日本代表 35-13 トンガ代表
(6月15日(日)14:00 at宮城・ユアテックスタジアム仙台)
◎日本代表
○ジョン・カーワン ヘッドコーチ
「今日の試合の結果はとてもハッピーに感じている。この一週間厳しくやってきたことに選手はこだわって一生懸命に80分間通してできた。テクニックの面でもディフェンスでも統率が取れておりリーダーの成長があると思う。ゴールがもっと決まればよかったが」
○箕内拓郎キャプテン
「この一週間、準備してきたことやこの試合に勝利を収めるための戦略を80分通して選手が実行できた結果だと思う。この一週間はハードだったがレベルUPできた。自分たちのやってきたことに自信も持つことができて、次の試合につながる出来だったと思う」
──ターンオーバーができていたが?
○箕内キャプテン
「豪州A戦の課題であったDFで、一対一のしっかりした対応(低く前に出るDF)と二人目のDFの見極め(人に入るか、ボールを狙うかなど)がうまくできたからではないか」
──体を直に当ててみてトンガはどうであったか?
○箕内キャプテン
「一人一人のパワーがある。タックルの低さを意識して真っ向から当たるのとは違うDFがうまくできたと思う。トンガ相手にやれたことは自信につながる」
──フィジカルの強い相手だったが、前半のPGによるスコアリングは戦略として予定どおりか?
○カーワン ヘッドコーチ
「戦略的には最初の20分が大切だと考えて臨んだ。相手のフィジカルの強みを出させないような展開を目指し、思ったようなプレーをさせないことで相手に自信を持たせないようにキックとDFをうまく行えたと思う」
──勝利した上での反省、次週に向けてフォーカスする点などは?(ラインアウトをずいぶん取られたが)
○カーワン ヘッドコーチ
「セットピース。スクラムは始めプレッシャーを感じたが試合の中で修正されていった。レフリーへのアジャストを含めてうまくできたと思う。ラインアウトは速さを求めていたが、レフリーのコントロールなどもあり、素速くスペースに投入するという求めるラインアウトにはならなかった。修正していきたい」
──二年前はトンガに50点取られ、今年は30点取った。短期間でのこれだけの違いにはどんな原因があると考えられるか?
○カーワン ヘッドコーチ
「コーチングというよりは日本人らしさを強みとするJAPANスタイルの理解と確立が進んでいることが挙げられる。武士道の精神のように、リスクにひるまず勇気を持って果敢にボールの継続に挑む姿勢の強さが育っている」
──ボーナスポイントを獲得したが、攻撃力UPを実感しているか?
○箕内キャプテン
「はい。(笑)トンガのような強い相手にもやれるという手応えを感じている。トライを奪うことに貪欲になれた。これからさらにもっと高いレベルに進んでいけると思う」
──試合の最中に4トライを意識したか?
○箕内キャプテン
「目の前のプレーに集中してそこまで意識する余裕はなかった。ただ、プランを遂行できたこととDFのギャップを見逃さずに冷静に攻めることができたことがこういう結果をもたらしたと思う」
──チームとしてレベルUPの実感は?
○箕内キャプテン
「今日の試合で一つ上のレベルに上がったと思う。ただゴールはまだ先であり、厳しさを持って準備を行うことで、来週も今日よりレベルを上げた試合をお見せできると思う」
──次のフィジー戦に向けて。
○カーワン ヘッドコーチ
「昨晩はナーバスになった。フィジーのことを考えてビデオも三回見た。相手に合わせて戦略を修正するのが私のやり方、もちろんそこにはJAPANスタイル、武士道があるのは言うまでもない。今日は選手も素晴らしい勝利の喜びに浸っても良いと思う。そしてフィジー戦に向けたその後の一週間は、これまで以上にハードなものになることを覚悟しなければならない」
○箕内キャプテン
「JKの言ったことを選手にやらせるだけ(笑)」
──先週やられた豪州Aのようにタックルポイントをずらしてくる相手に対するより、正面から当たりにくるトンガはやりやすかったのではないか?次戦のフィジーはずらしてくると思うがDFの対応はどうか?
○箕内キャプテン
「今日は体を張ってしっかり前に出てDFできたと思う。豪州Aに対しては、前半受けに回ってしまった感じで、ずらされたという感覚はなかった。今日やりやすかったということは確かにある」
○カーワン ヘッドコーチ
「フィジーは、トンガの強さと豪州のうまさを兼ね備えているような感じ。今週はタックルにおいて一人目がしっかり低く鋭く入り、ボール周りを二人目がうまく詰めることができた。ターンオーバーやブレイクダウンのスローダウンに効果があったと思うので、来週もボール周りを狙い、フィジーに対抗したい」
──スタッフのアダム・リーチ氏が以前トンガでコーチを務めていた。その経験からの情報は今日のゲームに生かされたか?
○カーワン ヘッドコーチ
「彼だけでなく、スタッフにも私の周りにもトンガを知る人物はいる。相手を理解し、弱みを突くのは私の戦い方である。そのために参考にしたことはいろいろとある。特にマーティン・ヒューメは、トンガ戦に向けてフィットネス重視のセッションを行って試合に臨むことが効果があると分析し、その通りとなった。このことは、選手が自分たちがやってきたことに自信を持てるようになるという効果もあった」
──ホラニ龍コリニアシの怪我で、急遽先発出場となった菊谷のパフォーマンスは?活躍していたと思うがどうか?
○カーワン ヘッドコーチ
「現在、選手全員が一つのポジションを二人で競っている状態である。選手全員にプレッシャーがかかっていることは競争による向上をもたらしてくれている。しかし、選手のレベルが向上して、最もプレッシャーがかかっているのは、我々コーチである」
──最後に。
○カーワン ヘッドコーチ
「いつもながら皆さんの温かいサポートに感謝します。それに応えられるよう来週も頑張りたい。ハードな一週間にします。ありがとう」
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