平林泰三
日本協会公認 A級レフリー
昨年に引き続き、ワイカト長期レフリー派遣に挑戦する事になり、慣れ親しんだハミルトンの街に戻って参りました。
協会の幹部やワイカト代表コーチ陣と挨拶を済ませ、早速、生活の準備に取りかかりました。

こちらの方々からは、日本の現状について多くの優しい言葉をかけて頂き、私自身も「今、自分が出来る事を」と改めて強く思いました。


○レフリー担当試合

大会名称: プレミアシップ A
試合日時: 2011年5月14日 14:45キックオフ
試合会場: モリンズビル キャンペルパーク1
試合結果: ティアムツ 42-17 モリンズビル(前半 20-10)
レフリー: 平林泰三
アシスタント: ジェームス・ヒギンズ、ディビッド・フライヤー
レビュワー: ビル・ヒスロップ

 

ビデオクリップを使い、スクラムビデオセッションの様子 レビュアーのヒスロップ氏と1対1でゲームレビューの様子

 

ワイカト州プレミアシップの第8週目の試合をレフリー担当しました。
今年のワイカト州プレミアシップは、3位から7位までが勝率が同じで非常に厳しい争いをしています。
担当させて頂いた試合は、タイトプレーが強みでフェーズを重ねるモリンズビルと、対照的に若くワイドでテンポの速い展開が強みのティアムツの対戦となりました。
60分までは、どちらが勝ってもおかしくない内容でしたが、インターセプトからの2トライと、キック&チェイスで競り勝ちトライを重ねた3トライでティアムツが終盤に突き放す格好となりました。
この試合では、多くの達成目標を持って挑みました。5月末からのIRBジュニアワールドラグビートロフィーを控えての1戦だったので、大事な大会前に出来る事をしっかりと意識して臨む事に集中しました。


○レフリーディベロップメント

ワイカト協会では、今年度はレフリーディベロップメントオフィサーが新たに変わり、方針を変えて取り組んでいます。レフリーディベロップメントオフィサーに、これまでのレフリー経験者ではなく、以前にフィジーの代表やスーパー12時代のワイカトチーフスで活躍したフッカーのグレッグ・スミス氏が就任しました。既存のレフリー育成に加えて、よりチームとレフリーが一緒に取り組む態勢作りを行っています。
レフリーグループを20人体制にし、20名のレフリーがクラブチームコーチやレフリーコーチと一緒に強化していく仕組みで運営しています。

プロセス

1、チームコーチが週の始めにレフリーとのコンタクトを望むかどうかを意思表示する。
2、試合前のコミュニケーション (指定した試合前日や、試合当日)
3、試合後のコミュニケーション (アフターマッチファンクション)
4、レフリーへのフィードバックレポートを協会へ提出(任意)

5月末から始まるIRBジュニアワールドトロフィー派遣を挟んで、再度ニュージーランドでの活動を再開いたします。
6月に戻ってからは、レフリー&アシスタントレフリー活動、レフリーディベロップメント、ITMカップ・ワイカト代表チームの強化プログラム参加を中心に精力的に活動して行く計画です。
また、こちらで最新のレフリング情報を広く集めて日本へ還元して行く事も積極的に行いたいと思います。
最後に、東日本大震災での被災地の方々に改めてお見舞い申し上げると共に、非常に困難な状況の中で、このような光栄な機会を頂けた事に深く感謝をします。また、この場を借りて、多大なる理解と手配を頂きました日本協会審判委員会にお礼申し上げます。