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予選プールで3戦3敗。ボウルトーナメントに回ることになった村田ジャパンの初戦(準々決勝)の相手はウルグアイ。
予選プール3戦ではいずれも開始1分で先制トライを奪われている日本だけに、立ち上がりに簡単に先制させないことが、勝利へのひとつのポイントだった。

厳しい状況のチームを引っ張り続けた鈴木主将   厳しい表情でジャパンのプレーを見つめる村田監督(中央手前)と岩渕コーチ(右端)   前半7分、左サイドを快走し、トゥプアイレイのトライにつなげた徐   視察に訪れたカーワン日本代表HCも7人制でのプレーぶりを評価した松下
厳しい状況のチームを引っ張り続けた鈴木主将   厳しい表情でジャパンのプレーを見つめる村田監督(中央手前)と岩渕コーチ(右端)   前半7分、左サイドを快走し、トゥプアイレイのトライにつなげた徐   視察に訪れたカーワン日本代表HCも7人制でのプレーぶりを評価した松下

そんな思惑どおり、この1年間、守り中心の練習を続けてきた村田ジャパンのDFは、前半ウルグアイを完璧に抑え込む。
終了間際には、先発に起用された徐が左サイドを突破。ラックからボールをつないで、最後はトゥプアイレイが飛び込んで先制した。
前半を終わって5―0という、日本にとっては願ってもない試合展開。

「どのカテゴリーであれ、優勝を目指す」(村田監督)
大会前からそう宣言していた村田ジャパンにとって、93年の第1回大会以来のボウル優勝へ勢いがつく展開のはずだったが、後半に入ると予選プールでの3試合と同様、自分たちのミスから相手にトライを許すパターンで崩れていってしまう。
後半1分にハーフウェイライン付近でリーチのパスをインターセプトされ、最後は松下がタックルを外されてウルグアイが初トライ(コンバージョンも決まり5-7)。
さらに3分にも、反則でピンチを招き、インサイドブレイクからトライを重ねられる(5―14)。
それでも、5分に途中していたラトゥイラの突破から、フォローした成田が自ら「僕は7人制向き」と言ってのけるスピードでウルグアイDFを置き去りにして追撃トライ(松下のコンバージョンも決まって12―14)。
ワンプレーで逆転可能な点差に追い上げたものの、最後の最後にずっと課題として取り組んできていたはずのキックオフでミス。
終了間際にウルグアイにダメ押しトライを決められて万事休した。

3試合で先発した山本。DF面での村田監督の信頼は厚かった   大会を通じて4トライを記録。決定力を披露したトゥプアイレイ   村田監督が世界でもトップレベルと評価したリーチ   後半4分、リーチに代わって途中出場した桑水流
3試合で先発した山本。DF面での村田監督の信頼は厚かった   大会を通じて4トライを記録。決定力を披露したトゥプアイレイ   村田監督が世界でもトップレベルと評価したリーチ   後半4分、リーチに代わって途中出場した桑水流

「悔しいですね。日本は本当に7人制でのタフな試合を経験している選手が少ない。その差が出た」(鈴木主将)
「強いチームというのは本当にミスが少ない。それは練習を見ていてもそうです。逆に日本は自分たちのミスやターンオーバーから一気にトライまで持っていかれる。その辺の意識から変えていかないといけない」(岩渕コーチ)
「結果がすべて。今回選ばれた選手たちには、この試練から這い上がってほしい。それができる選手を選んだつもり。今大会でもウェールズがNZを破り、ケニアもフィジーに勝った。ケニアやウェールズは日本も対等に戦ってきた相手。日本だって不可能じゃない」(村田監督)

国内での7人制への関心の薄さもあり、タフな試合経験という意味では出場国の中でも最低レベルという状態で臨んだメンバーにとって、ドバイでの4試合はかけがえのないものになったはずだ。
「下を向いている暇はない」(村田監督)という指揮官の言葉どおり、村田ジャパンの面々はドバイでの屈辱を3月27~29日の香港セブンズ、そして4月3~5日のアデレードセブンズで晴らすことを目指すことになる。
そんなひとつひとつの経験の積み重ねが4年後のW杯につながっていくことを信じて。

後半、途中出場して突破を試みたラトゥイラ   後半5分、ラトゥイラからのパスを受けた成田が独走トライを奪い、追い上げたが……
後半、途中出場して突破を試みたラトゥイラ   後半5分、ラトゥイラからのパスを受けた成田が独走トライを奪い、追い上げたが……