2007年度の7人制日本代表の活動につきまして、7人制日本代表統括・本城和彦(日本協会競技力向上委員会副委員長)、7人制日本代表監督・佐野 順、両氏出席のもと会見を行いました。

  7人制日本代表統括の本城和彦(右)と、佐野 順監督
7人制日本代表統括の本城和彦(右)と、佐野 順監督

本城和彦 7人制日本代表統括
「昨年12月にドーハで行われたアジア大会を区切りに、新たに2007年度のシーズンを始動いたします。2009年のワールドカップセブンズトップ8を視野に入れ、毎年、強化を図っていきます。また、セブンズは15人制日本代表の強化に繋げるという重要な役割があります。まずは、勝つことと、人材の育成を行っていきます」

佐野順監督
「昨年12月のドーハ・アジア大会で金メダルという結果を残すことができました。これからは、次のステージへステップアップできるように活動していきたいと思います」

なお、同会見では、2007年度7人制日本代表スコッドの発表に先立ち、佐野順監督による「7人制日本代表の強化策(2007/2008シーズン)」と題したプレンゼンテーションが行なわれました。その概要は以下の通りです。

  1. 7人制日本代表の位置づけ
    同代表の位置づけは、まず「国際舞台における日本ラグビーのアピールと目標に対する挑戦」として、中期的に「2009年ワールドカップTOP8へチャンレンジ」、短期的には「IRBセブンズワールドシリーズで好成績を残す」というテーマを掲げています。またもうひとつの重要な位置づけは「若手世代の15人制代表への人材発掘・育成」です。

  2. チームスローガンおよび目標
    今回、新たに7人制日本代表のチームスローガンとして「Cool & Passion(頭は冷静に、ハートは熱く)」を制定。目標として「アジアから世界へ挑戦」を掲げました。

  3. 中期目標
    昨年開催された「2006ドーハ・アジア大会」での金メダル獲得を受け、中期における具体的目標として「2005ワールドカップセブンズ香港大会」で残した過去最高位タイの13位を上回る、「2009 第4回ワールドカップセブンズ」での世界ベスト8入りを目指します。

  4. 短期目標
    2007年4月までの短期目標は、3月下旬から4月初旬にかけて2週連続で開催される「IRB香港セブンズ」「同アデレードセブンズ」両大会でのIRBポイントの獲得です。両大会での成果を通じ、若手選手の積極登用による人材の育成、国内での認知度向上による環境整備なども図り、中期目標として掲げた「2009 第4回ワールドカップセブンズ」でのベスト8へとつなげて行きます。

  5. 短期目標達成の方策
    「IRB香港セブンズ」「同アデレードセブンズ」両大会でのIRBポイント獲得という目標を実現するためには、予選プールで強豪国の一つを破りカップトーナメントに進出すること、もしくはボウルトーナメントでの優勝が求められます。そのためには2日間で6試合×2週間というハードな日程をこなせる“総合力の勝負”がポイント。チーム作りにおいて「セレクション」「フィットネス」「実戦経験」の3点を重視し、総合力の底上げを図ります。

  6. セレクション
    「セレクション」については、一般公開のゲームを通して特性を判断するなど、セレクションポリシー、方法について誰もが分かりやすい形で実施します。なお、セレクションポリシーとしては、(1)「セブンズに適した身体能力」、(2)「コアスキル」、(3)精神力の3つをテーマに項目を設定しています。
  7人制日本代表統括の本城和彦(右)と、佐野 順監督

なお、今回発表したスコッドによるセレクション合宿を2月27日から3月4日まで、辰巳の森海浜公園ラグビー練習場および千葉県・日本エアロビクスセンターにおいて実施、3月5日に「IRB香港セブンズ」「同アデレードセブンズ」の遠征メンバーを発表する予定です。またその後は、6月のサファリ・セブンズ遠征などが予定されています。