■DAY11:2011年7月13日(水)フィジー
☆☆☆RWC開幕まで58日☆☆☆
本日のナンディの天候も快晴で、朝から日差しの強い一日でした。午前中、宿泊ホテル内でウォーキングとストレッチを行い、最終戦であるフィジー代表戦に向けて気持ちを落ち着かせていました。その後、試合会場であるラウトカにあるチャーチルパークに向けて出発しました。ラグビー日本代表は第1試合:サモア代表対トンガ代表戦のハーフタイムに到着しました。
チャーチルパークでの試合直前のチーム練習では、選手ひとりひとりが、これまで練習を重ねてきた成果をこの試合で全て出し切る気持ちでいたと思います。国歌斉唱の後、フィジーのウォークライで日本代表の士気もあがっていました。
前半20分フィジーの激しいアタック攻撃からのプレッシャーに苦戦し思うようなプレーができませんでした。それでも前半を我慢で耐え8-0で折り返しました。
ハーフタイムには、後半、我慢とボールキープをすることができれば、必ず我々のゲームプラン通りトライを取ることができるとカーワンHCから檄がありました。
後半から、日本代表の巻き返しがはじまりました。集中力を切らすことなく、この4月の宮崎合宿から練習を重ねてきたより「はやい」ゲームプランを遂行して、激しいフィジー代表のプレッシャーの下、4トライ(ボーナス点1)を奪いました。またフィジー代表の粘り強い攻撃にも、フィジカル面では互角に戦い、ディフェンスラインで幾度もトライチャンスを阻止、24-13でフィジー代表戦に勝利するとともに、PNC初優勝を飾ることができました。*フィジー代表戦勝利は、1994年以来17年ぶりとなります。
今日の試合は、出場選手全員が80分間、身体的にも、精神的にも持っている力を出し切った、日本ラグビーの歴史にも残る試合であったと思います。RWC開催まで残すところ58日。今日の1勝、PNC初優勝はRWCに向けての大きな弾みとなり、また世界ランキング上位相手にもジャパンレベルが通用したという大きな自信にも繋がったと思います。これからが、RWC本番に向けたラストスパート。さらにレベルアップしたラグビー日本代表を期待してください!
最後に、今日の試合には、フィジー在住の多くの日本人の皆さんが応援に駆けつけてくださいました。ホームであるフィジーの応援に負けないぐらいのジャパンコールが会場内に鳴り響いていました。最後まで、あたたかいご声援ありがとうございました。この場をお借りして、日本代表一同心より御礼申し上げます。
◎ジョン・カーワンヘッドコーチ
「フィジー戦については、80分間を通して、勇気あるプレーを示してくれた選手全員にお礼を言いたいです。最初の20分間、フィジーの激しいプレッシャーの中、よく我慢していました。前半0-8で折り返しましたが、後半はボールキープと我慢をしてプレーを成し遂げ、また、悪い時でもディフェンスラインがしっかりとしていたので、乗り切ることができました。サモア、トンガ、フィジーというアタックの激しいプレッシャーの中で日本のゲームプランをやりきってくれました。この大会では、1対1のタックル、ディフェンスラインの強化、日本スタイルである早いゲームプランを課題としてきましたが、世界ランキング上位のフィジカルでタフなチームに勝ち、日本スタイルを成し遂げたことは大きな収穫、そして成果です。この大会を初優勝したことを選手たちはしっかりと自覚して、ワールドカップに繋げて欲しいと思います」
◎菊谷崇キャプテン
「世界に通じるゲームプランをチーム全員で理解したうえで、試合に臨みました。最終戦のフィジー戦を通して、世界レベルの相手に日本スタイルが通じることが認識できました。80分間自分たちのプレーができたと思います。フィジーの激しいアタックを激しいディフェンスで耐えることができ、後半の4トライはテンポアップしたゲームプランでトライをとることができました。また、スクラムからのトライチャンスも今回作ることできました。このことは、PNCでやってきた中で大きな収穫です。PNCは勝ち負け関係なく、日本スタイルであるテンポの良いゲームプランを目指してきました。それをこの3戦を通して実証することができた結果が、PNCの初優勝という結果に繋がったと思います。また、若い選手たちにとってもこの勝利は大きな経験となったと思います。この大会を励みに、しっかりメンタル面も修正して、次のイタリア戦、続くアメリカ戦、そして、ワールドカップに臨みたいです」
◎有賀 剛選手
「フィジー代表戦に勝利できて良かったです。ワールドカップに向けては、これからが本番ですので、さらにレベルアップを目指して頑張りたいと思います」
◎ライアン・ニコラス選手
「フィジー代表のタックルは強烈でしたが、試合に勝てて良かったです。特にボールキープしてからのトライができたことは良かったです」
◎今村雄太選手
「サモア代表戦では、自分自身思うようなプレーができませんでした。後半フィジー代表戦に途中出場し、トライを取り、勝利することができ、吹っ切れました」
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