3月30日
将来の日本代表選手の育成を加速するためのプロジェクトとして2月から始まった「JAPAN TALENT SQUADプログラム2025」。これまで6回にわたる合宿を行い参加者の中から、35名のメンバーが選抜され、U23日本代表のオーストラリア遠征メンバーが編成されました。
(メンバー表はこちらをご覧ください。)
遠征に先駆けて、3月29日から4月1日まで千葉県にて事前合宿が行われています。
合宿初日(29日)は生憎の天気でしたが、本日30日は晴天。
チームは、U 23代表選出以来初となるメディア公開練習を行いました。
エディー・ジョーンズHCは今回のオーストラリア遠征を「3つの高いクオリティを持つチームと戦い、選手たちが成長する素晴らしいチャンス」であり、「U23日本代表にとって基礎を固める機会」だと語っています。
この日も、全ての合宿を通して一貫して選手に語りかけてきたワークレートの高さ、正確なハンドリング、素早いボール運びといった「超速ラグビー」に必要なアクションだけでなく、「全ての局面で勝負していくこと」を選手に求めました。
これに対して、選手達も合宿を通して磨き上げてきたコンビネーションと、力強いコンタクト、素早い動きで応えていきます。
トレーニング中、攻守が目まぐるしく移り変わる中、選手全員がノンストップで走り続けます。
好プレーが続き、エディーHCからも「スバラシイ!」とチームを鼓舞する声が何度も聞かれました。
U23日本代表の主将を務めるのは、フッカーの清水 健伸選手(早稲田大学)。
副将は、スタンドオフの上ノ坊 駿介選手(天理大学)が務めます。
練習でも、2人が中心となってチームを引っ張っていく姿が見られました。
2月に合宿を行なっていた時期に比べると、選手同士での声を掛け合う姿が多く見られるようになってきました。
伊藤 龍之介選手(明治大学)も、積極的に修正点などをチームに呼びかけていた選手の一人です。
練習後には、エディーHCがメディアへのインタビューに応じ、「これまでの合宿で選手が少しづつ成長しています。特にオフザボールの動きがとても良くなりました。日本ではボールを持っている人が評価される傾向がありますが、現実的にはボールを持っていない選手の力で勝負が決まります」と選手を評価しました。
そして遠征について「選手にとってはワールドレベルで彼らの真価を問われる初めての機会となります。これまでオーストラリア遠征で勝利した日本代表(シニアレベル)はいません。彼ら(U23代表)は、オーストラリアの地で勝利を掴んだ初めての日本代表として歴史を作るチャンスが十分にあります。自分自身の力でそのチャンスを掴んでほしい」と期待感を示しました。
さて、公開練習は午前中に終了しましたが、選手達の1日はこれで終わりません。
午後は室内に場所を移して、ハンドリングや、コンタクトといったファンダメンタル(基礎)のスキルトレーニングが行われました。
ただのパスではなく、コミュニケーションや、瞬時の状況判断などを求められるトレーニングです。
ハンドリング練習では、笑顔の絶えない和やかな雰囲気ですが、集中したレベルの高いトレーニングが続きます。
一方、フォワードはタックルを受けながらのオフロードパスの練習です。
そして、ブレイクダウンでのコンタクト(写真ではFWだけですが、BKも行っています)。
ハンドリングの練習も。正確なスキルだけではなく、こちらも瞬時の判断力、味方とのコミュニケーションが求められます。
そして、合宿中は毎日欠かさず行っているジムでのストレングス&コンディショニング(S&C)トレーニングも同時並行的に行いました。
更には、夕食後にはワールドクラスの選手になる為にはどうしたらいいのか、考え方や、マインドセットなどを学ぶ「探求」ミーティングや、ディスカッションの時間も取られています。
30日には、日本代表のジャージを着てヘッドショットの撮影も行いました。
こうした盛りだくさんの1日1日を選手達は、貪欲に消化しています。
(全てのスケジュールを紹介し切れておりませんが、充実した合宿の様子を
少しはイメージできたでしょうか?)
4月2日からはいよいよオーストラリアでの遠征が待っています。
この中から、2027年のW杯出場メンバーに選ばれる選手や、未来の日本代表を牽引する主力選手が生まれる可能性は十分にあります。(エディーHCは選ばれた全ての選手にタレントがあり、そうなれるポテンシャルがある、と話しています)。
とはいえ、選手達もチームも、まずは目前に迫った4月のオーストラリアでの3戦で、歴史を変える勝利を飾る為に集中しています。
皆様の応援もよろしくお願いします!