法政大学 51-17 立命館大学 法政大学 51-17 立命館大学 法政大学 51-17 立命館大学 法政大学 51-17 立命館大学
マッチリポート
法政大学 51-17 立命館大学
(1回戦/2008年12月20日 at埼玉・県営熊谷ラグビー場)秋を思わせる青空と風、この時季の熊谷としては珍しく最良のコンディションで、立命館(関西リーグ4位)と法政(関東リーグ戦2位)の1回戦を迎えた。前に出るディフェンスからテンポある攻撃を目指す立命館と激しいディフェンスと素早い展開を伝統とする法政。似通ったカラーを持つ両チームの対戦は興味深いものとなった。
先制したのは法政、立命館の前に出る低いタックルからのブレイクダウンを素早い展開で継続、飛ばしパスを交えた変化あるライン攻撃で前半2分、5分にトライを奪う。11分には中央付近から右展開のボールを受けたWTBがタックルを交わしゴール前に迫り捕まるもサポートしたFLがゴールポスト下にトライを奪い、17-0とリードを広げる。
一方、立命館は集散の早い法政ディフェンスにブレイクダウンからの展開が遅れ、自分たちのテンポがなかなか創り出せず単調なキックを繰り返してしまう。それでも相手陣へ深く入った34分、ゴール前10mで得たPKから速攻を仕掛けゴールライン直前のラックを素早く展開して左隅に初トライを奪う。
前半はキックボールのターンオーバーをパスで繋いで反撃する法政に対してキックで応酬する立命館という印象が残った。

後半、立命館の攻撃に変化が見られる。キックが減りボールを保持する縦攻撃が増え法政陣内での攻防が20分近く続いた。17分にはゴール前に迫ったラックでサイド攻撃を繰り返し右中間に見事なトライを奪った。
しかし、あわてず終始落ち着いて自分たちのリズムで主導権を握った法政が後半にも4トライを奪い51-17のスコアで初戦を制した。

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会見リポート

立命館大学

○吉田義信監督
「昨年も1回戦で法政に敗れた。何とか一泡吹かせたいと思ったが、ブレイクダウンで競り負けたことが敗因だと思う。法政の、速い動きと個々の力強さに負けてしまった。挑戦ということで、不可能を可能にしたかったが、法政のフォワードとバックスのバランスの取れたチームにやられてしまった。関西のゲームでは悔しい思いをしたので、その悔しさを大学選手権に向けてきたが、残念な結果になった。来年に向けてもっと強いチームを作っていきたい」

○和田智至主将
「法政には去年も1回戦で敗れた。今年は1月からディフェンス、ブレイクダウン、フィジカルの練習をしてきた。今回法政と対戦することになって、1年間練習してきたことが正しかったかどうか、試すことができる試合だと思った。結果として、去年以上の差をつけられ非常に悔しい。しかし去年に比べると、ブレイクダウンで勝った局面もあったので、少しは前に進めたのかと感じたが、この結果は悔しい」

──法政のキャプテンが、去年より圧倒すると言っていたが、これについてどのような思いでゲームに臨んだのか。
「法政は、関東にも勝っているし、リーグ戦では2位と、実力がある強いチームだ。このチームに勝つとしたら、去年の結果から判断すると、ディフェンス、ブレイクダウンでどれだけプレッシャーをかけられるかだと思った。この点で相手を圧勝して、気持ちの面でも相手を圧倒しようと考えた。ゲームでは先手を取っていこうとしたが、逆に、法政に、こちらがやらなければいけないことをやられてしまった。それが最初の3トライだ。その後巻き返しをして、チームとしてやるべきことをやったが、結果として遅かった。後半は気持ちの面でカバーできていたので、あれを80分間続けていれば勝機があったと思う」

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法政大学

○駒井孝行監督
「リーグ戦が終了してから、今日まで約3週間の期間があった。この間、春からやってきたディフェンス、ブレイクダウンの確認をしてきた。今日の試合でこの点については、前半の20分まではディフェンスは崩れなかったが、17対0となってから悪い点が出てしまった。大学選手権に出場するにあたってのスローガンは『チャレンジ』であり、フォワードのコミュニケーションとディフェンスがテーマであったが、今日の試合ではこの点が十分にはできていなかった。勝つには勝ったが、けが人も出てしまった」

──スタンドオフのケガの状態は。
「足首をねんざした。本人は、次の試合には出ると言っているので、話しあって決めていきたい」

○有田将太主将
「先のことは考えずに一戦一戦を戦っていこうとミーティングでは話してきた。今日の試合では、自分たちのやりたいテンポでゲームができず、途中には崩れる場面もあった。上に上がるにつれて相手も強くなるので、今日のようなことではきついので、一つひとつ修正していきたい」