中部大学 8-15 東京学芸大学 【準決勝 2014年1月4日(土)/愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場】 1回戦同様の強風の中、風下の中部大学のキックオフで準決勝第2試合が開始された。風下の中部大学は10番SO渋谷康太を中心にフラットなパス攻撃でフェイズを重ねる。対して東京学芸大学は1回戦で見せた個々の粘り強いタックルで対抗、両チームを象徴するプレーでゲームがスタートした。前半8分、中部大学のペナルティーでゴール前5mのラインアウトを得た東京学芸大学がラインアウトモールを押し込み、最後は1番PR坂詰健司が右中間にトライ、5-0とゲームが動いた。その後、中部大学が中盤で攻撃を仕掛けるが、細かいミスで地域の前進がままならなかった。対して17分、東京学芸大学はゴール前中央でペナルティーを得て10番SO川村航が冷静にPGを成功、8-0とリードを広げた。一方、風下の中部大学は自陣からも積極的に攻撃を仕掛けるも、容易に敵陣に進めず、地域獲得に苦しむ時間が続いた。その後も一進一退の攻防が続いたが、風上の東京学芸大学が終止優位に中部大学陣内でゲームを進めて前半が終了した。 後半になると、今度は中部大学が攻勢、風上を利用して効果的に相手陣に地域を進め、力強い縦の攻撃で徐々に圧力をかける。対して東京学芸大学も前半同様、粘り強い防御で対抗した。中部大学は再三相手陣でのラインアウトを中心にセットアタックのチャンスを得るも、攻撃が効果的に継続できない。風の影響でのラインアウトの乱れもあるが、その後の争奪では東京学芸大学の出足が一歩早く、後手に回る場面が続いた。そして18分、中部大学がゴール前左中間でペナルティーを獲得、ショット選択もよぎる中、速攻で果敢に試みるが、東京学芸大学のタックルがミスを誘い、得点の機会を逸した。その直後から東京学芸大学が攻勢、ゴール前まで迫るが、中部大学の必死の防御で中盤での攻防に戻る。そして31分、中部大学10番SO渋谷が中央からPGを成功させ、3-8と勝利への執念を燃やす。しかし東京学芸大学はキックオフ直後のチャンスから9番SH富山正人が抜け出しトライ、ゴールも成功し15-3と勝利を決定づけた。中部大学も38分、縦の連続攻撃からBKに大きく展開、最後は22番田代勝也が飛び込みトライ、8-15と意地を見せる。その後も中部大学が最後のチャンスと自陣から攻撃を継続するが、そのままゲームは終了し東京学芸大学が15-8と勝利し、決勝進出となった。 (早坂一成)