「日本代表 vs フィジー代表」試合結果

●試合日 2012年6月5日 19時10分キックオフ
●会場 愛知・瑞穂公園ラグビー場
●試合結果 日本代表 19-25 フィジー代表  (前半9-14)
日本代表 19-25 フィジー代表 日本代表 19-25 フィジー代表 日本代表 19-25 フィジー代表 日本代表 19-25 フィジー代表

マッチレポート

曇り空で少し肌寒い中、両国国歌斉唱の後、フィジーがハカを行い気持ちを高める。それに対し日本も横一直線に並んで結束を固め、緊張感が高まった中、日本のキックオフで試合開始。

日本は開始から積極的に速い攻撃を繰り返す。それに対しフィジーも個々の身体能力を生かし、激しいディフェンスで応酬する。その状況の中で最初にスコアをしたのは日本。5分・10分と二度のPGチャンスを確実に決め、リードを広げる。序盤は少し日本の攻撃に戸惑いを見せていたフィジーも、少しずつディフェンスからリズムをつかみ始める。そして日本が三本目のPGで差を広げた直後、ブレイクダウンのターンオーバーからオフロードパスを使ってパスをつなぎ、この試合両チーム初のトライをあっという間にあげ、反撃開始。
その後、日本は速い攻撃を繰り返すが、フィジーの固いディフェンスになかなかビッグゲインをすることができない。反対にフィジーはボールを獲得するとオフロードパスを上手く使いビッグゲインをし、30分にはこの日二つ目のトライをあげ、逆転に成功。日本は試合終了前に何度かゴールラインに迫るもミスが目立ち、9-14とフィジーリードで前半終了。

ハーフタイムには坂田好弘氏のIRBラグビー殿堂特別授与式がピッチ上で行われ、IRBでは51人目、日本人としては史上初の快挙に、観客からも大きな拍手が贈られた。

後半は、開始早々の日本のミスからフィジーがPGを決め、点差を広げる。その後、日本・フィジーともに1PGを加えた19分、フィジーはキックチェイスしたボールを空中で奪い取り、さらにそのボールを大きく動かして後半初のトライをあげ、差を広げる。しかし日本も、前半から手ごたえを感じていたモールを執拗に押し込み認定トライをあげ、1トライ1ゴールで逆転可能な点差で、終盤を迎える。その後は日本もフィジーも何度かチャンスを得るが、ミスでスコアをすることができず、19-25で試合終了。この結果フィジーは勝ち点4、日本は勝ち点1を獲得した。

日本代表 19-25 フィジー代表 日本代表 19-25 フィジー代表 日本代表 19-25 フィジー代表 日本代表 19-25 フィジー代表

会見ダイジェスト

フィジー代表、マレ ヘッドコーチ(右)、カトニンバウ バイスキャプテン(左)

◎フィジー代表
○イノケ・マレ ヘッドコーチ

「各関係者に感謝しています。今日のパフォーマンスには満足をしています。昨年のワールドカップでは残念な思いをしていたので、今年は頑張りたい」

○アイサケ・カトニンバウ バイスキャプテン
「今日ここで勝てたことを、神様や家族、チーム一人ひとり、スタッフなど全てに感謝したい。機会を与えてくれた日本にも心から感謝している。ありがとう」

──今日の日本はどうだったか?

○カトニンバウ バイスキャプテン
「タックルがとても良かった。タフな相手であった。最後までもう1トライを取ってボーナスポイントが欲しかったができなかった。ただし、日本のほうがミスが多かった。本来はフィフティー・フィフティーの内容になると思う」

──昨年と今年の違いがあれば?

○マレ ヘッドコーチ
「ミッションを持って戦うことを意識している。結束力が上がっている」

日本代表 19-25 フィジー代表 日本代表 19-25 フィジー代表 日本代表 19-25 フィジー代表
日本代表、ジョーンズ ヘッドコーチ(右)、廣瀬キャプテン(左)

◎日本代表
○エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ

「結果は残念である。大きな問題と重大な課題を見つけることができた。大きな問題は、相手の弱みをついてアタックできていないことである。これは経験によって補うことができる。ボディポジションが悪かったことを反省する。今日の日本のパフォーマンスは良かった。手ごたえはある。チームとして正しいことやっていることには間違いがない。フィジーのディフェンスが非常に良かった」

○廣瀬俊朗キャプテン
「応援して下さったファンに感謝しています。結果は残念だったが下を向かず前を向いて進んでいきたい。まだ、発展途上のチームなので良い勉強になった。今日の課題を修正してトンガ戦に挑みたい。チームの気合は十分である。スキルアップとコミュニケーションを大切にしたい」

──個々のタックルはどうだったか?

○ジョーンズ ヘッドコーチ
「悪くはなかったが、まだまだスキルアップしなければならない」

──ブレイクダウンについてどうだったか?

○ジョーンズ ヘッドコーチ
「厳しいものになることは分かっていた。チームで対応しなければならない」

──前キャプテン菊谷選手について?

○ジョーンズ ヘッドコーチ
「選手のみではなく若手の育成にも頑張ってくれている。今日のパフォーマンスはシンプルであったが、シンプルであることが重要」

(構成 大林直之・植村元統)

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