マッチリポート
「第52回 日本ラグビーフットボール選手権大会」

慶應義塾大学 7-76 神戸製鋼コベルコスティーラーズ

【1回戦/2015年2月8日(日) /愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場】
小雨も降り、2月らしい気候の中、神戸製鋼のキックオフで試合がスタート。
スタートから神戸製鋼のパワープレーが慶大を圧倒し、前半3分にラインアウトとスクラムから8番マット・バンリーベンがトライ。ゴールも成功させて7-0とした。
その後7分間は、お互いにキックでエリアを取り合うゲーム展開となる。
しかしやはり神戸製鋼のディフェンス圧力は強く、慶大は前に出られず、前半10分に不用意なロングパスをパスカットされ、神戸製鋼にトライを献上。神戸製鋼はゴールも成功させ14-0とした。
神戸製鋼はアタックでも個々の前に出る力の差を見せつけショートパス、オフロードをつなぎ、前半14分に4番安井がトライ。ゴールも成功させ21-0とした。
慶大もディフェンスで奮闘するも、コンタクトで圧倒する神戸製鋼が自由にボールを使い、慶大を翻弄。前半31分にキック処理からトライ、ゴールも成功させ28-0とした。
その後、慶大もしつこいディフェンスで神戸製鋼の反則を誘ってキックで敵陣に入り、ラインアウトのサインプレーからFWが抜けて中央にトライ。ゴールも成功させ、7-28として前半が終了した。

後半開始3分、神戸製鋼がディフェンスの圧力から慶大の反則を誘い、FWの勢いでトライ。7-33と後半開始早々に慶大を突き放した。
神戸製鋼はその後、後半6分に4番安井がトライし7-38とすると、後半10分にもBKがディフェンスを崩して23トニシオ・バイフがトライ。ゴールも成功させ7-45とした。
後半17分、慶大は低いタックルで神戸製鋼の前進をしつこく止めるが、じりじりと前進され神戸製鋼がトライを奪う。ゴールも成功させ7-52。
続けて後半19分にもキックパスを14番山下がダイレクトにキャッチしてトライ。7-57とした。
さらに神戸製鋼は後半23分、BKのディフェンスブレイクからトライ。ゴールも成功させ7-64とした。
神戸製鋼は後半30分にはモールで押し込みトライ、ゴールも成功させ7-71、後半40分、果敢に攻める慶大のミスボールを神戸製鋼が拾い、そのまま走りきりダメ押しのトライで、7-76と神戸製鋼が快勝した。

(竹腰浩司)
会見リポート
 

(C) AICHI RUGBY (YOSHIE SHIMIZU)
慶應義塾大学の和田監督と木原キャプテン

慶應義塾大学

○和田康二監督

「大学では4チームしか出場することができない、日本選手権に出場できたことを嬉しく思います。1年前に神戸製鋼さんに100対0で負けたことを思い出します。この1年間は特にディフェンスに力を入れてきました。ゲーム前に低く鋭いタックルで挑戦しようと確認しました。今日のゲームでも成果が出ている場面がありました。このチームは本当にファイトしてくれました。後輩達にも素晴らしいものを残してくれたことに感謝したいです」

○木原健裕キャプテン

「チームは練習を重ねるたびに一つになっていきました。日本選手権に向けて本当に素晴らしい準備ができたと思います。自分としては出場できずに、もどかしい部分もありましたが、チームを信じて声をかけ続けました。最高のチームでした」

 

(C) AICHI RUGBY (YOSHIE SHIMIZU)
神戸製鋼製鋼コベルコスティーラーズのホルテンヘッドコーチ代行と橋本キャプテン

神戸製鋼製鋼コベルコスティーラーズ

 

○ニコラス・ホルテンヘッドコーチ代行

「12トライのパフォーマンスには満足しています。ただ、チームとしての100%ではないので次に向けて課題を修正していきたいです。特にアタックでは前に仕掛けることができていませんでした。ハングリーな選手をどんどん起用して、チームの底上げをします」

○橋本大輝キャプテン

「前半は自分達のミスが多くて前にでることができませんでした。相手のディフェンスも早くてプレッシャーはありましたが、それでもミスが多かったことを反省したいです。後半には修正できていましたが、次の戦いに向けてしっかり準備したいです。ヤマハ発動機に負けてからの2週間では、「全員がアグレッシブにプレーしよう、自分たちのラグビーをしよう」と確認してきました」