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帝京大学の岩出監督と流キャプテン |
帝京大学
○岩出雅之監督
「よろしくお願いします。学生たちには必ず自分たちの力を信じて、余裕をもってやれば勝てると伝えて臨みました。しかし、前回のNEC 戦にくらべ、勝てるという確信の部分をもてず、少し迷いがあったのかと思います。とても良い試合でしたが、監督の力量が足りないため残念な結果となりました。ここで勝てるイメージを学生たちに持たせられれば、スケジュールや学生の心技一体のモチベーションの問題もありますが、1回勝ったことで満足しないで、様々なところへの挑戦ができると思います。今日も勝つことを学生にイメージさせれば、ほほえむチャンスもあったかと思います。後半の最後に笑っていられるからと、もう少し上手く選手にラストワンプレーを信じるようにさせてあげられたらと思います。選手はよく頑張りました。大きな挑戦をした4年生の財産を次のチームが引き継いでくれると思います」
──ブレイクダウンについては?
「見えてきたものは、サインプレーのサインを知っているOBがいました。だいぶバレていました(笑)。除名せにゃ(笑)。感覚的なもの、身に付けるべきもの、テストなどのスケジューリングもありますが、NEC戦と東芝戦は監督として難しかったです。NEC戦は火曜、水曜で仕上がっていましたが、東芝戦では遅れてしまい、水曜日にファーストミーティングでした。落とし込めず、スタッフが負けの原因を作ったとも言えます。何より、学生に『行ける』というあきらめない気持ちをしっかりもたせることです。他の学生が流キャプテンと同じように、今日は勝ちゲームを落として最高に悔しい気持ちになっているかということです。負けてサバサバしているチームは、試合中に終わっています。今日は良いものを残していただいたと思います。最後の悔しさを残さないような文化が、我々の努力を高めてくれます。この戦いに当たって、2つ勝つ程度ではないことを、監督は考えなくては準備不足になります。日本一になる思いをもっていないと。ベスト4とかに目標が設定されると、学生のマインドが変わってしまいます」
──スリークォーターバックスが4本トライしたが?
「BKとFWの両方で獲れる力強さのバランスが大事です。そうすれば、もう少しあわてた向こうの姿が見られたと思います」
──日本選手権を取るためには?
「1年かけて、どこがターゲットかを示したいと思います。今は、年内に勝っても誰も喜ばない。大学の決勝戦でようやく喜ぶ、そういう文化になりました。志あれば、いつか現実になる。僕の役割です。今シーズンは学生に問いかけが足りなかったと思います。どこかで、どっこいしょと休んでしまうと感じました。監督はもっと先を見て、学生のマインドを上げてやらなくては」
──帝京史上最強のチームか?
「毎年、昨年のチームを追い越せと言ってきています。後輩は先輩のやってきたことを追って、必ず努力します。次のリーダーが流のキャプテンシーを追い越してくれると思います」
(最後にマイクを取って)「一年間、ありがとうございました。次のキャプテンは坂手です。キャプテンが替わって再スタートになります。よろしくお願いします」
○流 大キャプテン
「よろしくお願いします。まず、もう一度日本選手権で試合ができたことを誇りに思います。東芝さんは最後まで、僕たちにファイトしてくださって、感謝申し上げます。負けたことについては悔しい思いで一杯です。今日の試合で得たものは、社会人らしい大学生と違うプレーにもひるむことなく、最後までやったことです。最後に獲りきるところ、精度の部分をやっていければ、違う結果になっていたかもしれません。キャプテンとしてここまで来ることができたのは、誇りに思います。苦しい練習を、誇りをもってやりとげた選手に感謝したいと思います。これで、帝京の今シーズンは終わりですが、3年生以下が、きっと後を継いでくれると思います。これからもよろしくお願いします」
──学生と違う圧力は感じたか?
「スクラムは圧力を受けましたが、前半、トライを獲られたのはディフェンスのコミュニケーションのミスが原因でした。悲観的になることなく、コミュニケーションをとって、しっかりディフェンスしようと声をかけました。もっとファイトするということですが、僕が言う前に、選手皆が話していました。皆、面白い展開になってきたと言っていました」
(横から岩出監督が『ハーフタイムに笑顔になって出てきましたね』とフォロー)
──ブレイクダウンについては?
「先週と同じで、行けると思いました」
──自信はあったのか?
「今日に限って言えば、絶対に勝つと思っていました」
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