公益財団法人日本ラグビーフットボール協会は、独立行政法人国際協力機構(JICA)と連携し、弊協会の主にアジアにおけるラグビーを通じた国際協力である「アジアンスクラムプロジェクト」の一環として、ラグビー指導者をマダガスカル共和国に派遣いたします。

今回は、開発途上国からの要請に基づいてボランティアが自分の技術や経験を活かして活動するJICAの「ボランティア(JICA海外協力隊)」としての派遣となり、対象国におけるラグビー競技の発展を目的に、地方における青少年を対象にした普及と強化、及び、首都における女子ナショナルチームの指導を中心に活動を行います。

弊協会とJICAは、「JICA-JRFUスクラムプロジェクト」として、2013年7月に連携合意書を締結しており、今後もJICAボランティアとしてラグビー指導者を派遣し、開発途上国の健全な青少年の育成に貢献すると同時に我が国関係者の人材育成を進めてまいります。なお、本派遣は、コロナ禍により中断していたJICA海外協力隊のラグビー指導者派遣としては、再開後二人目の派遣となります。


 


氏 名: 今井明男
派遣先:マダガスカル
 派遣期間: 2022年4月以降の出発より2年間 

 

今井隊員は、派遣前訓練終了後もJICAから提供されるオンラインレッスンを通じて語学の向上に努めており、派遣までの間、母校での学生への指導にあたるなど、マダガスカル国での活動に向けて準備をしています。


 


【本人コメント】

先ず、昨今の新型コロナウイルスにより甚大な被害を受けられながらも、感染拡大防止に貢献されている、特に飲食業並びに観光業に関わる全ての方々、医療の最前線で新型コロナウイルスと戦っている関係者の皆様に心から敬意を表するとともに、深く感謝申し上げます。

多くの飲食店で、マスク着用やアクリル板による間仕切りがなく、ラグビーワールドカップ2019日本大会の時の様、隣のテーブルという垣根を越え、その空間にいる全ての人達がビールと共に笑顔と熱気が溢れる、そんな世の中が早く戻ってくるよう、心よりお祈り申し上げます。

私は15歳からラグビーと出会い、これまで多くの方々の支えがあり、ラグビーと共に生きてきました。共に支えあってきた仲間、人として成長させてくれた指導者の方々、応援してくださった方々には感謝の念に堪えません。

青年海外協力隊参加の動機は、ラグビーを通じ、多くの学びがあったこの人生経験を活かし、開発途上国でラグビーに夢中になっている選手たちが、ラグビーを通じ、その先の人生をさらに豊かに歩めるよう、一緒になって成長できる環境へ行ってみたいと思ったからです。

最後に、任国であるマダガスカル国では、主に地方のラグビー普及活動と女子ナショナルチームの指導となります。ラグビーというスポーツの魅力を伝えていきながら、健全な子どもの育成とマダガスカル国ラグビーの発展に貢献していきます。

現在は、地元である群馬県高崎市にて、来たる出国へ向け、マダガスカル国での生活言語の勉強をしながら、母校ラグビー部の指導を行っております。コロナ禍で練習に制限がありながらも、日々の練習をパワフルに取り組む生徒たちから、いつも勇気や希望をもらって活動させてもらっています。

 

参考

・【アジアンスクラムプロジェクト】インド共和国へ指導者派遣のお知らせ (2021.10.27)