2つのチームの意地と意地とのぶつかり合い
秩父宮ラグビー場ではサントリーサンゴリアス vs パナソニックワイルドナイツの一戦が始まろうとしていた。
雲一つない快晴だが、寒気の影響で強風の中の試合になる。この風はどちらの見方をするのか?どちらに勝利の女神がほほ笑むのか?
サントリーは現状のベストメンバーで臨み、パナソニックはHO堀江選手、SH田中選手をスーパー15で欠いてはいるが、替わりも遜色ない選手が控えている。
前半は風上にパナソニック、風下にサントリーでパナソニックのキックオフで試合が始まった。
2分:サントリーのオフサイドのペナルティをFB15番田邉選手が20mのPGを決めて先制点をあげる。0-3
12分:サントリーLO5番真壁選手がケガによるものか、交替となりキャプテンが戦線を離脱していく。
17分:サントリーがゴール前のスクラムを崩してハンドのペナルティで再びFB15番田邉選手が中央15m付近のPGを決めて0-6
20分:サントリーNo.8西川選手がラックサイドを潜りこんで中央へこの試合初トライをあげてGをCTB12番ニコラス選手が決めて7-6と逆転する。
29分:パナソニックからペナルティをもらってサントリーCTB12番ニコラス選手が中央30mPGを狙うも惜しくも右に外れる。
前半はサントリーが自陣のスクラムでNo.8西川選手が再三サイドアタックを仕掛けたり、ライン攻撃も逆サイドからどんどん走りこんでボールをもらってアタックしている。それに比べてパナソニックは、ディフェンスはしっかりしているがやや攻め手に欠いているように思われた。それと両チームともにノックオンが多いのが気になる点だ。
後半は風上がサントリーで風下がパナソニックと入替り前半の修正点を改善できるのか。
後半はサントリーのキックオフで始まった。
13分:パナソニックがノットロールアウェイのペナルティをゴール前で犯してサントリーのCTB12番ニコラス選手が中央15mのPGを決めて10-6
13分:サントリーはSH日和佐選手とSOピシ選手を早めに入れて試合のスピードアップを図る。
23分:サントリーWTB14番村田選手が左隅に飛び込んでトライ。左隅の難しいGをCTB12番ニコラス選手が慎重に決めて17-6
29分:パナソニックがゴール前でオフサイドのペナルティに再びCTB12番ニコラス選手が中央15mのPGを難無く決めて20-6と突き放しにかかる。
32分:SO22番ピシ選手が意表を突くDGで追加点をあげる23-6
35分:ようやくパナソニックの反撃でLO18番バツベイ選手がラックサイドに走りこんで縦に抜けて中央にトライをあげる。GをFB15番田邉選手が決めて23-13
40分:パナソニックのオフサイドのペナルティをCTB12番ニコラス選手が中央15mのPGを決めてノーサイドのブザーが鳴った。26-13
後半はパナソニックの選手の足が止まりペナルティに結びついた事が惜しまれる。サントリーは前半から終始積極的に攻め続けていたことがこの点差になったのだと思う。
なお花園ラグビー場の結果、決勝の相手は神戸製鋼コベルコスティーラーズに決まった。
今シーズンのサントリーサンゴリアスは公式戦未だ無敗の全勝。初の全勝による完全優勝で2冠を獲得して有終の美を飾れるのか。はたまた、神戸製鋼コベルコスティーラーズが古豪の意地で全勝優勝に待ったをかけ日本一に輝くのか。
2月24日(日)の国立競技場の試合はラグビーファンならずとも目が離せない一戦になりそうだ。(奥山 禎晴) |