマハ発動機は、相手がどうのこうのではない。自分たちの力を出し切ることにフォーカスしてきたので、やってきたことを出し切る気持ちで臨んだ」
──学生と戦う日本選手権は、社会人にとっては難しいと思う。特に早稲田と対戦するときには、観客の声援なども含めてやりにくくはなかったか。
「試合前に、選手にはストレスがかかる部分もあるが、ひとつひとつ気持ちを切り替えて、しっかりと次につながる試合をしようと話し、試合に臨んだ」
──前半に4トライ取った後、中盤以降受けていたように思えたが。
「少なからず気持ちの問題がある。一人一人の気持ちのゆるみが、全体のゆるみにつながった。今までやってきたことが出せない時間帯があり、結果として全体のゆるみにつながった」
──秋に早稲田と一緒に練習しているが、秋の早稲田と今日の早稲田との違いは。
「自分は秋には出ていないが、秋の時にはスクラムは組みにくい印象だった。今日の早稲田は最後なので、早稲田らしいプレーをしていた」
|