公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(会長:土田雅人、東京都港区)は、10月15日(土)に開催されたラグビーワールドカップ2021ニュージーランド大会アメリカ代表戦終了後の女子日本代表ヘッドコーチ、キャプテンらのコメントをお知らせいたします。 本試合は、30-17(前半 3-5)で女子アメリカ代表が勝利しました。
■レスリー・マッケンジーヘッドコーチ
「初戦よりもポゼッションをコントロールしたかったので、特にテリトリーをコントロールすることができたことを非常に誇りに思う。選手たちは終始マネージできていて、いくつか機会を逃してしまったことや規律の欠如と判断ミスが課題であり、このような厳しい形で教訓を得なければならなかったことは、チームにとって本当に残念なこと。
忍耐強くコントロールし続けるという意図を失ってしまった場面があった。トライを奪われただけでなく、トライを奪える位置につけていた場面もあったが、そこで少し急ぎすぎたと感じる。受け身になったわけでもないが、相手に主導権を与えてしまった。
試合は私たちを愛してくれず、厳しい教訓を与えてくることもあるが、それもワールドカップの一部。チームができたことの大部分には満足しているし、私たちが出来得た良い局面をこの先も覚えておく必要がある。
二試合負けたからと言って、物語が出来上がるわけでもなく、全ての結果が決まるわけでもない。ポジティブな要素もあるし、試合をコントロールする能力もあるので、自分たち次第だと思う」
■南早紀キャプテン
「とても悔しい。スコア出来るところで出来ず、自分たちでチャンスを潰してしまった。試合をしていて世界ランキングほどの差を感じず、戦えているという実感はあったが、スコアを獲るという点では強豪国との差はそういったところなのかなと思った。前回から、チーム一丸となってどこを修正するべきか、どこの強みを出していくかということをこの一週間で沢山話し合って、練習の中で修正することが出来たので、その点ではチームの力が発揮できた。(自分たちが)テンポをあげてエリアを獲っていけたことは、アメリカはすごく嫌だったと思う。
プール戦があと一戦残っているが、イタリアはカナダやアメリカとまた違ったチームだと思うので、反省すべき点は反省して、良かったところは次の試合でも出せるように戦いたい。通用している部分はたくさんあって、例えばフロントフットで前に出続けて、体を張れている点は、日本の女子ラグビーが強くなっているのを実感している。周りの評価や予想を吹き飛ばすような結果を残せるように、また新しい一週間を過ごしたい」
■齊藤聖奈選手
「ポジションがどこであれやるべきことは変わらないと思っているので、常に自分のベストを出せるようにしている。日本は体が小さいチームなので、フィジカルの強いチームにはテンポの速さで勝っていかなければいけないので、その点はチームとして出来ていた。後半に入ってから、規律やちょっとしたミスなど、自分たちでコントロール出来る部分が出来ていなかったことが敗因。こういった小さなミスが敗戦に繋がるということが学べたので、修正していきたい」
■今釘小町選手
「前半、プレッシャーをかけ続け先制点を獲り、良いモメンタムが出来たが、ペナルティが多かったり自分自身のスキルだったり、うまくいかない部分やミスを重ねてしまい、相手にキックからエリアを獲られる場面があったので、そこを修正したい。バックスは、キックで自分たちが空いているスペースを見つけ、シンプルなアタックをすることを心掛けていて、自分のキックはあまり良くなかったが大塚選手のキックで前にゲインできていた。(自身のトライについて)自分がボールを持った時に、相手の選手が疲れていて、自分たちの方がまだ動けると思いアタックした」
■名倉ひなの選手
「チャンスの場面でトライを獲りきれなかったことがすごく悔しいので、次に向けてしっかり修正して成長したい。(自身の)トライは全員がオプションになってくれてテンポも良く、ハーフ団が前を見てアタックしてくれていたり、フォワードがしっかり前に出てくれたりしていたので、信頼しきって自分も前に出られた。自分たちをコントロールしきれなかったことと、相手のキックに対応できなかったことが悔しい。相手は体も大きくて突破力のあるチームで、そこを封じることが出来なかったのが今回の敗因だと思うので、次に向けてしっかり修正していきたい。今日の前半のプレーや雰囲気がすごく良かったので、次は80分間そのモメンタムを出し続けて必ず勝利したい」