マッチリポート 「第63回 全国地区対抗大学ラグビーフットボール大会」
東京学芸大学 12-21 名城大学
【決勝 2015年1月6日(火)/愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場】
底冷えのする雨天のコンディションのもと、2連覇を目指す東京学芸大学と6年ぶりの出場となった名城大学のキックオフで決勝戦が始まった。
開始早々、中盤での激しい攻防となった両チームであるが、水を深く吸い込んだグラウンドの影響か、今大会、双方精度が高かったボールハンドリングがままならない。
それでも前半8分、東京学芸大学は主将CTB木村祥太郎の突進からゴール寸前まで地域を進める。FWで取り切りたかったがペナルティー、名城大学の好防御で得点には至らない。
対して名城大学は、準決勝の快勝の勢いで波に乗りたいが、細かいハンドリングエラーで地域を進めず、ゲームは膠着して行く。
前半21分、名城大学は初めて相手陣22mに地域を進め、攻撃を継続するがペナルティー、お互い我慢の時間が続いて行く。
その後、相手陣22mでゲームを進める東京学芸大学に対し、名城大学はゴール前からもキックを使わず果敢に攻撃、HO松原元城が抜け出しチャンスを作るが停滞したままゲームは進んで行く。
コンディションが悪い中、双方前進したいという強い意志をどうしても得点に結び付けられないまま、0-0と前半は終了した。

後半開始早々、名城大学は前半同様自陣から果敢に攻撃を仕掛けるがペナルティー。地域を進めた東京学芸大学ボールラインアウトを名城大学がスチール、自陣からの果敢な攻撃は変わらない。
そのまま10分が経過したが、後半12分、東京学芸大学のラインアウトモールからBK展開の攻撃を名城大学はターンオーバー。素早くBKにつなぐとWTB大橋優勝がタッチ際を好走、キックを蹴るとそそままキャッチしゴール正面にトライ。ゴールも成功し0-7と長い均衡を破った。
対して東京学芸大学はタッチキックを好チャージ。ラインアウトから相手陣ゴール前に進みFWで押し込んだかに見えたがペナルティー。
後半21分、その後の攻撃の一瞬をついて名城大学がターンオーバー。BKに展開するとWTB鈴木隆真が左サイドを独走、トライ、ゴールも成功し0-14とリードを広げた。
点差を縮めたい東京学芸大学はゴール正面でペナルティーを得ると、後半28分、2度目のゴール前でのライアウトを獲得するとモールで前進、最後はSH富山正人が左中間にトライ、ゴールも成功し7-14と追い上げる。
ゲームが動き始めたリスタート直後の後半33分、名城大学はFW、BK一体となった攻撃で攻め、最後はLO近藤将史がゴール正面に飛び込み、ゴールも成功し、7-21と引き離す。
それでも東京学芸大学は後半41分、FL小松恒のトライで12-21とするが、ゲームはそのままノーサイド、地力で勝る名城大学の優勝で幕が閉じられた。

(早坂一成)