今回の大会参加内容について下記のとおりご報告申し上げます。
大会名称: |
2012 National Collegiate 7s Tournament |
派遣期間: |
2012年11月28日(水) - 12月3日(月) |
大会会場: |
USA HOUSTON Penberthy Intramural Fields,Texas A&M |
開催日 : |
2012年11月30日(金)・12月1日(土) |
同行派遣者: |
日本ラグビーフットボール協会審判委員会 委員長 岸川 剛之氏 |
|
日本ラグビーフットボール協会審判委員会 女子部会チーフ 小野塚 隆氏 |
【スケジュール】
11月28日(水) |
移動 |
|
Narita‐Houston Bush Intercontinental Airport |
|
Courtyard by Marriott-College Station Hotel 到着 |
11月29日(木) |
調整・Houston市内観光 |
11月30日(金) |
2012 National Collegiate 7s Tournament 1日目 |
12月1日(土) |
同2日目 |
12月2日(日) |
移動 |
|
Hotel‐Houston Bush Intercontinental Airport |
12月3日(月) |
Narita 到着 |
【目的】
2012 National Collegiate 7s Tournament レフリー担当
【目標】
・いつも通りのレフリングを行う
・わかる範囲でコミュニケーションをとる
【大会参加チーム数】
男子:24チーム
女子:16チーム
男女ともに4チーム毎のグループに分かれ予選
その後順位決定戦
【大会内容報告】
11月30日(金) 大会1日目
担当試合 (女子)
→(1)8:40 OREGON STATE vs TEXAS TECH
→(2)12:00 STANFORD vs SAM HOUSTON STATE
→(3)15;40 COLORADO vs NORTHERN IOWA
大会初日の1試合目は、緊張から知っている単語、いつも使っている用語が出てこない場面が何度かありました。しかし、時間が経つにつれ、徐々に間隔が戻ってきて普段のようなレフリングができるようになりました。
1試合目終了時には、USARFUの7sレフリー委員長であるPatrick McNally氏から下記のようにコーチングを受けました。
・スクラムのコールをもう少し早くする事
・PKのnot 10m をしっかり確認する事
・KO時のKickers backを徹底させる事
また、小野塚コーチからは、アドバンテージの出し方についてコーチングを受けました。
全ての反則に対してすぐにアドバンテージを出すのではなく、ボールの行方を確認し継続性があるかないかを判断から笛を吹くなりオーバーにするようにと伝えられました。
まだ7sのレフリー経験が少ない自分は、15人制と7人制の使い分けができていなかったが、この時初めて7人制の場合には、テンポや継続性を考えたレフリングをしなければいけない事を知りました。
2試合目以降は、特に上記の内容を意識してレフリングを行いました。
言語の面でかなりの不安がある自分は、同じ反則に対してもなかなか注意する事ができなかったが、現地で通訳をして下さった大春氏から「文章にしなくても単語だけで伝わる。」と伝えられ、それから注意もできるようになった。
それ以外には、下記のようにコーチングを受けました。
・スクラムなどのポイントを示す際にpointではなく、markと言う事
・笛の吹き方をシチュエーションによって強弱を変える事
・7sの場合、1日をフルに使って大会を行う為、1日の過ごし方を考えるという事
12月1日(土) 大会2日目
担当試合 (女子)
→(4)11:00 HARVARD vs JAMES MADISON
→(5)14:00 TEXAS TECH vs COLORADO (SHIELD FINAL)
この日は、朝食時までまだ割当てがわからなかったので、1試合目でも大丈夫なように朝食を食べに向かいました。朝食時に割当てを確認したところ、11:00からの試合のみ記載されていました。午後の試合に関しては、レフリングを見て割当てを決めるとの事でしたが、1日目に比べてもさほど緊張はしていませんでした。
11:00 - の試合は、2日目の1・2試合目の敗者だった為、その試合に間に合うようにホテルを出発し観戦後、試合に向けて準備を始めました。
1試合目から昨日の反省でもあるアドバンテージの部分や同じ反則に対しての注意の部分は、意識して行う事が出来ました。
しかし、それ以外の部分では、曖昧な部分が多く小野塚コーチからは、下記のコーチングが行われました。
・セットプレーなどのチェックリストを自分の中で明確にし、毎回確認をする事
・ファーストシグナル、セカンドシグナルをもっとゆっくり大きく行う事
・特に7sの場合は、プレーに対しての影響度を考えて判断していく事
→これは、ブレイクダウンの時にクイックに出させないプレーに対しては厳しくジャッジしていくという事。
2試合目は、SHIELD FINALの割当てをもらう事ができました。
この試合は、今まではもちろん、今後も1試合でこんなにあるだろうかというくらいのハプニングが多発しました。それは、
・この試合から全米生中継を行うという事
・怪我で試合が20分程中断した事
・今大会では唯一の同点→サドンデスが行われた事
・サドンデス開始直後のKOでnot 10m→危うく乱闘になりそうになった事
言葉が伝わらない地で、このような事が起こった事に対して、必死で対応していました。
しかし、このような貴重な経験ができた事は本当に自分にとってプラスになる事だと思いますし、この経験を無駄にしないように今後に生かしていきたいと思いました。
【まとめ】
まだレフリーを初めて間もない自分を今回このような海外での大会への派遣を選んでいただいた事に本当に感謝しています。
試合は全部で5試合の担当になりましたが、初日の1試合目から比べコミュニケーションを取れるようになった事やコーチングに対して少しずつではありますが、意識して行い、それが結果として実行できる部分もありました。今まではそこまで感じていなかったが、言葉が伝わらない地で意識しそれを感じられた事は自信に繋がり、また、改めて意識する大切さを実感する事が出来たので今後それを生かしてまた頑張っていきたいと思いました。
今回は、言語の部分でかなりの不安を持って参加したのですが、この派遣を通して、レフリーでも世界を目指していきたいなと少し思えた大会になりました。
今後レフリングの勉強ももちろんですが、今まで以上に語学の面でも勉強し、試合中にコミュニケーションを取れるよう精進していきたいと思います。
最後に、このような機会を頂きました日本ラグビーフットボール協会、審判委員会、USAラグビーフットボール協会の皆様、関係者の皆様に御礼申し上げます。