5月30日、東京・秩父宮ラグビー場にて行われた「リポビタンDチャレンジカップ2014」第1戦 サモア代表戦後に行われた記者会見の様子です。

サモア代表からはアニテレア・ツイランギキャプテン、スティーブン・ベイサムヘッドコーチが、日本代表からはリーチマイケルキャプテン、エディー・ジョーンズヘッドコーチが登壇しました。


サモア代表 スティーブン・ベイサムヘッドコーチ、アニテレア・ツイランギキャプテン

■サモア代表

◎スティーブン・ベイサムヘッドコーチ

「本日の試合開催に関し、日本協会並びに関係の皆様に感謝申し上げます。ワールドカップに向けて、選手層を厚くしたいと期待を持って臨みました。そのため、今回は、若く経験の浅い選手構成となり、十分に力を示すことができず、経験の少なさを露呈してしまいました。ただ、若い選手にとってはアピールする場となり、学習するよい機会となりました。試合に勝つには至りませんでしたが、それがラグビーです。前進していきたいと思います」

───日本の選手で印象に残った選手は?

「誰か一人、固有の名前を挙げることはしませんが、すべてのプレーヤー、スタッフが良かったです。今日は一貫性があり、80分、ストラクチャーを貫いていました。日本のラグビーはこの数年、とても良く、チャレンジもしていると思います。2年前と比べて大きく変わって、まったく違うチームになりました。彼らが非常に安定して80分プレーし、特にセットピースがまとまっていると感じました。全員が素晴らしかったです」


◎アニテレア・ツイランギキャプテン

「日本代表はアジア五カ国対抗2014(A5N)で勝つ良いチームと認識して臨みました。若い選手たちですが、勝利した日本代表と同じように我々にとっても経験を積む良い試合ができました。今日はこういう結果でしたが、若い選手たちには、心配するな、本番はワールドカップだと伝えたいと思います」

───想定していた日本代表と違ったのは?

「日本代表はストラクチャーが良かったと思います。我々はキャップの少ない選手が多く、初めてこのレベルを経験した選手もいました。初めて会った選手同士もいて、スクラム、ラインアウト、こういう局面で優れた日本代表にうまく対応しきれませんでした」

■日本代表

◎エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ

「まず、この試合はハードワークしようと臨みましたが、かなりチャンスをつくることができました。ただ、そのチャンスをすべて生かせなかったのは課題です。セットピースとディフェンスの一部は良くなり、ハッピーなパフォーマンスでした。選手の態度も良かったです。まだまだな部分もあるので、そこは改善していきます。松島選手の13番は良いプレーをしてくれました。今後が楽しみです」

───田村、立川選手を入れ替えた意図は?

「10番、12番がうまくチャンスをつくって、チャンスがあればダイレクトか外に振ることを意図しました。パフォーマンスは良かったと思います。日本代表が7連勝は史上初で素晴らしいことです。来週は8連勝をターゲットにしたいと思います」

───松島選手の13番期用はカンだと話したが?

「本当に直感です。彼は成功したくてハングリーです。物静かな選手だが、真剣に取り組んでくれています。10mの加速は13番として欠かせない能力です」

───大野選手の82キャップは?

「今、言える確かなことは、今晩、彼は82本のビールを飲むでしょう(笑)。必ず、毎試合、身体を張る選手です。体重の軽い選手ですが、彼に合ったボディポジションで、身体を動かしボールに行ったり、タックルしたり、謙虚に練習に真摯に取り組む姿勢はリスペクトに値します。日本のラグビーでFWとしての見本です。今日は楽しみにしていたのか、移動のバスに一番乗りでしたね(笑)」

───松島はエディーさんがいつも言うコンラッド・スミス選手みたいになれそうか?

「まだ1試合しかしていないのだから、そんなにエキサイトしないで(笑)。ラインブレイクの能力が本当にあります。仕事量の多い13番ではないが、マレ・サウ選手のようにラインブレイクできます。来週は、マレはベンチスタートかな(笑)」


◎リーチマイケルキャプテン

「ファンと記者の皆様にありがとうと言いたいです。試合前に選手に言ったのは、準備もスキルも相手を上回っているが、一番大事なのは気持ちの部分だということです。今日の試合は人間性のテストになると言いました。入りは良かったです。でかい相手に良く身体を張って、選手はやろうとしたことを良くやってくれました。規律のところで我慢できず、点を取られましたが、先週の課題であった悪くなったときに静かになるコミュニケーションの課題は改善できました。今日は、ペナルティの時によくしゃべって、チームとして成長できていると感じます。これから(ワールドカップまで)15試合、少しずつレベルアップしたいと思います」

───大野選手のすごさとは?

「あんまりしゃべらない人で、長くやってきて、俺はやるぞというオーラが出ています。すごいのは、練習の波がないことです。まさにレジェンドで、リスペクトされるオーラを持っている人です」


日本代表 リーチマイケルキャプテン、エディー・ジョーンズヘッドコーチ