3月19日(金)、日本ラグビーフットボール協会において「日本代表強化育成に関する記者会見」が開催され、日本A代表監督に薫田真広氏、コーチングディレクターに中竹竜二氏、U20日本代表ヘッドコーチに元木由記雄の就任が発表されました。
就任にあたってのコメント、プロフィールをご紹介します。
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太田治ジェネラルマネージャー
「日本協会として、9年後の2019年ワールドカップ、そして、中長期の強化を戦略的にみると、代表に次ぐレベルをどう強化していくかという点を検討してまいりました。その中で、世界の強豪国が既に力を入れている代表に次ぐレベル、即ち日本A代表チームを編成し、強化していくことが大変重要と考え、このたび、A代表監督にU20日本代表監督を務めた薫田氏に編成してもらい強化を図っていくことが決まりましたので報告させていただきます。今後の活動としては、現在、欧州遠征をする予定で調整しています。
そして、U20以下の次世代レベルの強化のため、そして彼らを指導する指導者育成を担う『コーチングディレクター』を新たに設け、中竹氏と契約いたしました。中竹氏には、今後、日本人のコーチ育成に注力し、コーチングプログラムやカリキュラム、トレーニング方法などを構築してもらいます。また、U20代表以下のレベルの統括を行なってもらい、若手育成強化を図っていきます。
更に、U20日本代表に関しては、先日、神戸製鋼コベルコスティラーズを引退した元木氏にヘッドコーチとして、薫田氏の後を引き継いでもらい、ジュニアワールドトロフィーに挑んでいただきます。
引き続き、ご支援のほど、宜しくお願い申し上げます」
薫田真広 日本A代表監督
「日本A代表は、2011年のワールドカップもありますが、その先の2015年そして、2019年のワールドカップに向けた強化と考えております。若手選手のポテンシャルという部分に焦点を当てながら、2009年度トップリーグで活躍した若手選手、そして、日本代表のバックアップメンバーから選手を選び、2015年をターゲットに絞り、チームを編成していきます。
セレクションは、現在行われております『三地域対抗戦』そして、昨シーズンのパフォーマンスで評価したいと思っています。欧州遠征については、数少ない貴重な機会ですので出来るだけ多くの試合をしたいと思っています。将来的には、世界のベスト8の国々と対応に戦えることが出来るようなチームを作っていきたいと考えています」
中竹竜二 コーチングディレクター
「ワールドカップに向けた強化策の一貫として、コーチングディレクターに就任したことに責任を感じております。これから、やる事、そしてやらなくてはいけない事を整理し考えていきます。コーチングディレクターとは、ラグビー強豪国には既に採用されています。具体的に
は、一貫性を持った指導のもと、コーチを発掘、育成し、評価していきます。特に人材を育成することと、チームの指針、戦略スタイルを優秀なコーチたちと考え、議論していく場を作っていきたいと思っています。
個人的には、早稲田で4年間監督を務めましたが、日本中に優れたコーチがたくさんいる中で議論や熟議を交わす機会がありませんでした。こういった経験を踏まえ、交流する場を設け、優秀なコーチを育成していきたいと思っています。また、U20以下レベルの強化を統括していきます。世界で戦える日本人コーチを作るのではなく、世界一の日本人コーチを100人作るぐらいの気持ちで臨みます」
元木由記雄 U20日本代表ヘッドコーチ
「コーチとしては、1年目で右も左も分からない状態ですが、各カテゴリーのコーチや周りの方々の協力を得ながら、一人でも多く、優秀な若手を育てていきたいです。全力でやっていきます。
U20に関しては、目指すものが明確(JWC復帰)ですので、そのターゲットに向かって全力で取り組みたいと思います。個人的には、どんな場面でも“逃げない”選手を選びたいと思います」
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太田GMを中心に |
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氏名: |
薫田真広(Masahiro KUNDA) |
生年月日: |
1966年9月29日生 (満43歳) |
出身: |
岐阜県・各務原市 |
現役時代のポジション: |
HO(フッカー) |
日本代表キャップ: |
44 |
【ラグビー略歴】 |
1985年に高校日本代表としてウェールズ遠征に参加
1988年に日本代表に選出。
1990年に行なわれたラグビーワールドカップ1991予選 西サモア戦(1990年4月15日秩父宮)で
初キャップを獲得。ラグビーワールドカップ1991、1995、1999の3大会に出場。1995年の南アフリカ大会ではキャプテンを務める。
2000年に現役を引退。 |
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【主な指導歴】
2002年 |
東芝府中(現:東芝ブレイブルーパス)監督に就任 |
2003年 |
第41回日本ラグビーフットボール選手権大会 優勝
ジャパンラグビー トップリーグ2003-2004 2位
マイクロソフトカップ2004 準優勝 |
2004年 |
ジャパンラグビー トップリーグ2004-2005 優勝
マイクロソフトカップ2005 優勝
日本代表サポートコーチ |
2005年 |
第43回日本ラグビーフットボール選手権大会 優勝
ジャパンラグビー トップリーグ2005-2006 優勝
マイクロソフトカップ2006 優勝
日本代表FWアドバイザー |
2006年 |
ジャパンラグビー トップリーグ2006-2007 優勝
第44回日本ラグビーフットボール選手権大会 優勝 |
2007年 |
ATQコーチングディレクター就任
U23日本代表監督就任 |
2008年 |
U20日本代表監督としてIRBジュニアワールドチャンピオンシップ2008、ウェールズ大会に参加 |
2009年 |
U20日本代表監督としてIRBジュニアワールドチャンピオンシップ2009、日本大会に参加 |
2010年 |
日本A代表監督に就任 |
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氏名: |
中竹竜二(Ryuji NAKATAKE) |
生年月日: |
1973年5月8日生 (満36歳) |
出身: |
福岡県・中間市 |
現役時代のポジション: |
FL(フランカー) |
【ラグビー略歴】 |
福岡県立東筑高等学校卒業後、一旦は福岡大学に入学するも一年で中退し、早稲田大学に入学。
4年生まで公式戦経験がないながらも信頼の厚さから、4年時(1996年度)に主将に就任。
第33回全国大学ラグビーフットボール選手権大会準優勝。大学卒業後、イギリスに留学し、
レスター大学大学院社会学修士課程終了。帰国後、2001年(株)三菱総合研究所入社。
一方でクラブチームのタマリバクラブに所属し、ヘッドコーチを務め日本ラグビーフットボール選手権大会に出場。 |
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【主な指導歴】
2006年 |
早稲田大学ラグビー部監督に就任
関東大学ラグビー対抗戦A 優勝
第43回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 準優勝
第44回日本ラグビーフットボール選手権大会 一回戦敗退 |
2007年 |
関東大学ラグビー対抗戦A 優勝
第44回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 優勝
第45回日本ラグビーフットボール選手権大会 二回戦敗退 |
2008年 |
関東大学ラグビー対抗戦A 2位
第45回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 優勝
第46回日本ラグビーフットボール選手権大会 二回戦敗退 |
2009年 |
関東大学ラグビー対抗戦A 優勝
第46回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 二回戦敗退 |
2010年 |
日本協会コーチングディレクターに就任 |
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氏名: |
元木由記雄(Yukio MOTOKI) |
生年月日: |
1971年8月27日生 (満38歳) |
出身: |
大阪府・東大阪市 |
現役時代のポジション: |
CTB(センター) |
日本代表キャップ: |
79 ※歴代最多 |
身長/体重: |
177cm/92kg |
【ラグビー略歴】 |
英田中学校→大阪工業大高校(現:常翔学園高校)→明治大学→神戸製鋼コベルコスティーラーズ |
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【日本代表】
初キャップ:1991.4.27 対USA
(日本代表アメリカ、カナダ遠征・アメリカ=交代CTB12)
キャップ数(Caps):79 歴代最多
テストマッチ通算(Test Total):31勝47敗1分
代表得点(Test Match Point):55(11t)
テストマッチ出場歴(Test Record):
1991:USA1(R),USA2,Canada(R),
1992:HongKong
1993:Argentina1(1t),Argentina2
1994:Fiji1,Fiji2(1t),Korea,
1995:Tonga1,Tonga2,Romania(1t)
1996:HongKong1*,HongKong2*,Canada1(1t)*,USA1*,USA2*,Canada2*,Korea*
1997:HongKong1*,Canada1*,USA1*,USA2*,Canada2*,HongKong2*
1998:Canada1(1t),USA1,HongKong1(1t),HongKong2,USA2,Canada2(1t),
Argentina,Korea1,HongKong3(1t),Korea2
1999:Canada,Tonga,Samoa,Fiji,USA,Spain,【Samoa,Wales,Argentina=RWC1999】
2001:Wales1,Wales2,Samoa,Canada
2002:Russia,Tonga(1t),Korea1,Chinese Taipei,Korea2(1t),Chinese Taipei2,Korea3
2003:Korea,England1,England2,【Scotland,Fiji,USA=RWC2003】
2004:Korea(R),Russia,Canada,Italy,Scotland,Romania(R),Wales
2005:Uruguay(R),Argentina(1t),HongKong(R),Korea,Romania,Canada,Ireland1,Ireland2
*は主将=13試合 |
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【ジャパンラグビー トップリーグ】
通算:リーグ戦52試合に出場、45得点(9t)
2003-2004:チーム=1位、個人=全11試合出場(交代なし、3t)、MVP、ベスト15
2004-2005:チーム=5位、個人=9試合出場(1t)、ベスト15
2005-2006:チーム=5位、個人=全11試合出場(1t)
2006-2007:チーム=6位、個人=10試合出場(6t)
2007-2008:チーム=5位、個人=1試合出場
2008-2009:チーム=4位、個人=4試合出場
2009-2010:チーム=5位、個人=6試合出場 |
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