今年で45回を数える本大会は、大会初の抽選会を開催し、組み合わせを決定した(組合せは右アイコンをクリック)。これにより、一回戦から強豪校同士の対戦が生まれ、大学日本一を争う各校にとっては、気の抜けない対戦が続く。今週末に開幕する本大会の一回戦の見所を紹介しよう。
全国大学選手権大会組合せ

全国大学選手権大会プレビュー

12月20日(土)at 東京・秩父宮ラグビー場
12:00キックオフ 第1試合
日本大学 vs 東海大学

リーグ戦同士の対戦となったこの試合。リーグ戦では32対14で東海大学が勝利を収めた。しかし、前半だけの結果を見れば7対3で日本大学がリード。それほど実力の差はないだろう。キーポイントはスクラムか。日大は、この秋日本代表にも選出されたPR仲村(3年)が恵まれた体格を活かしてリードする。
対する東海大学も、岸主将(4年)を軸に安定したスクラムを組む。お互いBKに局面を打開できる選手を擁しているだけにセットプレーで優位に立てれば、勝利は近い。

12月20日(土)at 東京・秩父宮ラグビー場
14:00キックオフ 第2試合
帝京大学 vs 慶應義塾大学

第2試合も同リーグ同士の対戦となった。しかも、この試合は対抗戦で引き分けを演じた好カード。両チーム共にディフェンスを身上としているが故に1点を争う厳しい試合になりそうだ。帝京大学は、ルーキーながら激しいタックルを繰り返すCTB南橋(1年)、LOボンド(1年)、FLツイ(2年)の両外国人選手の貢献度も高い。
対する慶應義塾大学も、SH花崎、CTB竹本らのハードタックルでリズムを掴みたいところ。数少ない好機を得点に繋げ、勝利を手にするのはどちらか。

12月20日(土)at 大阪・近鉄花園ラグビー場
12:00キックオフ 第1試合
同志社大学 vs 流通経済大学

関西のタレント集団同志社大学は、リーグ戦での不振を選手権で爆発させたい。仕事人が揃うFWは、LO村上(3年)が急成長し、セットプレーを支える。BKには、FB宮本(4年)、WTB大久保(3年)、正海(3年)とフィニッシャーが顔を揃える。FWが安定したボールを供給し、得点に繋げて行きたい。
対する流通経済大学は、グラウンドを大きく使ったランニングラグビーで勝負を挑む。PR今村(1年)、LO小野寺(1年)ら若い力も試合を重ねることで、大きな成長を見せた。学年を超えたチームワークで勝利を手繰り寄せたい。

12月20日(土)at 大阪・近鉄花園ラグビー場
14:00キックオフ 第2試合
日本体育大学 vs 関西学院大学

関東大学対抗戦Aで慶應義塾大学・明治大学と両伝統校を下し、手にした2年ぶりの選手権キップ。日本体育大学としては、SO大澤(4年)の距離の出るキックを軸に、敵陣でゲームを進めペースを握りたい。FL柴田主将(4年)らのブレイクダウンの攻防も鍵になるだろう。
対する関西大学Aリーグを制した関西学院大学は、CTB室屋主将(4年)らディフェンスをベースにしたバランスの良いチームだ。グラウンドを大きく使ったダイナミックなラグビーで国立を目指す。

12月20日(土)at 福岡・レベルファイブスタジアム
12:00キックオフ 第1試合
摂南大学 vs 天理大学

関西第5代表として選手権初出場を遂げた摂南大学は、No.8シオエリ(3年)ら外国人選手が実力をいかんなく発揮しチームを支えた。SO小畑主将(4年)の卓越したキャプテンシーにも注目したい。
対する天理大学も、二人の外国人選手No.8ナイ、CTBハベアがチームをリード。全体的に小柄な選手が多いが、トライラインを割らせない激しいディフェンスは脅威。ちなみにこの両チーム、リーグ戦での対戦では26-20で摂南大が勝利を収めている。

12月20日(土)at 福岡・レベルファイブスタジアム
14:00キックオフ 第2試合
福岡大学 vs 筑波大学

九州学生 l 部リーグを制した福岡大学は、センス溢れるSH築城主将(4年)を中心に、初戦突破を目論む。鍵を握るのは、組織ディフェンス。昨年の大敗を糧に地道にトレーニングに励んできた。この大舞台で花を咲かせたいところ。
対する筑波大学は、明治大学を破るなど実力はトップクラス。7人制日本代表スコッドのNo.8今野(4年)、LO廣澤(4年)ら大型FWを起点にセットプレーで優位に立ちたい。

12月20日(土)at 埼玉・熊谷ラグビー場
12:00キックオフ 第1試合
法政大学 vs 立命館大学

BKのアタックに自信を持つ法政大学は、昨年までの苦しいシーズンを乗り越え一段ステップアップした印象だ。注目はSH日和佐(3年)、SO文字(3年)のHB団。攻撃的なアタックでラインをリードするこの二人の活躍がチームの鍵を握る。
対する立命館大学は、波に乗せると怖いチーム。CTB徳丸(4年)、島(4年)のコンビが自由に動くようになるとチャンスは広がる。

12月20日(土)at 埼玉・熊谷ラグビー場
14:00キックオフ 第2試合
関東学院大学 vs 早稲田大学

12月8日の抽選会で最もインパクトを与えたのがこの組合せ。一昨年まで6年連続で大学日本一を戦ったいわば黄金カード。この両校が一回戦で激突する。関東学院大学は、No.8土佐主将(4年)が、卓越したリーダーシップを発揮しチームを率いる。PR原田、LO北川ら大学日本一を経験したメンバーも残っており、チームの成長度合いは未知数。早大を破り一気に頂点に上り詰めたい。
対する昨年度の大学王者・早稲田大学は、対抗戦で53連勝がストップするなど厳しい道のりを歩む。それでも、No.8豊田主将(4年)、SO山中(2年)、HO有田(2年)、WTB中濱(2年)ら大学トップクラスのタレントが厳しい試合を経験し、レベルアップ。連覇へ突き進む。