報告: 柳 宏明(日本協会インターン生) 座学講義 平成23年6月12日(日)、校庭からは六本木ヒルズが望める港区・港区立六本木中学校を会場として、(財)日本ラグビーフットボール協会主催によるタグラグビー指導者講習会が開催されました。 本講習会は、7月9日(土)に予定される東京都体育指導委員広域地区別研修会(第一ブロック)の開催に向けた事前講習会とし、同研修会での指導内容等の理解を深めると共に、当日の研修会にてタグラグビー指導のリーダーとして活躍していただくことを目的に開催されました。 対象となった港区体育指導委員協議会からは、会長である小堀章氏をはじめ14名の委員に参加いただきました。講師は日本ラグビー協会事務局(普及・競技力向上委員 育成コーチ)の佐々木文昭が務め、2回の講義の間に実技を挟んだ3部構成で行われました。 第1部の座学講習では、ボールゲームの難点を解決する一つの手段としてタグラグビーが注目されるようになった経緯や、タグラグビーの魅力とその教育現場における可能性について50分間の講義が行われました。タグラグビーは他スポーツに比べ、ボールゲームが苦手な子供でもボールを持てる回数が多く、また心拍数といった数字から測れる運動量も豊富です。この点がデータとして示されていること、また、抑揚とユーモアのある講師の説明も相まって、受講生である指導委員の方々も何度も頷きながら講義を聞かれていたのが印象に残りました。 「スローフォワード」「オフサイド」といった反則についても分かりやすい説明をされていたことで、実技以降の理解がスムーズに進んでいたようでした。この点は児童を相手に指導する際にも留意すべき点かと思われました。 準備運動 第2部の実技講習では準備運動から始まり、 ・三角ランニングパス ・サークルパス ・タグ取り鬼 ・1対1トライ合戦 ・宝取りゲーム(ボール集め) ・タグラグビーゲーム 等の基本動作メニューが実施され、指導委員の方々も子供のように無邪気な笑顔で活き活きと取り組まれていました。一方で、指導者としてジャッジングをどう行うかといった積極的な質問がゲーム中に飛び交うなど、指導現場における具体的・実践的な理解を深める内容となりました。また、実技序盤は少し消極性も見られた女性指導委員の方が、ゲーム後半では知恵を絞った繋ぎプレーでトライに結び付けたシーンは印象的であり、女子児童も活躍出来るというタグラグビーの利点を再認識出来ました。 第3部の座学講習では、授業実践例のDVDを視聴しました。実技を経験した直後ということもあってか皆さん真剣に視聴していました。例えば、「ボールを持ったら、パスよりもまずはまっすぐ走る」「オフサイド理解は、まずはファーストパス禁止から」といった指導時のポイントについて、ご自身の実技での経験を思い出しながら頷いているご様子でした。最後の質疑応答でも指導を意識された質問が多数出され、今後のタグラグビー導入に対し興味と熱意を持って臨んでいただけるという確かな手応えを感じた講習会でした。 講習会を受講頂きました指導委員の皆さまには、今後地域スポーツ振興で「タグラグビーティーチャー」としてご活躍いただく事を期待しております。 早朝から参加して下さった港区体育指導委員の方々、ありがとうございました。また、全ての関係者の皆様にこの場を借りて、深くお礼申しあげます。 ゲーム