スポーツ界最大の"謎"と言っても過言ではないスクラム。強烈な駆け引きは実際に組んだものにしか分からないと言われる。スタンドからはうかがい知れない肉弾戦の真相を、最前線からの幾多の証言で解き明かす。

「第1章:ジャパンのスクラムは強かった」から「第7章:汗と涙と笑いのプロップ人生劇場」まで。藤田剛(明大HC)、太田治(日本代表GM)、下井真介(レフリー)、橋本達矢(慶応FWコーチ)、二田勉(秋田工FWコーチ)、薫田真広(東芝監督)、長谷川慎(サントリー)の奥深くも痛快なインタビューもある。

フロントロー経験者はもちろん、ラグビー経験者、現役プレーヤー、愛好者、そしてスポーツを愛する者の心を打つ一冊である。早稲田でプロップとして活躍した著者の怨念にちかい情熱が行間からにじみでる。
この一見マニアックな本がなぜか、発売後に口コミで広がり、早くも増刷を重ねた。編集担当者も「奇跡だ」と驚く。
百聞は一見にしかず。お奨めの本です。

著者:松瀬学
<まつせ・まなぶ>1960年、長崎県生まれ。福岡・修猷館高校、早稲田大学でラグビー部に所属。大学時代にナンバー8からプロップに。共同通信社を経て現在フリー。『汚れた金メダル~中国ドーピング疑惑を追う』(文藝春秋)でミズノスポーツライター賞受賞。『早稲田ラグビー再生プロジェクト』『指導力~清宮克幸・春口廣対論』『強いだけじゃ勝てない~関東学院大・春口廣』など著書多数。
  スクラム~駆け引きと勝負の謎を解く
『スクラム~駆け引きと勝負の謎を解く』
光文社新書:777円(税込み)