マッチリポート 第50回 全国大学選手権大会

京都産業大学 21-52 慶應義塾大学
【セカンドステージ 2014年12月21日(日) /埼玉・熊谷スポーツ文化公園(県営熊谷ラグビー場)】
天気はくもり。前日の雨の影響が懸念されたが、午前中の強風のせいかグラウンドコンディションはまずまず。
関西大学Aリーグ2位の京都産業大学と関東大学対抗戦A4位の慶應義塾大学の試合。
試合前には強風もややおさまり、風上に京都産業大学、風下に慶應義塾大学が陣地を取り、慶應義塾大学のキックオフで試合開始。
前半8分に試合が動く。京都産業大学がラックから9番梁正明が大きく左に展開し12番山本耀司→13番下良好純と繋ぎ再び12番山本の手に渡り先制トライ。5 - 0とする。14番森田慎也のゴールが決まり7 - 0。
追い上げる慶應義塾大学は13分キック処理したボールを丁寧に繋ぎ、自陣10mから埼玉県の慶應志木高校出身の吉迫雅俊の独走トライで7 - 5。10番矢川智基のゴールも決まり7 - 7と追いつく。
その後も攻撃の手を緩める事のない慶應義塾大学は20分4番小山田潤平の鋭いタックルが京都産業大学のパスの乱れを起こし、イーブンボールを拾った5番白子雄太郎が大きくゲイン。サポートに入った1番青木周大を経て13番川原健太朗のトライで7 - 12と逆転。10番矢川のゴールも決まり7 - 14。
29分慶應義塾大学自陣10m付近より10番矢川のキックを11番金澤徹が好チェイス。15番下川桂嗣にパスが渡り13番川原のトライで7 - 19。10番矢川のゴールで7 - 21。
35分には自陣22m付近で京都産業大学ボールのラインアウトを確保した慶應義塾大学が大きく陣地を取り戻す。9番宮澤尚人、12番石橋拓也が起点となり12番石橋→14番吉迫と渡り最後は15番下川がトライを決め7 - 26。10番矢川もゴールを決めて7 - 28と差を大きく広げる。
悲願のベスト4進出を目指すには絶対に負けられない京都産業大学は前半終了直前の39分敵陣22mでのラインアウトを起点とし、FWの素早い寄せで慶應義塾大学のディフェンスを押し込み8番高田薫平が飛び込みトライ。12 - 28。14番森田のゴールも決まり14 - 28と後半に期待を持たせた。
後半は風上に立った慶應義塾大学が圧倒的優位に立つ。2分にラックから9番宮澤→7番木原健裕→12番石橋と繋ぎ13番川原が縦に走り14番吉迫に渡してトライし14 - 33。
10分自陣10mのラックから出たボールを14番吉迫が大きなステップで走り抜きトライ。14 - 38。対抗戦、大学選手権を通じ今シーズン初スタメンの吉迫は3トライの活躍。20分には後半途中から入替で入った21番星卓磨がBKラインの出足を早める。ラックから小気味よくパスを出し10番矢川から2番神谷哲平、神谷がボールをファンブルするも12番石橋がしっかりとキャッチし15番下川へ。そのまま走りきってトライし14 - 43。10番矢川のゴールが決まり14 - 45と試合を決定づける。
29分、後半は見せ場を慶應義塾大学に譲る形になってしまった京都産業大学が意地を見せる。敵陣10m付近で得たペナルティーでスクラムを選択。関西大学Aリーグでも強さを誇っていたスクラムで慶應義塾大学を押し込み8番高田がトライし19 - 45。10番金榮均のゴールが決まり21 - 45。
試合終了が近づく36分京都産業大学陣内22mラインでのラックから慶應義塾大学21番星→13番川原→15番下川と渡り走り込んできた5番白子が力強い突破でトライを決め21 - 50。23番中村敬介がゴールを決め21 - 52とした。
負けた京都産業大学はセカンドステージ敗退。勝った慶應義塾大学は12月27日に流通経済大学に勝利する事でファイナルステージ進出が決まる。
試合写真 試合写真 試合写真 試合写真

 

photo by T.Takagi
会見リポート
 

監督・キャプテン
京都産業大学の大西監督と梁キャプテン

京都産業大学

○大西健監督

「個で勝る相手に対し、繋ぎを意識したが継続できずに中途半端になってしまった。そのせいか、思わぬミスが重なり逆転をゆるしてしまった」

○梁正秋キャプテン

「80分間良いプレーが継続できなかった。関東勢とは個々の強さが違いブレイクダウンで苦戦した。80分間通して100%の力を出し切らないといけない」

 

監督・キャプテン
慶應義塾大学の和田監督と木原キャプテン

慶應義塾大学

○和田康二監督

「まずは勝てて嬉しい。次の試合まで日が無いので次に向けての準備をしたい。与えなくてもよいペナルティーが多かったので修正していきたい。先週はFW、今日はBKの活躍で勝てた。来週は更に進化したい」

○木原健裕キャプテン

「今日の勝ちは嬉しい。しかしセットプレーでの課題が残ったので来週にむけて修正したい。昨年負けてしまった舞台にもう一度立つために勝ちたい」