関西学院大学 17-29 慶應義塾大学【セカンドステージ 2012年12月9日(日) /京都・西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場】 関西学院大学は関西大学Aリーグ戦3位(アドバンテージポイント2点)、慶應義塾大学は関東大学対抗戦A5位の結果で大学選手権セカンドステージに挑む。 開始からキックを使い、互いの出方を探っていたが前半2分に慶應義塾大学が22mL中央ラックから左へ展開し、左WTB鈴木貴裕が先制のトライ(0-5)。 関西学院大学も19分10mL右サイドから右WTB畑中啓吾が持ち込み、キャプテン右LO藤原慎介がトライを取り5-5の同点とする。 その後、慶應義塾大学は相手の反則もあり、ゴール前での攻撃を繰り返す。 30分、ゴール前中央ラックからゴールポスト下へ右LO山田亮介が飛び込みトライ。右WTB瀧口晃太郎がGを決め5-12とリードする。 しかし、関西学院大学もすぐに反撃。ゴール前右サイドから相手の反則を誘いタッチへ。34分、ラインアウトからモールで押し込み、左LO竹村俊太がトライ。Gも右WTB畑中啓吾が決め、再び12-12の同点とし前半を終えた。 関西学院大学は立ち上がり先制を許すも、その後は素早いディフェンスで相手の攻撃を止めた。一方、慶應義塾大学はキックを有効に使い、相手ゴール前で再三モール攻撃を仕掛けるがなかなか得点に結びつかない。後半も一進一退の攻防が続くと予想された。 後半、先制したのは関西学院大学。9分ゴール前中央ラックから右へ展開し、右WTB畑中啓吾がトライ(17-12)。慶應義塾大学も14分、ゴール前左中間のラック右サイドへ抜け出し、左CTB高田 英がトライ(17-17)。Gを右WTB瀧口晃太郎が決め17-19とリードした。 前半同様、最後まで接戦が続くかと思われた後半26分、流れが変わり出した。 慶應義塾大学FB浦野龍基が10mL左サイドから独走し、勝利を引き寄せるトライ(17-24)。続く32分にも慶應義塾大学はゴール前中央ラックから左へ展開し、後半から入れ替わった右WTB新甫 拓が勝利を決めるトライを挙げた(17-29) 。 関西学院大学の萩井監督(左)と藤原キャプテン 関西学院大学 ──セカンドステージ第1戦を終えての感想は? ○萩井好次監督 「プレーの精度は相手のほうが高かったです。ハンドリングエラーやペナルティーが点差に繋がりました」 ○藤原慎介キャプテン 「相手に通用する点もあったが悔しいです。今日の試合でいくつか課題が見つかりました。法政大学戦はしっかりと調整して臨みたいと思います」 ──同点で折り返し、後半へはどのような指示を出したのか? ○萩井監督 「フィットネス強化を行ってきましたので、後半の最初からペースアップするよう指示しました」 ○藤原キャプテン 「関西のリーグ戦でも後半得点することが多かったので。強化してきたことが今日の同点で折り返した結果に繋がりました」 ──12月16日第2戦に向けて。 ○萩井監督 「目指してきたラグビーが関東にも通用すると分かりました。しかし、もっと精度を高めないといけないと思います。1週間しっかりと調整したいです」 ○藤原キャプテン 「残り2試合、負けられない試合が続きます。チャレンジャーとして目指しているラグビーを貫きたいです」 慶應義塾大学の田中監督(左)と渡辺バイスキャプテン 慶應義塾大学 ──セカンドステージ第1戦を終えての感想は? ○渡辺祐吉 副キャプテン 「自分たちの試合をやろうと臨みましたが、タックルが甘かったです。目標は日本一なのでしっかりと調整していきたいと思います」 ○田中真一監督 「いかに自分たちの力を発揮できるかがテーマでした。大会方式が変わり、勝つだけでなく、ポイント(勝ち点)も重視しました。タックルが甘く、序盤は相手に得意な攻撃を許してしまいました。後半はブレイクダウンで相手ボールを遅らせるようにしました。又、タックルも低く入るよう指示しました。夏の走り込みのお陰で、後半もスタミナを持続できたと思います」 ──左FL茂木俊和キャプテンのケガの状態は? ○田中監督 「歩けない状態ではありません。次戦には間に合うと思います」 ──12月16日第2戦に向けて。 ○渡辺 副キャプテン 「筑波大学戦に向けて低いタックルで挑みたいです。自分たちのラグビーができるよう1週間調整していきたいと思います」 ○田中監督 「対抗戦A1位チームにどれだけやれるか挑戦します。相手は15人が自分達のルールを守って規律のある、リスクの少ないチームだと思います。相手に合わせず一年の総決算、特に4年生にとっては特別な試合になりますので、慶應ラグビーがどれだけできるかにこだわった試合にしたいです」