●11月14日(日)

男女合同練習
それぞれ、広州へ旅立つ前の最後の練習日となった本日、男子、そして女子7人制日本代表が、同じグラウンドでアジア競技大会に向けた仕上げの練習を行いました。

練習前に。まずは男女代表で円陣
練習前に。まずは男女代表で円陣

午後、金メダルを目指すチームジャパンの男女は都内のグラウンドに集まり、このチームとしては、初めて互いに顔を合わせました。
同じアジアNO.1を目指すチーム同士、日本代表という大きな一つのチームとして活躍を期す上で、数少ない交流の機会をこの練習で得ることができました。

ウォーミングアップを男女で行い、若干、勝手の違う雰囲気に戸惑う選手も見られますが、若い選手たちはすぐに馴染み、笑い声も聞こえ始めます。しかし、ボールを使い、より本格的な動きになってくると、指示を出す声が飛び交い、真剣な表情はいつもの練習と変わりありません。

遠慮がちですが…   笑顔も見えます
遠慮がちですが… 笑顔も見えます

そして男女が分かれたところで、男子はクラブチームの、タマリバクラブと練習試合を行いました。タマリバクラブとは、先のシンガポールクリケットセブンズで対戦。悪条件とはいえ、7人制日本代表は14-0で辛くも勝利。遠征参加メンバーにとってはまたとないリベンジの機会。また、現地に渡航する前の貴重な実戦チャンスとして選手たちの意気も上がります。
試合は終始7人制日本代表が押し込み、終わってみればトライ数で9-0の圧勝。試合のレフリーを担当頂いた平林レフリーから試合後には「こぼれ球にもよい反応を見せるなど、アタックではよいところが多く見られました。ブレイクダウンの2人目が動きを見極められていないように感じます」とアドバイス。遠征のあとの反省点を踏まえ、改善できたこと、そしてまだ不足の部分が洗い出されました。その後FWはスクラム練習を、こちらもタマリバクラブと合同練習。
タマリバクラブの選手の皆様、ありがとうございました。

一方、女子はタックル練習など身体を当てる練習、そしてキックオフからのアタックディフェンスを中心に、昨日からのスペースやエリアを意識した動きを再確認しました。キックオフの工夫、ワイドにボールを動かす、まずはグループ戦で同組となった強豪カザフスタン戦を見据え、選手たちの気合いも入ります。女子チームの練習を見ていた男子代表からは、「早い」「うまい」などの声も聞かれます。

約2時間の練習を終えた男女7人制日本代表は、こちらも揃って日本ラグビー協会で行われる壮行会へ。
壮行会では、日本ラグビーフットボール協会 真下副会長・専務理事から「日ごろの成果が認められ、日本代表に選ばれたのが皆さんです。日本の代表であることの自覚を持って、活動してください。心を一つにし、日ごろの成果を発揮すれば、必ずよい結果が伴います」との言葉が。
また、志賀理事からは「怪我だけには注意し、しっかり頑張ってきてください」と激励を頂きました。

男子はいよいよ16日に、女子は19日に中国・広州に旅立ち、アジア競技大会でメダルを目指して、アジア王者を賭けた3日間の戦いに赴きます。
皆様のご声援を何卒よろしくお願いいたします。

グラウンドでは男女関係なく真剣な表情   タックルから…
グラウンドでは男女関係なく真剣な表情 タックルから…

ブレイクダウンまで   タマリバクラブには7人制日本選抜経験者の大野選手も
ブレイクダウンまで タマリバクラブには7人制日本選抜経験者の大野選手も

スクラム練習   スクラムプレーの内容確認
スクラム練習 スクラムプレーの内容確認

練習終了の円陣。女子7人制代表   男子・村田監督にアドバイスを求める女子・鈴木主将
練習終了の円陣。女子7人制代表 男子・村田監督にアドバイスを求める女子・鈴木主将

●11月13日(土)

築城選手、合流。『1チームに』

本日13日午前の練習開始時に、男子7人制日本代表に、「金メダルコレクター」、コカ・コーラウエストレッドスパークスの築城昌拓選手が合流いたしました。

築城選手は、「金メダルコレクターの築城です! がんばります!」と元気よく、選手たちの前でご挨拶。築城選手は、4年前のアジア大会、そして、昨年12月に香港で行われた東アジア大会でも金メダルを獲得した「金メダルコレクター」。7人制代表チームにとって、心強く、また、ムードメーカーが加わったことにより、さらに『金メダル獲得』に近づいた予感がします。

村田監督から今日の練習について
村田監督から今日の練習について

「ハードディフェンス!」   金メダルコレクター・築城選手が加わりました!
「ハードディフェンス!」 金メダルコレクター・築城選手が加わりました!

築城選手の挨拶後、村田監督は「11人目の戦士が到着した。しっかりウォームアップして、練習に臨みましょう」とコメント。宇薄キャプテンからは「11人で『1チーム』になりましょう!」と、心をひとつにして、練習開始。

ウォームアップ、ボールを使ってダウンボールやロングパスの練習をして体を温めた後、試合を想定して、キックオフからのディフェンスシステムの確認。このアジア大会直前合宿から15人制代表から加わった選手たちとのディフェンスの意思統一を図りました。
スタートでは、選手たちの気持ちがあまり入っていないのを見た岩渕コーチから「今の状態で勝てるのか? 4年に1回しかないアジア大会。国を背負って、代表として戦う。やるときはやる。スイッチを入れてやるように」と厳しい檄が飛ばされ、選手たちも緊張感が走り、徐々に声を出し、コミュニケーションを取り始めました。

「よくなってきている。すべての試合は最初のプレーが大事。ボールを絶対にとる。相手に攻撃をさせないプレーをしよう」と岩渕コーチ。宇薄キャプテンは「午後の練習は、午前中よりもさらに良い練習をしよう!」と選手たちを鼓舞していました。

ウォームアップ。セブンズには欠かせないロングパス   岩渕コーチも一緒にディフェンスシステムの確認
ウォームアップ。セブンズには欠かせないロングパス 岩渕コーチも一緒にディフェンスシステムの確認

激しく!   午前の練習は腹筋を鍛えて終了。キツイ表情の仙波選手
激しく! 午前の練習は腹筋を鍛えて終了。キツイ表情の仙波選手


修ちゃんを救う会 募金活動に参加しました

午後の練習の合間に、村田監督、岩渕コーチ、築城選手の3名は、秩父宮ラグビー場へ向かい、「修ちゃんを救う会」の募金活動に参加しました。
築城選手の所属するコカ・コーラウエストは、修ちゃんのお父さんの麻生レフリーも所属。築城選手は、博多でも募金活動を実施しており、ラグビー場でも大きな声で、呼びかけていました。セブンズチームも1日も早く、修ちゃんが元気になることを全員で祈っています。「頑張れ! 修ちゃん!!」

秩父宮で「修ちゃんを救う会」募金活動に参加しました   岩渕コーチも参加しました
秩父宮で「修ちゃんを救う会」募金活動に参加しました 岩渕コーチも参加しました


午後も『ハードディフェンス』で

午後の練習は、選手たちが自ら、ラインアウトの練習を実施。コミュニケーションを取りながら、サインの確認を行っていました。
ラインアウトの練習後は、午前中に行ったキックオフからのディフェンスシステムの確認の続きを行い、午後の練習最後には、コンタクト有りのアタック&ディフェンスも実施。
選手たち自身がしっかりと試合を想定して練習していたせいか、午前中よりも充実した顔をしていました。

練習終了後、村田監督は「『絆』がまとまれば、このチームに怖いものはない。1チームになって、明日もハードにやっていこう」と明日の国内最後の練習も充実させるよう、選手たちに伝えていました。
明日は、辰巳で国内最後の練習です。
中国に乗り込む前に、「1チーム」になり、さらにパワーアップしたセブンズジャパンになれるよう、明日も『ハードディフェンス』でがんばります。

午後のウォームアップ   午後もしっかりディフェンスシステムの確認です
午後のウォームアップ 午後もしっかりディフェンスシステムの確認です

暗くなるまでみっちり練習しました  
暗くなるまでみっちり練習しました

●11月12日(金)

シンガポールから帰国後、初のグラウンド練習となった男子7人制日本代表。
15人制日本代表から合流した、今村選手と和田選手を加え、いよいよアジア大会に向けて本格始動です。

都内での練習初日、まずはミーティングが行われ、チーム内の意識統一が図られました。マレーシア・シンガポール遠征の反省点をコーチ陣と遠征メンバーが確認。15人制代表組はここで情報共有を行います。この遠征で2連敗を喫した香港戦を軸に行われたレビューは、選手個々では負けていない感触をつかみながら、何が足りなかったのかを突き詰めます。
「できる力はあった、しかし、できていなかった」この原因が何か。チームとして問題を共有し、解決への意識の統一ができるかできないかが、このチームの成長のカギを握ります。

ディフェンスを中心に行われた本日の練習では、まだまだ細かいミスが目立つものの、ひとつひとつの局面を選手同士で確認し合いながら問題解決を目指します。
練習の最後には円陣が組まれ、チームとして、アジアNO.1、金メダルを獲得することを、スタッフを含め一人ひとりが確かめ合い、初日の練習は終了しました。

チームを率いる村田監督は「トップリーグという高いレベルで揉まれた選手たちが、チームとして一つになれば、負けることはない。アジア、そして世界にも通じるチームです」と金メダルに向けて力強い言葉。
マレーシア・シンガポール遠征に続き、主将を任された宇薄選手は「3日間休んで、身体もリフレッシュしました。これまでの反省点は頭の中ではイメージできて、今日の練習でも確認することができました。声が出ていたし、質の高い練習ができたと思う。今、チームはつぼみの状態なので、花が咲けば、おのずと金メダルを獲得することができるのだと思います」

また、本日の練習では文科省、JOCによる研究の一環として、筑波大学ラグビー部のスタッフの方々により、GPSなどを用いた動作解析用の撮影、データ収集が行われました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

アジア大会主将の重責を担う宇薄選手   岩渕コーチ。ひとつひとつの問題意識を浮かび上がらせます
アジア大会主将の重責を担う宇薄選手 岩渕コーチ。ひとつひとつの問題意識を浮かび上がらせます

チームマネージメントに気を配る、村田監督   チームを引っ張るチーム最年長、仙波選手
チームマネージメントに気を配る、村田監督 チームを引っ張るチーム最年長、仙波選手

ディフェンスの意識向上   変幻自在のステップ、成田選手
ディフェンスの意識向上 変幻自在のステップ、成田選手

トヨタ自動車からの二人。左:山内選手、右:和田選手  
トヨタ自動車からの二人。左:山内選手、右:和田選手

スタッフも加わり最後の円陣
スタッフも加わり最後の円陣