去る12月11日(日)、記念すべき第一回目となる、九州ガールズフェスティバルが、福岡県・さわやかスポーツ広場ラグビーグラウンドにて開催されました。当日は九州各県から小学生から大人まで80名以上が集まり、曇り空の凍てつく気候にも負けず、一日元気にグラウンドを駆け巡りました。

本大会は、JRFU戦略計画に掲げる「女子ラグビーの普及策」の一環として、以前から福岡で活動していたJRFUセブンズブロックアカデミー・パートナークラブ、福岡ラグビーフットボールクラブの「福岡レディース」に加え、昨年度から九州の各県で立ち上げられた女子チームに徐々に選手も増え始め、より広域な試合の機会を求めるまでに成長したことを受け開催されたものです。前述の「福岡レディース」のメンバーを中心に、長崎、熊本、宮崎、大分の他、遠く沖縄からも参加があり、九州における女子ラグビーの広がりを感じます。

 
高校生、熊本vs大分 高校生、福岡vs熊本
高校生、福岡vs大分

当日のプログラムは、

(1)高校生による「県対抗セブンズ・ラグビーゲーム」

(2)「中学生 U14九州選抜セレクションマッチ(12人制)」

(3)「小学生 交流試合」

の他、JRFUのリソースコーチでもある元日本代表の淵上選手が指導するクリニックも行われ、単なる交流大会に終わらない幅広い取り組みになりました。

高校生の部では、福岡、大分、熊本の3チームが編成され、7人制の総当たり戦が行われました。さすがに選手層が厚い福岡チームが他を圧倒する展開が目立ちましたが、大分、熊本の両チームも随所に鋭いタックルやスピード感あるステップ、ランニングを見せるなどハイレベルな戦いとなりました。

U14セレクションマッチのレベルはかなり高かった

中学生の部は更に周囲を驚かせるようなハイレベルなプレーを見せます。この試合の活躍でU14九州選抜に選ばれた選手は、1月の練習会を経て、2月5日に福岡レベルファイブスタジアムで行われるトップリーグ最終節「コカ・コーラウエストレッドスパークス vs NTTコミュニケーションズシャイニングアークス」戦の前座試合として行われる「関東ユース戦」に出場することとなるため、参加選手は真剣そのものです。高校生とも全くそん色がないスピード感とボールのつなぎ、激しいブレイクダウンの攻防やタックルなど、観戦した小学生、高校生にも良い刺激になったのではないでしょうか?

小学生は高学年が中心で、普段スクールで活躍している選手も多いということもあり、これも驚くほどのハンドリングの良さや鋭いステップを見せる選手が多く、将来の九州女子ラグビーに期待感を持たせるものでした。

現在のところ、県により女子の競技人口や年齢層の偏りなどがあり、なかなかしっかりとしたカテゴリー別の県対抗戦を組むのが困難な状況ですが、短期間でこのような盛大な大会が開催できるようになったことは、選手はもちろんのこと、九州地区の女子普及に取り組む関係者の熱意と努力のたまものであることは間違いありません。今後この大会がますます発展して、日本の女子ラグビー界をけん引するような取り組みになってゆくことを期待します。

最後になりましたが、今回も素晴らしい芝のグラウンドや用具、施設をご提供いただきました、コカ・コーラウエストレッドスパークスの関係者の皆様に感謝申し上げます。

 

 
こちらは小学生の部 小学生も素晴らしいハンドリングとステップワークを見せていた
閉会式