●4月28日(水)
第一次強化合宿も残すところ、あと2日。この合宿の成果の指標となる、トップリーグ所属の強豪、リコーブラックラムズとの練習マッチが、本日行われました。
あいにくの雨模様の中、U20日本代表チームは試合開始前から、気持ちの入った様子。ウォーミングアップから選手同士で声をかけあいます。
試合前の集合では、「お前らのことを信じているから、今までやってきたことを、全部出し切れ」(元木HC)。
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試合前に気合の入ったウォーミングアップ |
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元木HCから山下ゲームキャプテンへ指示が |
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試合前の表情 |
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トップリーグのプライド |
そして、いよいよキックオフ。
天気予報では午後には上がるはずの雨も、しとしと降り続けるコンディション。天然芝のグラウンドも、滑りやすく足元が不安定です。
前半、まず主導権を握ったのは、U20日本代表。声を掛け合いながら攻守にリコーブラックラムズを押し込みます。低いタックル、ブレイクダウンでのしつこい絡みなど、目指してきている形、練習で学んだ成果を発揮すべく、選手たちが果敢に挑みます。
そして、先制点を挙げたのも、U20日本代表。リコーの反則からペナルティーゴールを狙います。3点を挙げ、勝負にこだわる姿勢も見せます。
その後も、ラインアウトは不安定ながら、スクラムではある程度の安定感を見せ、バックスも中鶴選手のカウンター、ランなどからチャンスを作り出し、滑川選手をはじめ、滑りやすい中、素早くボールを左右に捌きます。
しかし、対するのは若手チームとはいえ、日本最高峰リーグに所属するリコーブラックラムズ。16分、38分とリコーがトライを挙げ、前半は3-12で折り返します。
「後半40分で走り勝て。残りの時間で、殻をやぶれ」(元木HC)
前半の戦いぶりから、後半に期待が持てるU20日本代表。
しかし、13分にリコー横山伸選手にトライを奪われると、その後4本のトライを献上。徐々に選手の声も途切れ始め、自陣でのプレー時間が増え、なかなか効果的なアタックにつなげられません。
そして、最終的にはスコア、3-43の完敗。
試合終了後の円陣では、「これが今の実力。二次合宿からまた気持ちを新たにやっていこう」と元木ヘッドコーチ。
「これが俺たちの実力。向こう(ロシア)では、1敗したらそこで終わり。今回の結果をしっかり受け止めて、この後の合宿でも、しっかりやっていこう」(山下ゲームキャプテン)
試合後、練習マッチを快く受けていただいた、リコーブラックラムズにさらに胸を貸してもらった、U20日本代表。
まず、FW陣は「今、リコーで動ける選手の中でベストのFW」(リコー トッド・ローデンHC)の胸を借りた、スクラムセッション。
リコーの選手たちはU20日本代表が相手とはいえ、集中した表情、動きで容赦なくスクラムを押し込みます。U20日本代表も伊藤選手、榎選手、三上選手などを中心に、選手同士でトークをしながら、必死に対応を考えます。有水FWコーチからのブレイクごとのアドバイスに加え、薫田・日本A代表監督も訪れ、選手たちへアドバイス。そしてようやく、最後の1本のスクラムで、精度の高いスクラムを組むことができました。
一方、バックスのキッカーたちは、元オーストラリア代表、スティーブン・ラーカム選手から、アドバイスを受けながらのキックの練習。世界最高の選手からの手ほどきは、選手たちにとって貴重な経験となりました。
課題も多く、トップリーグチームの高い壁に屈したU20日本代表ですが、前を向いて、大会本番に向けた準備を積み重ねていくのみです。
最後に、本日の試合会場、セッティングなどの準備にご協力いただきました、リコーブラックラムズのスタッフ、関係者の皆様、まことにありがとうございました。そして手を抜くことなく、選手たちに体をぶつけていただいた、リコーブラックラムズ選手の皆さん、この経験を必ず、本大会に生かすべく、今後の練習につなげてまいります。ありがとうございました。
◎リコーブラックラムズ トッド・ローデン ヘッドコーチ
「選手たちの熱さに関心しました。彼らの役に立てたのなら、よかったと思います。2019年のワールドカップを日本で開催することが決まっていますが、彼らは重要な存在。成長していかなければなりません。私からみて、6番(辻選手)と9番(滑川選手)の選手が、よかったと思います」
◎U20日本代表 元木ヘッドコーチ
「試合最初の入りは、集中していたが80分間を戦える、メンタルと身体の強さが足りなかった。今日以上、少しでも長い時間帯を戦える強さを、今後伸ばしていく。最後のスクラムセッションでも見せてくれた、リコーさんの集中力はとても参考になりました」
1 |
石原 慎太郎 |
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リザーブ |
◎選手入替 |
前半37分 |
13 バイフ→彦坂匡 |
後半0分 |
2伊藤→彦坂圭 |
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5 工藤→黒木 |
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11 鶴ヶ崎→伊藤拓 |
後半10分 |
彦坂匡→13 バイフ |
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10 吉井→阪本 |
後半18分 |
7 山下→高森 |
後半27分 |
9 滑川→内田 |
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6 辻→武者 |
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伊藤拓→彦坂匡 |
後半33分 |
13 バイフ→猿楽 |
後半35分 |
彦坂圭→伊藤平 |
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1 石原→楢崎 |
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3 榎→鎌田 |
後半37分 |
内田→福居 |
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2 |
伊藤 平一郎 |
R |
彦坂 圭克 |
3 |
榎 真生 |
R |
黒木 東星 |
4 |
三上 匠 |
R |
高森 一輝 |
5 |
工藤 元気 |
R |
阪本 圭輔 |
6 |
辻 直幸 |
R |
伊藤 拓巳 |
7 |
山下 昂太(ゲームキャプテン) |
R |
楢山 直幸 |
8 |
堀江 恭佑 |
R |
鎌田 隼騎 |
9 |
滑川 剛人 |
R |
武者 大輔 |
10 |
吉井 耕平 |
R |
内田 啓介 |
11 |
鶴ヶ崎 好昭 |
R |
福井 武 |
12 |
春山 悠太 |
R |
猿楽 直希 |
13 |
トニシオ・バイフ |
R |
彦坂 匡克 |
14 |
中鶴 隆彰 |
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15 |
小野 寛智 |
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◎得点経過 |
U20日本代表 |
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リコーブラックラムズ |
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前半 |
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前半9分 |
10 吉井 PG○ |
3-0 |
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3-5 |
前半16分 |
トライ G× |
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3-12 |
前半38分 |
トライ G○ |
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後半 |
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3-19 |
後半13分 |
トライ G○ |
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3-26 |
後半22分 |
トライ G○ |
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3-33 |
後半26分 |
トライ G○ |
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3-38 |
後半32分 |
トライ G× |
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3-43 |
後半37分 |
トライ G× |
(鶴ヶ崎選手の崎の「大」は、正しくは「立」)
(中鶴選手の鶴は、正しくは「雨かんむり」に「鶴」)
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モールで押し込む |
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スクラムでは善戦 |
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山下ゲームキャプテン、三上選手を中心に前半を反省 |
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リコーブラックラムズ |
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試合後もスクラムで胸を借ります |
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ラーカム選手からキックの手ほどき |
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受けて立つリコーFW陣 |
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練習を見守る、元木HC・薫田日本A代表監督・中竹CD |
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