関東学院大学 19-31 早稲田大学

関東学院大学の春口廣監督(左)、有賀剛ゲームキャプテン
関東学院大学の春口廣監督(左)、有賀剛ゲームキャプテン

◎関東学院大学
○春口廣監督

「最初は決勝まで来れて満足していた部分が出てしまいました。私が消極的な気持ちになっていました。もっとアグレッシブに取り組むべきでした。時間が足りないなか、学生たちは一生懸命に取り組んで今日はプラン通りの試合運びをしてくれました。最後の最後にあの攻撃ができて、自分たちのプレーで良い結果を出せました。負けはしましたが良いラグビーだったと思います。
135人の部員から15人を選ぶのは難しかったです。一番良いプレーヤーを試合に出しましたが、キャプテンは重要ですので、3年生の有賀が途中でかなり辛かったと思いますが、代理としてよくやってくれました。松本キャプテンはじめ4年生も腐らずによくサポートしてくれました。
流れのなかで吉田が拾って前へ持っていって、願っていたラッキーパンチが当たりリードしたときは、大事に攻めてもらいたかったのですが、ラインアウトでミスが出て大きな失点となってしまいました。早稲田さんはさすがだと思います。今日は早稲田のFWはラインアウトのディフェンスもオフェンスも両方できましたが、うちはディフェンスだけで、オフェンスまでちょっと手が回らなかったのが敗因です。何とか接戦にできたのは、時間が足りないなかで彼らが伸びてきてくれたからです。良いラグビーでした。惜しかったなと思います」

○有賀剛ゲームキャプテン
「前半を終わってディフェンスの面でも頑張っていたし、攻めることもできていましたので、いけるぞと選手一人一人は思っていました。後半、ラインアウトやセットプレーでのミスが出たのは痛かったです。力の差は特に感じませんでしたが、そこが早稲田さんとの差でした。トスは早稲田さんが勝ってボールを取ったので、後半は風を味方にしようと意図して前半は風下を取りました。後半はとりあえず敵陣でゲームを進め、いけるとは思いましたが、ラインアウトから走られて一発で取られたのが自分としては痛かったです。やはり出られない4年生の気持ちを背負っているので、その分、誰かのために、出られない部員のためにと気合が入りました。ただ、正直いうと、よくここまで来たという気持ちもあります。決勝は本当に勝ちにいったのですが、多くのメンバーが残るので来年もこの舞台に立って優勝したいですね」

早稲田大学の清宮克幸監督、諸岡省吾キャプテン
早稲田大学の清宮克幸監督(左)、諸岡省吾キャプテン

◎早稲田大学
○清宮克幸監督

「敗戦からスタートした1年でしたが、今日の前半は固かったですね。逆転された後、いつものようなリズムが戻りました。接戦は予想通りの展開でした。フルメンバーが揃っての試合ができたのはメディカル、トレーナーの支えによるもので偉業だったと思います。今日は泣きますよ。このチームはまだまだ底があります。もっと可能性があるので日本選手権でもチャレンジしたいですね」(以上NHKインタヴューから)
「1年間、この試合だけを目標に去年のこの日から準備してきました。今日のような素晴らしい動きをしてくれた選手たちを賞賛したいと思います。今日は本当に今シーズンのベストゲームといってよいゲームだったと思います。今年はFWのチームで、一番良いところはディフェンスでの広がり、圧力を挙げたいと思います。もう一つは「リムーブ」と早稲田は呼んでいますが、タックル後の動き出す速さが今までのチームより速いと思います。今年は1~3番がスクラムを押し、両ロックが全体を引っ張ってくれて核となり、3列が激しく行くという理想的なFWでした。今日はアクシデントがない限り交代なくスターティングメンバーで行こうと決めていました。日本選手権では、東芝のような大型チームと戦えば小さな我々の我慢できる限界の時間が早く来てしまいますが、下位のチームとなら充分可能性はあると思います」

○諸岡省吾キャプテン
「嬉しいの一言です。1年間やってきた自分たちの道が間違っていないことを証明できました。4年生がよくまとまり、自分を支えてくれた同期の4年生には頭が上がりませんね。このチームとして1試合でも多く早稲田のラグビーをやりたいです」(以上NHKインタヴューから)
「勝ったという実感が湧いてこないですね。逆転されてもあせることはなかったです。しっかりディフェンスすれば取られるような感じはしませんでした。アタックでは思うようにいかない場面もありましたが、バックスがよく点を取ってくれたと思います。前半は浮き足立っていたというか、ちょっと決勝という雰囲気にとまどって、今までのようなFWの強みを活かせませんでした。後半は桑江を中心としたラインアウトを比較的、落ち着いてやったのが勝因だと思います。関東さんは自分たちが思うようなスクラムを組ませてくれませんでしたが、それでも前半、スクラムから取ったので、もっと取りたかったと思います。今年のFWは一人一人の役割が分かっている自覚のあるプレーヤーがスターティングメンバーですので、信頼することができました」