公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(会長・森喜朗、東京都港区)は、「スーパーラグビー」を主催するSANZAR (South African, New Zealand and Australian Rugby)と、2016年シーズン以降のスーパーラグビーへの日本チームの参加について本日11月20日に最終的な合意に至り、2016年から2020年のシーズンを対象とする参加契約書に署名いたしました。これを持って日本チームの参加が正式に決定しました。

2016年シーズン以降のスーパーラグビーの参加チーム拡大に伴い、今年の8月に日本は参加を立候補し、10月にフランチャイズの第一候補となる通知を受けて参加に向けた最終調整を行っていましたが、このたびのSANZAR執行理事会で、日本チームの正式参加が確定しました。また、アルゼンチンチームも本日、正式参加が確定しています。

■矢部達三専務理事 コメント

「2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップ2019を成功させるためにも、日本がスーパーラグビーに参加することが必要不可欠なものと考え参加立候補し調整を進めてきた結果、このたびの歴史的な参加決定に至ったことを大変嬉しく思います。日本チームが世界最高峰の国際リーグに参加するということは未知への挑戦であり、大きな変革と努力を必要としますが、それによって日本だけでなく、アジア、そして世界のラグビー界にもイノベーションを起こし、日本のスポーツ界全体にも大きな影響を与えることになるはずです。またスーパーラグビーへの参加は国内のラグビーに対する関心を高め、若い世代をはじめとする競技者には大きな夢と目標となり、日本のラグビー界全体が世界レベルへと前進していく力になると確信しています。2016年からのスーパーラグビー、ラグビーワールドカップ2019、そしてその先の日本ラグビーの発展のためにも、新しいステージでの成功に向けて引き続き努力してまいります」

■日本代表 岩渕健輔 ゼネラルマネージャー

「日本ラグビーの可能性を見いだして、スーパーラグビー参加の決定を下してくれたSANZARに感謝します。今回のスーパーラグビーへの参加で、日本ラグビーはこれまでと違う世界で戦いをはじめることになります。2019年はもちろんですが、2020年、2021年以降の日本ラグビーの礎となる参戦にしなければならないと強く感じています」

■日本代表 エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ コメント

「スーパーラグビーへの新規参加について、SANZARから日本ラグビーへの厚い信任を得た証だと実感すると同時に、サポートしてくれたオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの各協会に感謝します。日本ラグビーにとっては、スーパーラグビーへの参戦は夢の実現です。小さい子供たちにとって、日本にいながら常に世界最高峰のラグビーリーグに憧れを抱けるようになるのです。日本代表の強化においては、世界最高の選手たちを相手に常に高いレベルでの試合を行うことができます。我々日本代表はこれからも努力し続けて行きます」

※SANZARのリリースに関しましては、SANZARの公式サイト(http://www.sanzarrugby.com/superrugby/)をご参照下さい。

■スーパーラグビー(SUPER RUGBY)

オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの3カ国のラグビー協会が地域ごとに編成するプロクラブ15チームによる国際リーグ戦。現行では3カンファレンスに分かれ、レギュラーシーズンは各チーム16試合行い、その上位6チームによるトーナメントでシーズンチャンピオンを決定する。
1996年にオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカによって「SANZAR」が設立され、1996年から2005年まで12チームが参戦する 「スーパー12」を開催。2006年シーズンに新たに2チームが新規参入し、「スーパー14」となり、2011年シーズンからはレベルズ(オーストラリア)が加わり15チームによる、「スーパーラグビー」となった。
2016年シーズンのスーパーラグビーは、新たに南アフリカ、アルゼンチン、そして日本のチームの参戦が決まり、18チームが2グループ(南アフリカグループ、オーストラレーシアングループ)、4カンファレンスに分かれ優勝を争う。レギュラーシーズンは17ラウンド(各チーム15試合)で行われ、レギュラーシーズン終了後4つのカンファレンスの各1位チームの4チーム及びワイルドカード4チームの8チームでトーナメント戦によるファイナルシリーズを行い、シーズンチャンピオンを決定する。

■スーパーラグビー 2016年シーズン 大会方式

18チームが2グループ・4カンファレンスに分かれてのレギュラーシーズン、および、レギュラーシーズン上位8チームによるファイナルシリーズが行われる。

南アフリカグループ(8チーム)
アフリカカンファレンス1 (4チーム)
【南アフリカチーム3、アルゼンチンチーム1】
アフリカカンファレンス2 (4チーム)
【南アフリカチーム3、日本チーム1】

※アフリカカンファレンスの構成は、南アフリカラグビー協会の総会の承認を待って最終となる予定。

オーストラレーシアングループ(10チーム)
オーストラリアカンファレンス(5チーム)
ニュージーランドカンファレンス(5チーム)

〔レギュラーシーズン〕
各チーム、同一カンファレンスのチームと6試合行い、カンファレンスの異なる南アフリカグループのチームと4試合、オーストラレーシアングループのチームと5試合、計15試合を行う。(ホーム8試合、アウェイ7試合。もしくは、ホーム7試合、アウェイ8試合)
※日本チームは東京・秩父宮ラグビー場を主な拠点とし、その他にホームとして行う3試合をシンガポールの「シンガポール・スポーツ・ハブ」で行う。

〔ファイナルシリーズ〕
各カンファレンスの1位チームおよびワイルドカードチーム(合計8チーム)によるノックアウト方式のトーナメント戦(1回戦制)。
※ワイルドカードチームは、南アフリカグループから各カンファレンス1位チームを除くチームでレギュラーシーズンの勝点が最も多い1チーム、オーストラレーシアングループからは各カンファレンス1位チームを除くチームでレギュラーシーズンの勝点の多い上位3チーム。計4チーム。