DAY8:2011年4月8日(金)宮崎

日本代表宮崎合宿8日目を迎えました。午前中オフで、午後3時から雨の中でのトレーニングとなりました。本日、チームミーティングでは、バーン・スキルスコーチによるネクストレベルを意識したキッキングプラン術について講義がありました。

フィットネスを中心に精力的に汗を流し、全体練習ではキックを想定したアタック&ディフェンスを行いました。ゲーム方式でラインアウトやスクラムからのセットプレー、日本代表のゲームプランが繰り返し行なわれました。

その後、BK/FW別々のユニット練習が行われました。BKは、アタック&ディフェンス形式でパススキルの練習を重ねていました。FWは、ラインアウト、ラック、ドライビングモールの連続プレイを細かな部分まで確認していました。またタックルダミーや人型ダミーを使ったラグビーフィットネスを行いながら、パワースキルの精度を高めていました。練習後には、自主的にトレーニングに取り組む選手の姿がグラウンド各所で見られました。また、WTB/FBの選手たちには、キックの個人スキルトレーニングが課され、タッチラインから5mの間に正確に落とす練習を繰り返し行いました。

●その他メディア活動
4月22日から、J SPORTSで放送予定の「口だけJAPAN」~ラグビー日本代表応援番組~宮崎合宿のロケ撮影が行なわれました。
この番組は、ラグビー経験者であるジャルジャル(関大一高ラグビー部出身)に、2011年ワールドカップへ向けた日本代表応援ミニ情報を発信していただき、日本ラグビー界をドンドン盛り上げていただというもの。
放送時間:4月22日~9月2日放送初回毎週金曜日
本日午前中のオフを利用して、突撃お部屋訪問や対談インタビューなど企画が盛りだくさんとなっております。普段見られない日本代表選手の素顔をジャルジャルのお二方が、うまく引き出してくれています。乞う!ご期待!

ジャルジャルからの応援メッセージ!!!
◎福徳 秀介さん
「ラグビー日本代表の皆さん、頑張ってください。泣かせてください」
◎後藤 淳平さん
「ラグビーワールドカップ、みんな注目しています。全力で応援していきますので、頑張ってください」

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ジャルジャルのおふたり。右が福徳さん、左が後藤さん

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ジャルジャル練習見学

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ウォーミングアップ

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ウォーミングアップ

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ドライビングモール

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ラインアウト

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
BK練習シーン

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ダミーを使ったラグビーフィットネス

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ジャルジャルとのインタビュー取材を終えて。左からWTB山田選手・FL菊谷主将・SH田中選手

DAY7:2011年4月7日(木)宮崎

本日、朝のチームミーティングでは、ドゥーリー・アシスタントコーチによるディフェンスシステムについて講義がありました。ディフェンスに欠かせない基本(タックル、判断力、安定したレベルの維持)を徹底的に理解することに加えて、相手へのプレッシャー、正確なアクション、タックルの精度をあげることで、競った試合に勝つことができると訴えました。

ウォーミングアップでは、サッカー形式のゲームを行い、スペース感覚を養いながらフィットネスを高めました。その後、BK/FW別々のユニット練習が行われました。BKは、ディフェンススキルを中心に約2時間半みっちりと練習に励みました。Yラインと言われるディフェンダーの動きを止めてからスペースにアプローチするスキルを確認し、アタック&ディフェンス形式で徐々に人数を増やしながら広いスペースを使って繰り返し行われました。FWは、スクラムやラインアウトからのアタックを行い、日本代表のゲームプランを確認しました。このメニューでは、練習中にビデオで撮った映像を確認しながら行われ、コーチ陣が課題点をすぐに洗い出し、改善へのアプローチをしました。

●その他メディア活動
テレビ宮崎(UMKTV)取材:4月8日夕方6時からのニュース番組で「日本代表宮崎合宿」を紹介していただく予定です。

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
多くのテレビ取材に来ていただきました

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
サッカー形式ウォーミングアップ

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
サッカー形式ウォーミングアップ

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
LO大野選手を囲む地元放送局

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
こちらは菊谷主将

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
こちらはカーワンHCを囲んで

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
練習に合流したアリシ選手(左の後姿)、平選手(右はし)

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
FWビデオ分析

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
LOアイブス選手

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
PR金井選手

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
PR藤田選手

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
SOウェブ選手

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
昨年は育成選手として参加、今季は初代表を狙うWTB宇薄選手

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
初スコッド入り、CTB上田選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
右PR平島選手 左HO湯原選手

DAY6:2011年4月6日(水)宮崎

宮崎合宿6日目。今日の宮崎は、朝から快晴で清々しい天気でした。昨日はオフとなり、束の間の休息をした日本代表スコッド選手たちは、今日から再びハードな練習をスタートしました。

今朝のチームミーティングのテーマは「分析」についてでした。浜村分析担当が、世界のラグビーの分析力や戦術、技術についての重要性を分かりやすく選手たちに解説していました。そして、ジョン・カーワンHCは、戦国時代の武士に例えて、「偉大な武士は、敵を全て知り尽くすことができた。日本代表チームも、敵を知ることが強みとなる」と選手みんなに問いかけていました。クール1で収集された選手の動きを分析データで活用させ、選手の動きを小まめにチェックし、修正点について細かな確認をしていました。

フィットネス強化を重視したこれまでの内容に、チームとしての動きとコンタクトフィットネスも加わり、よりハードにそして組織的なトレーニングとなります。ラン中心のゲーム的要素を取り入れた練習を行いました。その後FWのみユニットトレーニングを実施し、ラインアウトのサインプレーについて繰り返し確認を行ないました。その後のラインアウトでも、より一層コミュニケーションは高まり非常に良い雰囲気でのトレーニングとなりました。

午後は、キック練習、BK・FW交互にウエイト/フィットネストレーニングでストレングスの強化に励みました。全体練習終了後も、多くの選手たちが個々のスキル向上のために個人トレーニングを行っていました。

メンバー合流:
平浩二選手(CTB/サントリーサンゴリアス所属)とアリシ・トゥプアイレイ選手(CTB/キヤノンイーグルス所属)の両選手が、6日(水)、合宿に合流しました。平選手は体調不良のため1日からの参加を見送っていました。

◎平浩二選手
「体調不良で遅れた分を取り返すために、必死にがんばって、アジア五カ国対抗のメンバーに選ばれるようにアピールしたいと思います」

◎アリシ・トゥプアイレイ選手
「1日も早くチームのみんなに追いつけるようにがんばります。4月からの国際試合に向け、万全な体勢で臨めるよう、準備していきたいと思います」

●その他メディア活動
取材撮影:
今年9月に開催されるラグビーW杯に向けての文芸春秋社「Number」連載企画「ニュージーランドに挑む」を掲載しています。第3弾として、小野澤宏時選手、大野均選手が過去に出場したオーストラリア大会、フランス大会での経験を踏まえたうえで、今回のW杯に対する意気込みなどを語っています。詳細は、ナンバー777号(4月21日発売)にて。

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
分析担当、浜村氏

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
インタビューに応えるカーワンHC

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
下半身トレーニング

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
下半身トレーニング

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ラインアウト 北川勇選手

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ラインアウト 谷口選手

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ラインアウト ルーク選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
FW走り込み

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
FW走り込み

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
BKキック練習

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
BKキック練習

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ワールドカップを知るベテラン二人。WTB小野澤選手(左)・LO大野選手(右)

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
BK陣、左から小野澤選手、三井選手、田邉選手、今村選手

DAY4:2011年4月4日(月)宮崎

宮崎合宿4日目。今日のトレーニングは午前中のみで、3つのユニットを取り入れてウォーミングアップを行いました。その後は、FW/BKに分かれ、FWは徹底した低いラックのベーストレーニング、BKはアタック&ディフェンスコンビネーションとサインプレーの確認を行いました。

本日の練習のテーマ:
「世界で一番低いラック=日本独自のスタイルを確立する」
練習前のチームミーティングでは、低いラックがゲームにもたらすイメージを正確に理解させ、実戦に反映させるための講義をメンバー全員が受けました。
「勝利への執念と攻撃的なラグビーを心がけよ!」という熱い檄がジョン・カーワンHCより飛んでいました。

【ワンポイントアドバイス】
・ボールキャリアの役割
コンタクトエリアで競り勝つこと
立ち続けたプレーを意識づけること
相手を倒してドライブすること
・サポートプレヤー
タックルしてくる相手選手を引っ張りだすこと
危険を認識し、それを取り払うこと
レッグドライブ⇒ボールを越えること

【実践するための練習メニュー】
パワーフット、ボールプレイスメントドリル、ラックドリル、ハードル等

◎ジョン・カーワンHC
「宮崎合宿1クールを終えて・・・1ヶ月程シーズンオフだったので、焦ることなく、いいコンディションで仕上がってきていると思います。それなりに満足しています。けが人もいますが、程度は軽いようなのでそれほど心配していません。
今日の練習は、ラックにおけるプレーをレベルアップするため、技術的な役割について、チーム全員で共通認識、状況判断を共有したうえで、実践練習を行いました。個々の小さな積み重ねが、ラック上でのプレーに大きな結果を生み出すので、ビデオ分析も積極的に取り入れて、悪い動きを修正するようにしています。オフ明けから、スピードアップさせて、実践的なゲーム感覚で練習を行なっていくことになります」

●練習会場での嬉しい光景
練習会場には、多くの宮崎市内の子供たちの姿がありました。日本代表スコッドメンバーは、地元の子供たちの憧れの存在です。今日の練習見学を楽しみにしていたことでしょう。午前の練習終了後、わずかな時間ではありましたが、憧れの選手たちとの交流を楽しんでいました。選手たちも、写真撮影、サインや握手など子供たちからのリクエストに快く応じていました。多くの子供たちが、ラグビーに憧れ、多くのラグビー少年・少女たちが大きな夢を持って、憧れの選手を目標に頑張って欲しいです。そして、その中から未来の代表を担う選手たちが育っていくことを期待しています。

●地元ラジオでの日本代表スコッド宮崎合宿ミニ情報配信!
我々が大変お世話になっている宮崎県ラグビー協会山口 雅博(愛称:マサさん)さんが、地元ラジオに出演!宮崎県民・市民に向けて、代表スコッド合宿を紹介していただきました。

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ハードル練習

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ラックドリル練習

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ラックドリル練習

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ラック実践練習

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ラック実践練習

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
徹底された個別指導

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ビデオ分析

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
「マサさん」が宮崎ラジオ放送でPR

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
JK囲み取材

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
HO湯原選手(奥)とSO山中選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
笑顔のSH田中選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
社会人1年目 FLリーチ選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
菊谷主将

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
WTB山田選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
こちらも山田選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
PR平島選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
PR畠山選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
PR川俣選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
LO大野選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
HO堀江選手

DAY3:2011年4月3日(日)宮崎

宮崎合宿3日目。ウォーミングアップ後、FW/BKに分かれ、FWはスクラム、BKはパススキルとサインプレーの確認を行いました。FW陣のスクラムでは、1人用スクラムマシンを使用し、正しい姿勢で押すというイメージを確認しました。またスクラムマシンを相手に、選手同士のコミュニケーションを意識しながら、ヒットスピードやプッシュのタイミングを繰り返し確認することができ、非常に良い雰囲気でのトレーニングとなりました。

BKはパンチパスなどのパススキルとサインプレーの確認を行いました。体の向き、肩の位置などの細かな部分を確認しました。その後、スペースに放ることを意識づけ、アタックラインを中心にトレーニングを実施しました。立ち位置等を細かくチェックしながら、アタックラインを確認し、細かな部分の修正を図りました。ゲーム的要素を取り入れながら、スペース感覚を養います。そして最後に、組織ディフェンスを確認するためにグラウンドの半分を使いアタック・ディフェンスを行いました。

午後からは、FW/BKに分かれ、ウェイトトレーニング、フィットネスを繰り替えし行ないストレングスの強化に励みました。フィットネスメニューは、スプリント系のメニューと、チームワーク要素を組み込んだメニューの2つを交互にこなす形で行われました。

日曜日となった今日も、多くのファンの方々が見学に来てくださいました。本日も応援ありがとうございました。

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
宮崎のラグビーファンが大勢見学に来てくれました

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
バックス アタックラインを意識して

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
バックス 細かく修正をしながら

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
スクラム

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
スクラムのタイミングを確認

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
スクラムの姿勢を確認

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
取材に応じるSO山中選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
こちらはベテランWTB小野澤選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ファンの方と一緒に。菊谷主将

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
練習の合間に取材対応も行います

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ウェイトトレーニング

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
下半身強化

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
コミュニケーションをとりながらフィットネス強化1

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
コミュニケーションをとりながらフィットネス強化2

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
コミュニケーションをとりながらフィットネス強化3

DAY2:2011年4月2日(土)宮崎

宮崎到着後、初の全体チームミーティングが今朝、行なわれました。冒頭、太田治GMより、東日本大震災を受け、代表チーム全員で黙祷を捧げました。この合宿の位置づけを選手ひとり一人に対して、「宮崎合宿開催の是非を協会内でも検討した。このような困難な状況下ではあるが、ラグビーワールドカップにて勝利を目指す日本代表の強化として、またこの日本代表の活動が多くの被災者に勇気と希望を与えられるよう、チームがひとつとなって頑張りましょう」と挨拶がありました。

その後、2011年日本代表チームスタッフの紹介の後、カーワンHCから次のような話がありました。

皆さん、おめでとう!日本代表スコッドメンバーに選ばれました。今年は4年に1度のラグビーワールドカップです。この合宿は、本番に向けて非常に重要なキックオフとなります。大変楽しみですね。さて、この合宿では本番に向けて、今いる40名から30名に絞り込みます。そして、アジア五カ国対抗、パシフィック・ネーションズカップと続き、本番に向けて最終選考となります。チームメイトとの戦いがスタートします。今回の合宿における我々のターゲットは、The next level: Good to Greatです。並の選手ではなく、グラウンド内外で一流の選手になることを目指してください。ラグビーW杯を振り返って、この日本代表チームが歴史上最も評価されるようなチームを目指しましょう。

昨日のリーダーズ・ミーティングで一流(Great)とはなにか、そして、その目標に向かうためにはどうしたら良いのか、リーダー陣と考えてみました。一流になるためには、個々、そして組織(代表チーム)両面でのレベルアップが必要となります。昨シーズンは、アジア五カ国対抗で優勝、パシフィック・ネーションズカップで2勝をあげ、優勝まで手が届く実力があることを感じとれました。

5月からスタートする国際試合が本番に向けた素晴らしい大会となるでしょう。
次のレベルに向けて、自分を、代表チームを向上させるために必要なことを常に考えてください。個々のレベルアップ、代表チームとしてのレベルアップを実現させ、次のステップを目指しましょう。ラグビーワールドカップに向けて、万全の体制で頑張っていきましょう。

いよいよスタートする日本代表合宿に選手たちの表情も引き締まっていました。

その後は、FW/BKに分かれ、各ユニットにおける基本的な考え方を共有した上で、グラウンドでのトレーニングが開始されました。
9時30分からスタートした2011年度日本代表の初トレーニングは、FW/BKに分かれ、The next level: Good to Greatを意識したうえで、日本代表の戦略・戦術のベースとなる基本プレーをこまめに繰り返し、確認しました。

また、フィットネスでは、ランニングフィットネスから、下半身の強化を入れ込んだフィットネスなどを行いました。また、パワーフット、パススキルといったラグビースキルトレーニングが組み込まれ休む間もなく行われました。汗が滴り落ち、苦悶の表情を浮かべる選手もいましたが、しっかり前を見据え、さらなるレベルアップを目指し、全力で取り組みました。午後は、ウエイトトレーニングと下半身中心のフィットネスを行い、練習開始日となった一日を終えました。

また、今日は土曜日ということもあり、多くのファンの皆様がグラウンドにお越しくださいました。強い日差しが照りつける暑い中、練習を見守って頂いたファンの皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

◎ジョン・カーワンHC
「全体ミーティングで、代表チーム全員で東日本大震災に対して黙祷を捧げました。そして、この困難・逆境から、われわれが被災地の皆さんと共になにができるか、チームに問いかけました。菊谷主将を中心としたリーダー会議で具体的な復興支援を検討しています。
本日、初日の練習は、それぞれの選手の動き、ラグビーの基本プレーを徹底して、繰り返しベースとなる部分を確認しました。細かい所を完璧に追求することで、正確な判断をすることができます。このような意識を植え付けることが、さらなるレベルへ引き上げるための準備となります。妥協することなく、日本スタイルのラグビーを確立したいと思います」

◎菊谷主将
「初日の練習は、ユニットスキル、スピード、ラインアウトなど小さく、細かな部分をひとつひとつ確認しながら、ゲームの正確なプレー感覚を思い出し、基本レベルアップの質をあげることが課題です」

◎畠山選手
「初日の練習はごく自然体で楽しむことができました。気仙沼市にある実家の震災を絡めて合宿には臨んでいませんし、その心境は変わっていません。この宮崎合宿に集中していきたいということだけです。ラグビーで頑張ることで明るい情報は、避難中の家族、親戚、友人には目に見えるように伝えて行きたいです。ひとつずつやれること、この先に何が出来るのか、考えていきたいと思います」

◎真壁選手
「ロックは、6名選ばれているので、競争であり、勝つためには他の5名とは異なるタイプのロックであることを示す必要があると思います。仙台の実家が被災地となり、ライフラインに大きな影響がでました。幸い家族や友人は無事でした。多くの命や住居を失った方々も大勢いるので、とにかく、ラグビーを通して東北人に元気を送りたいです。この合宿を乗り切って、なんとしてでもレギュラーの座を掴むことで、故郷に恩返ししたいと思います」

その他メディア活動:
イケメンアスリート企画の撮影がありました。掲載内容は、「男性が仕事などで輝いている瞬間」を紹介するページのようです。CamCam編集部とラグビー協会女性広報担当者での、厳しい選考のなか、3名のイケメンラガーメンが撮影に協力してくれました。続きは、CamCam7月号(5月23日発売)でお楽しみください!

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
チームミーティング

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
いよいよグラウンドでの練習が始動

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
Team as One

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
日本歴代3位 58キャップ。ベテランWTB小野澤選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
合宿初参加 トップリーグプレーオフMVP WTB山田選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
ラインアウト LO大野選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
中央は菊谷主将 バーンコーチを囲んで

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
ビブスを着るのはFLタウファ選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
練習内容を分析

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
カーワンHC ワールドカップに向けたチーム作りへ

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
要のセットプレー、スクラム。左から畠山選手 木津選手 川俣選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
初めてのワールドカップへ向け CTBニコラス選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
渾身で トップリーグMVP HO堀江選手

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
存在をアピール LO眞壁選手

DAY1:2011年4月1日(金)宮崎

九州・宮崎で行われる2011年度日本代表スコッド宮崎合宿が、いよいよ本日からスタートしました。
明日からの本格的なトレーニングを前にジョン・カーワンHC、菊谷主将、大野選手、初参加となる三井選手、山田選手が、この合宿にかける意気込みや目標を語っています。

◎ジョン・カーワンHC
「最初に、東日本大震災の被災者の方々にお見舞い申し上げます。先ずは、被災者の苦難を代表チームスコッドのメンバー全員と分かち合いたいと思います。

この合宿には、新人選手が参加するため、数日間は今シーズンの明確な目標、ラグビーW杯に向けた位置づけ、システムの構築、組織化など役割を理解して合宿を終えることを主なゴールとしています。
コンタクト、フィットネス両面を強化することで、ゲーム感覚をとり込んで、技術・戦術面・攻撃面をプレッシャーのあるなかで状況判断していくことも重要なポイントになります。

菊谷主将を中心としたリーダーズミーティングや家族が被災した選手からの意見を聞きたいと思います。選手が中心となって、この宮崎合宿以降、日本代表チームとしてなにができるか前向きに検討していきたいと考えています。この場で明確なことは断言できませんが、被災地支援の募金活動やチャリティーマッチ開催など、今後、ラグビー協会や政府、関係各所と協議のうえ、日本代表チームがひとつとなって支援活動を行なっていきたいと思います」

◎菊谷崇主将

「みんなで立ち向かう姿勢・チームがひとつになることがキャプテンの役割であると強く実感しています。ラグビーW杯に向けて、キックオフとなる代表合宿なので、個人的には、地獄の日々、ハードな練習を重ね、覚悟して臨みたいと思います。

新しいメンバーもいるので、ひとつになること。新しい選手たちが、この環境に馴染んでくれるサポートを全面的にしていきたいです。強化ポイントは、ワールドカップで、あたり負けしないような強靭な肉体をつくる、ゲームの激しさのなかで信頼感をアピール、しんどいことをする中で、ラグビーを楽しみたいです。

深刻な被災状況のなかで、ラグビーがプレーできることに感謝したいです。私が住んでいる東海地方への影響はありませんが、被災地出身の代表メンバーが、この合宿に参加してくれることは、チームにとっても大きいし、私自身誇りに思います。

トップリーグのキャプテン会議と連携して、個人的にできること、企業チームとしてできること、代表チームとしてできること、日本ラグビー界の力を結集させて長期的な面で被災者・被災地をサポートしていきたいです。特に選手間で輪を広げていきたいと思います」

◎大野均選手

「ベテランではありますが、まずはアジア五カ国対抗を目標に、運動量+激しさをアピールしていきたいと考えています。個人的には、あたり負けをしないために、スクワットなど下半身の筋力を鍛えたいです。

震災の影響のなかで、合宿をやることは、あまり考えないように意識しています。全ては、9月のラグビーW杯で結果を出すことが、被災地への励ましになれば良いなと考えています。

東京では、味の素スタジアムで被災者支援のボランティア活動に参加しました。直接被災者と会話できたことで、参加意識が全く変わりました。個人的に、また代表チームとして、復興支援のためなにができるのか、協力できることはやりたいと思っています。頑張っている方々の毅然とした姿を見て、皆さんから、勇気やパワーをもらっています。

2007年ラグビーW杯から、日本代表はステップアップしていると実感しています。今年は、もうひとランクレベルアップした日本代表チームを示したいです。80分間通して集中力を維持することが大きい成果をもたらすと信じています。昨秋の対サモア戦では、80分間フィットネスを保つことができませんでした。個々の集中力が80分間維持できれば、確実に強豪国とも競り合うことができると思います」

◎代表スコッド初選出 三井大祐選手

「追加召集を受けて、間もありませんが正直驚きました。しかし、宮崎合宿に来て、代表スコッドに選ばれた実感が沸いてきました。この2週間の最初の合宿で、どんどんアピールしていきたいと思います。チーム練習には、積極的に参加し、個人的には、ウェイト・フィットネスで自分の力を最大限出し切りたいと思っています。

自分の強みである、粘り強いタックルやピンチとチャンスの切り替えをプレーに活かしていきたいです。 

震災の影響のなか、こうして合宿に参加できたことに感謝したいです。またラグビーを通して恩返しをしたいです。自分自身できることはラグビーしかありません。一生懸命頑張りたいと思います」

◎代表合宿 初参加 山田章仁選手

「この合宿を通して、名前が覚えられるように頑張りたいと思っています。自分のアピールポイントは、試合でトライをとることです。今まで通りの実力を、この合宿を通して、発揮できるか挑戦したいです。

震災の影響が続くなかで行われる合宿だということを意識して、2週間を乗り切りたいと思います。一番結束力のある、また情報発信しやすいスポーツ=ラグビーであるので、盛り上げていきたいです。

今年のラグビーワールドカップでは、オールブラックス(ニュージーランド代表)と対戦する機会がありますので、ぜひとも1トライ、2トライをあげたいです。そのために、この合宿で100%の力を出し切って、自分自身納得できるプレイを実践したいと思います」

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日
取材を受けるカーワンHC

日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
日本代表主将 菊谷選手

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
合宿初参加 パナソニック 山田選手(右)・東芝 三井選手(左)

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
45キャップ ベテラン大野選手

ラグビー2011年度日本代表スコッド宮崎合宿激励会

初日となった今日は、夕食前に歓迎セレモニーを開催して頂きました。宿泊や練習会場としてお世話になっているフェニックス・シーガイア・リゾートの丸山会長をはじめ、シーガイアスタッフの皆さん、合宿開催にあたりご尽力を頂いている宮崎県ラグビーフットボール協会の後藤敏郎会長ら関係者にご出席頂きました。フェニックス・シーガイア・リゾート丸山会長からは、「ようこそ、おかえりなさい!アジアチャンピオンおめでとうございます。スタッフ一同気合を入れて、万全の体制で、最高の準備をして、お待ちしておりました」と温かい歓迎のお言葉を頂きました。

また、丸山会長より、フェニックス・シーガイア・リゾート スタッフ一同様を代表して、ジョン・カーワンHCにNZ地震義援金(目録)が贈呈されました。
ジョン・カーワンHCから、フェニックス・シーガイア・リゾートの方々に対して、宮崎合宿受け入れサポート、およびNZ地震義援金に対する謝意が述べられました。
「NZおよび日本両国で、地震災害により多くの方々が犠牲となり、尊い命が失われたことは、心が痛みます。特に震災後この3週間、被災地の方々が懸命に奮闘している姿を見て、個人的に元気・勇気をもらっています。我々もラグビーを通して、被災地の皆さんを勇気付けられればと思います。NZ・クライストチャーチに代わって、ラグビーファミーリーの一員であるフェニックス・シーガイア・リゾートの皆様にお礼申しあげます」

後藤会長からは迫るアジア五カ国対抗やW杯への熱い激励のお言葉を頂きました。
「戦後最大の地震災害により多くの方々が犠牲となり、命が奪われました。日本国内のみならず、海外からもニッポン・ガンバレ!という活動の輪が広がっています。まさしく、One for all, All for Oneの精神で、この合宿を大きな成果とし、その成果を力いっぱいのプレーで9月のラグビーW杯の本番で活躍され、ラグビーを愛する多くの国民に夢と勇気を与えてくれることを期待しています。宮崎も口蹄疫や新燃岳噴火など自然災害に遭遇しました。ひとり一人の努力が、力強く明日に向かって歩んでおります。共に頑張りましょう」


日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
お世話になるシーガイアのスタッフの方々のご紹介


日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
丸山会長からNZ地震の義援金がカーワンHCへ

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
カーワンHCからお礼の言葉

 日本代表スコッド宮崎合宿(4月1日~13日)
宮崎県ラグビー協会後藤会長