2月20日、土曜日。準決勝は大阪と東京で行われます。2回戦(東京・秩父宮ラグビー場)。大阪では東芝ブレイブルーパス vs トヨタ自動車ヴェルブリッツ。東京では三洋電機ワイルドナイツが、「ワイルドカード」から勝ち上がってきたNECグリーンロケッツと対戦します。
日本選手権大会組合せ

日本選手権大会プレビュー

2月20日(土) at 大阪・近鉄花園ラグビー場
14:00キックオフ
トヨタ自動車ヴェルブリッツ vs 東芝ブレイブルーパス

日本選手権制覇に向け着実に勝ち進んできたトヨタ自動車ヴェルブリッツは、トップリーグ王者・東芝ブレイブルーパスとの対戦となった。

トップリーグのリーグ戦では勝利している相手だが、プレーオフでひと皮向けた東芝の存在は侮れない。激しいFW戦が予想されるが、LO日本代表の北川、そして本来FLの中山のコンビ、そしてFLにはリンクプレーヤーとして定評のあるホップグッド、ルーキーながら堅実なタックルが武器の草下、そしてNO8にはリーダーシップをとれる菊谷と強烈なメンバーを揃えた。
BKでは、異次元のステップを見せるアイイが司令塔に入りゲームを作る。WTB久住、水野とトライが取れる選手たちが待ち構えているだけに、ディフェンスの的は絞り辛くなるだろう。

対するTL、日本選手権の2冠を狙う東芝は、トップリーグを制したファイナルと全く同じ布陣。ファイナルと同様に、トップリーグMVPの大野を筆頭に相手を圧倒する激しさ、密集での上手さのあるFW陣でペースを掴みたいところ。そこに冷静沈着なSOヒル、経験豊富なWTB廣瀬らが絡めばチームはさらなる厚みを増すだろう。TLファイナルでビッグタックルを見せたPR久保、WTB宇薄らの堅実で骨惜しみないプレーにも注目したい。
両チームとも実力の差は紙一重。一瞬の迷い、一瞬の判断がゲームを左右することは間違いないだろう。ラグビーの醍醐味の一つである激しい肉弾戦は必見だ。

2月20日(土) at 東京・秩父宮ラグビー場
14:00キックオフ
三洋電機ワイルドナイツ vs NECグリーンロケッツ

日本選手権3連覇を目指す三洋電機ワイルドナイツは、インフルエンザによりTLファイナルの欠場を余儀なくされたCTB霜村主将、WTB北川(智)が復活。万全を期して準決勝に臨む。
メンバーを見るとFWはTLファイナルと同様の顔ぶれだが、BKはCTBに榎本、WTBに三木を入れてきた。両選手とも経験値が高く、信頼の厚い選手なだけにチームに好影響を与えてくれるだろう。FWのLOアイブス、ヒーナン、FL劉の高く機動力ある外国人選手たちの動きに注目したい。また、堀江、川俣らの日本代表選手をベンチに置く豊富な選手層を誇る三洋電機のリザーブ選手の交代のタイミングも気になるところ。リーグ戦で勝っているNECが相手だが、前半から自分たちのペースで試合を進めていきたい。

対する「ミラクル10」の合言葉が現実味を帯びてきたNECグリーンロケッツは、NECの象徴であるディフェンスで勝負をしたいところ。トップリーグで苦戦を強いられたNECだが、ベテラン選手と若手選手のバランスが非常に良く、試合を重ねるごとにチーム力が高まってきた感がある。
FLサウカワ、NO8ラトゥの破壊力はチームを鼓舞し勢いを与えている。SO松尾の物怖じしないゲームメイクも円熟味を増してきた。リーグ戦では敗れているものの、今のNECには勢いがある。鉄壁のディフェンスとチーム全体に吹く追い風を背に戦いたい。