●6月21日(土) 東京 フィジー戦直前合宿6日目。明日行われるフィジー戦に向けた前日練習が、試合会場となる国立競技場で行われました。 11時からスタートした最後の練習は、短い時間でテンションと体を上げていく試合を想定したウォーミングアップでしっかりと体を温め、箕内キャプテン主導のキャプテンランに移りました。 本数はこなしませんが、試合へ向けて高ぶる気持ちが感じ取れる集中したキャプテンランでした。先発メンバーで数本行った後、リザーブメンバーと入れ替え全員がスタジアムの感触とコンビネーションをあわせて終了。 リベンジに向けた準備は整いました。昨年のワールドカップから9ヶ月。4点差で涙を呑んだあの日を取り返す時が来ました。昨年のW杯からさらに成長した日本代表が低く激しいタックルと、どこからでもトライを狙う攻撃的なアタックでフィジー代表をホームで迎え撃ちます。 明日の天気予報は雨ですが、それを吹き飛ばすような試合をして、あの日悔しい思いをしたファンの皆様と勝利の瞬間を共有したいと思います。 ぜひともスタジアムで我々の後押しをお願いします。 ラインアウトから素早く展開 力強い走りでチームを勝利に導くWTB遠藤選手 FW・BK一体となった攻撃でFIJIに挑む ●6月20日(金) 東京 フィジー戦直前合宿5日目。本日の日本代表チームは終日オフとして、これまで続いてきた連戦の疲れを取り除くことに努め、何人かトレーニングを希望する選手もいましたが、コンディションを考慮し、トレーニングを禁じ、リフレッシュさせるようコーチングスタッフから指示がありました。 本日、14時にはフィジー戦のメンバーが発表されました。メンバーが決まり、リベンジに向けてカウントダウンが始まりました。 いよいよ、明日国立競技場でキャプテンランを行い、フィジー戦に向けた最終調整を行います。 ●6月19日(木) 宮城・仙台 フィジー戦直前合宿4日目。本日で仙台でのトレーニングは最後となり、練習後東京に移動してきました。 午前中に行われた名取スポーツパークでの練習は、約1時間という短いものとなりました。昨日の練習強度が高かったこともありますが、何よりも短い時間で集中してトレーニングすることを目的としたものでした。 内容は、ランニングスキル、相手と動きを鏡のように合わせながら行うミラードリルなどのウォーミングアップからトレーニングがスタート。その後、パスレースを行いパススキルを養い、リアルラグビーに入りました。フィジー戦に向けた最後の全体練習となるため、アタックオプション、ディフェンスコミュニケーションなど、すべてに渡って確認しました。 この日も一方のチームを仮想フィジーチームとして、フィジーが我々にしてくるであろうアタック、ディフェンスに対応すべくトレーニングを重ねました。 トンガ戦でも見せた激しいディフェンスは健在。しっかりと相手のアタックラインを捉えノミネート、周囲の選手とのコミュニケーションも取れ、乱れることのないディフェンスができています。アタックに関しても、ここまで結果を残せているワイドラインが機能し、決定力あるウイングに小気味よいリズムでボールが渡っています。 また、修正ポイントに挙げられていたセットプレーもスクラム・ラインアウト共に、微調整は終えており、さらなる成長が期待されます。 チーム全体として、セットプレーからの新たなアタックオプションも試しています。 練習後の円陣では、JKから「今日でフィジー戦への準備は終わった。試合は日曜日。日曜日の14時に爆発できるよう、明日のオフでしっかり頭と体を休めて、土曜日のキャプテンランで最終確認をしよう。我々はもっと成長できる。それをフィジー戦で見せよう」と締めくくりました。 短い時間ながら、集中し激しい練習を終えた日本代表は、昼食後、仙台から東京へ移動しました。明日は終日オフとして、疲労回復に努め土曜日のキャプテンラン、日曜日の試合に臨みます。 仙台最後の練習が行われた パートナーと同じ動きをするミラードリル キックキャッチでハンドリングスキルを養う 素早くディフェンスラインを構築する 停滞したらFWが近場を攻める DFをひきつけ決定力あるWTBへ セットプレーの修正も終了。さらなる安定が期待される ●6月18日(水) 宮城・仙台 フィジー戦直前合宿3日目。本日の仙台も快晴。非常に暖かい一日になりました。 今日の日本代表は、当初予定していた午後の練習を午前に変更してトレーニングが行われました。 練習は、ビジョンドリルなどのウォーミングアップから、ディシジョンメーキング、ディフェンスラインドリル、クイックハンズの3つのステーションを回るスキルローテーションを実施し、スキル強化に努めました。 さらに、ラックテクニックとディフェンスコミュニケーションを行いました。ラックテクニックでは、しっかりとレッグドライブをすること。そして、ラックには激しく・低く入ることを意識付けました。ディフェンスコミュニケーションでは、インサイドショルダーをしっかりとあわせること、上がるのか待つのかを状況判断することに意識しながら行われました。 その後は、チームランを行いました。このチームランは、密集周辺の激しさ、1対1の接点での強さなど骨が軋む激しい練習となりました。チームを2つにわけ、お互いが一歩も譲らず気迫溢れる一進一退の攻防が繰り広げられました。チーム内の競争はもちろん、フィジー戦への熱い意気込みが感じられる時間でした。 その後は、ユニットトレーニングに移行し、FWはスクラムとラインアウト、BKはパンチパスとラインアタックを行いました。FWのスクラムでは、これまで以上にヒットスピードを確認しながら、しっかりと足を動かすことを念頭に8対8のライブスクラムを組みました。トンガ戦後半で乱れたラインアウトもしっかりと修正し、調整しました。 BKは、アングルやパススピードを意識し、アタックオプションをチェック。試合を重ねるにつれ厚みが増してきたアタックラインをさらに強力にすべくトレーニングを行いました。 練習後は、各自インディビジュアルスキルで各個人個人のスキル向上に努め、グラウンドを後にしました。 明日の午前中に仙台で練習を行い、東京へ移動します。 ディシジョンメーキングを養うドリル しっかりとディフェンスに入る インサイドショルダーでディフェンスに入る 低く・激しく入る ラックサイドからディフェンスを組み立てていく 競り合うラインアウト キックと同時にチェイス ホラニ選手も順調に回復 激しい攻防が行われた ●6月17日(火) 宮城・仙台 フィジー戦直前合宿2日目。仙台滞在中の日本代表は、本日からフィジー戦に向けたトレーニングを開始しました。 サプライズは突然起きました。早朝5時30分、コーチングスタッフが、「15分後ロビー集合」とだけ伝え、選手たちの部屋を次々と起こして回りました。何が何だかわからない選手たちが外に集合し、行き先も伝えられず向かった先は仙台城(青葉城)。眠気眼のまま走り出し、城へと上る急勾配の坂を登り行き着いた先は、あの有名な伊達政宗の騎馬像でした。 全員が集合した際に、JKから「いつ何があるかわからない、しっかりと状況を見極めることが大切。我々は、確かに一昨日いい試合をして勝った。でも、次のフィジー戦に向けてもっと上のレベルにいかなければならない。侍の前でモダン侍になろう」と選手たちに語りました。 突然のサプライズでしたが、チームがより一層強くまとまり、フィジー戦に向けて好スタートを切ることができました。 そして、そのままチームミーティングを実施し、トンガ戦のレビューを実施。良かった点、修正点を洗い出し、次戦に向けて頭を切り替えました。 朝食後は、チームを3つのグループに分けてウエイトトレーニング実施。試合で最大のパフォーマンスを発揮するためのプログラムをしっかりと行いました。 午後は、グラウンドに出てトレーニング。試合明けの初練習ということで、いつものように、体を起こすようにゆっくりとしっかりとウォーミングアップを行いました。 そして、新たなムーヴを確認。歩きながらでしたが、新しいオプションをメンバーを入れ替えながら全員が体感しました。 その後は、FW・BKに分かれてユニットトレーニングを実施。FWはラインアウト、キックオフ。BKはパススキルとムーヴの確認を行いフィジー戦に向けた初練習を終えました。 すべては、フィジーへのリベンジのため。チーム一丸となって戦っていきます。引き続き、応援をよろしくお願いします。 このストレッチの後、お城へ向かう急な坂を登った 伊達政宗像と共にモダン侍になることを誓って記念撮影 アタックオプションを確認する 先週一週間のトレーナー・オブ・ザ・ウィークの遠藤選手 ライアン選手からアングルをつけて走りこむ平選手へ グラウンドを大きく使うアタックに磨きをかける ラインアウトから素早くBKラインへ ●6月16日(月) 宮城・仙台 昨日のトンガ戦を終えた日本代表は、仙台にそのまま滞在し、フィジー戦に向けた合宿に入りました。 試合翌日となった今日は、終日オフ。まずは、激戦の疲れを取ることに務めました。昨日のトンガ戦では、自分たちの戦い方を80分間やり通すことができ、久々にホームで南半球の国を破ることができました。 大きな地震のあった翌日に、実に多くの観客の皆様に応援頂きました。本当にありがとうございました。 明日から、フィジー戦に向けたトレーニングを開始します。今週のフィジー戦は、昨年のワールドカップでの無念を晴らす絶好の機会。ホームでリベンジしてアウェーに乗り込みたいと思います。ホームでは春シーズン最後となるこのフィジー戦、ぜひとも多くの皆様に応援いただきたいと思います。スタジアムを真っ赤に染めて我々の応援をよろしくお願いします。