リポビタンDチャレンジ2006

6月10日(土)

リポビタンDチャレンジ2006 日本代表対イタリア代表 日本代表直前合宿6日目。決戦の地となる秩父宮ラグビー場で最後の練習が行われました。

今日の練習は、この一週間取り組んできたことすべてを確認しました。ウォーミングアップでは、ディフェンスのコミュニケーションを中心に意思統一を図り、その後のゲームデザインではグラウンドすべての局面を想定し、すべての要素を取り入れながら最終確認を行いました。
キックオフ、スクラム、ラインアウト、ゴール前(ピンチ・チャンス)など、地域ごとの攻撃選択も合わせてチェック。万全の準備が整いました。

我々、日本代表は、トンガ戦の敗戦から一週間、多く残った課題を克服するために厳しく・激しい練習を積んできました。戦術・技術の前に一対一の戦いであることを意識し、ファイティングスピリットを持ってしっかりと闘います。
ぜひ、会場にお越しいただき、日本代表を応援してください。

明日のイタリア戦でしっかりとした試合をして、ニュージーランドへ向いたいと思います。

◎エリサルド ヘッドコーチ
「先週の日曜日のような試合をしないことが大切。選手たちには、自信を持ってきちんと自分たちのパフォーマンスを意識して試合に臨んでほしい。今週、スタッフも含めて選手たちは、目の当たりにした現実を踏まえて練習に取り組んできました。そしてこの試合に向けて良い練習をすることができました。結果はすべて試合で判断されます。イタリア戦は厳しい戦いになることは間違いありませんが、戦う気持ちを忘れずにプレーしてほしいと思っています」

◎初先発となる谷口智昭選手
「明日はイタリア代表を食います。ファーストタックルに期待してください。突き刺さります!!」

6月9日(金)

リポビタンDチャレンジ2006 日本代表対イタリア代表 日本代表直前合宿5日目は九州最終日。午前中に九州電力のグラウンドで練習後、東京に戻りました。

練習前には、イタリア対策のミーティングを実施。古田テクニカルによりイタリア代表の分析結果が示され、戦う方向性を確認しました。

スクラッチの練習は何度も繰り返された   ヒットした瞬間にサポート
スクラッチの練習は何度も繰り返された ヒットした瞬間にサポート

ミーティング終了後、グラウンドに場所を移し、トレーニングをスタート。ウォーミングアップでは、この合宿中継続して行なわれているラックシチュエーションでのスクラッチの練習を繰り返し実施。ボールキャリアーへの素早いサポートと相手のプレッシャーに負けない強い姿勢の取り方をしっかりと身に付けていきます。

ウォーミングアップの後は、13対12のジェネラルプレーを行いアタック・ディフェンスの確認をしました。流れの中で全体像を捉えて行くメニューですが、ホットゾーン(密集周辺)のディフェンスには厳しい指示が飛んでいました。

重要なことは、ポイントサイドに立ったプレーヤーが、インサイドブレークをされないということ。さらに前に出てディフェンスライン全体を押し上げること、相手にプレッシャーを与え続けることです。そして、ディフェンスライン全体では対面に合わせ、プレーヤーをシャッフルしてミスマッチを防ぐ必要があります。グルジア戦・トンガ戦の課題となっている密集周辺のディフェンスを何としてでも整備し、イタリア代表戦に臨みたいと思います。

練習中はコーチからの指摘がなくとも選手たち自身が状況を把握し、積極的に修正を図っていく姿が見られました。

練習後、イタリア戦に臨むメンバーが発表されました。激しいディフェンスでイタリア代表を迎え撃ちたいと思います。

昼食後、チームは福岡空港から東京都内に入りました。明日、秩父宮で最後の練習を行い試合に臨みます。熱いご声援をお願いします。

◎エリサルド ヘッドコーチ

「ラグビーの試合は、ボールを動かすことが大切であるが、その前に"闘う"という意識が重要。これがすべてのベースになる。イタリア戦では闘争心を見せたいと思う。

今回のメンバーには若い選手が多いが、非常に高い可能性を持った選手たちであるのは間違いない。自信をもって試合に臨んでほしい」

BKはセットプレーからのディフェンスを確認   ディフェンスラインはしっかり前へ出る
BKはセットプレーからのディフェンスを確認 ディフェンスラインはしっかり前へ出る

ボールアウトまでにディフェンスラインを整備   伊藤選手にプレッシャーをかける相馬選手
ボールアウトまでにディフェンスラインを整備 伊藤選手にプレッシャーをかける相馬選手

自分のゾーンに入ったら必ず仕留める   低く鋭いスクラムで押し込む
自分のゾーンに入ったら必ず仕留める 低く鋭いスクラムで押し込む

6月8日(木)

リポビタンDチャレンジ2006 日本代表対イタリア代表 日本代表直前合宿4日目を迎えた今日も九州電力のグラウンドで午前・午後とトレーニングを行いました。北九州地方は本日から入梅との事。冷たく大粒の雨が降る中での練習となりました。午前中は、ウォーミングアップの後、15対10のジェネラルプレーを実施。攻撃の方向性とポジショニングの取り方などをチェック。攻撃に関しては、エリサルドヘッドコーチからスペースの使い方、オプションの選択などについて細かな指示が出ていました。ディフェンスに関しては、しっかり前に出ることとホットゾーンといわれる密集周辺の立ち位置について入念に確認しました。

昼食後、わずかな時間でしたがチームミーティングが行われ、イタリア戦に向け再度、チームの意思統一を図りました。

午後は、さらに雨足が強くなった中で練習が行われましたが、ホットゾーンのディフェンスから15対10を実施しました。特にホットゾーンのディフェンスについては、内側の選手がしっかり立つこと、そしてボールアウトの際に必ず前に出ることを意識させるメニューを実施しました。ディフェンスライン間でのコミュニケーションを取り、強いプレッシャーを与え続けるために繰り返し行われました。その後の15対10での着眼点も午前と同じでしたが、回数をこなすことで、チーム内での精度もあがり、我々が取り組んでいるラグビーが体現できるようになってきました。激しい雨の中での練習となりましたが、高い集中力を持った非常に良いトレーニングとなりました。9日はイタリア戦のメンバー発表となりますが、誰が出ても日本代表の誇りと責任を果たしてくれます。イタリア戦まで後2日。さらに精度を上げてイタリア戦に臨みたいと思います。
引き続き応援よろしくお願いいたします。

ボールゲームで体を温める   激しい雨が降る中での練習となった
ボールゲームで体を温める 激しい雨が降る中での練習となった

ホットゾーンをしっかりとカバー   15対13でディフェンスをチェック
ホットゾーンをしっかりとカバー 15対13でディフェンスをチェック

プレーを止め細かな指示をするエリサルド ヘッドコーチ   選手間のコミュニケーションも密に
プレーを止め細かな指示をするエリサルド ヘッドコーチ 選手間のコミュニケーションも密に

アタックの確認をする菊谷・遠藤・竹井・久富選手   ボールキャリアーのジャージーを掴んでスクラッチ
アタックの確認をする菊谷・遠藤・竹井・久富選手 ボールキャリアーのジャージーを掴んでスクラッチ

強い姿勢で当たる   束の間の休息‥‥
ランナーには必ずサポート! 束の間の休息‥‥

6月7日(水)

リポビタンDチャレンジ2006 日本代表対イタリア代表 日本代表直前合宿3日目。九州電力のグラウンドで午前・午後とトレーニングを行いました。

今日は、非常に強度の高いトレーニングとなりました。

午前の練習前には、円陣が組まれその中で、昨日のミーティングをもう一度振り返り確認しました。さらにエリサルドヘッドコーチから「ラグビーは戦術・スキルの前に一対一の勝負である。一対一でファイトしよう」との指示があり、練習がスタートしました。

ウォーミングアップを行う選手たち   ストレッチでしっかり体をほぐす
ウォーミングアップを行う選手たち ストレッチでしっかり体をほぐす

一対一のタックル   意地と意地がぶつかり合う
一対一のタックル 意地と意地がぶつかり合う

ディフェンスの状況を見て仕掛ける   2対1から1対1へ移行する
ディフェンスの状況を見て仕掛ける 2対1から1対1へ移行する

FWのガチンコ勝負!   キャッチ後は素早くブロックとサポートへ
FWのガチンコ勝負! ジャージを掴んでブロック

ウォーミングアップからコンタクトを含んだものとなり、ラックシチュエーションで当たり負けないようにボールキャリアをしっかりブロックする練習や、一対一のタックル練習も行われました。一対一のタックル練習では、より一層激しさが増し、HO山岡がLO谷口の低いタックルで足首を刈られれば、FB水野が相手を仰向けにするタックルを連発するなど、日本を代表する選手たちが、桜の誇りと責任を背負い、なりふり構わず目の前の相手を倒す激しいタックルが繰り返されました。好タックルの連続に練習全体のテンションも上がり、緊張感がひしひしと感じられ、集中力が一気に高まった中でユニット練習に入りました。

ウォーミングアップ終了後は、FW・BKがユニットに分かれ、FWは相手のプレッシャーに強い姿勢で対抗し押し込まれないようにするドリルや、狭いスペースでのボールキープなど、肉体的に非常に厳しい内容となりました。BKは、2対1→1対1という2つのポイントで仕掛けていくドリル、タックル練習を行いました。午前の練習終了後には施設内のジャグジーを使用し交替浴を行い、疲労を除去して午前のメニューを終えました。

午後の練習では、まずはウォーミングアップでラダーを使い筋圧を効率よく上げてユニットに分かれました。

FWはラインアウトからのアタック・ディフェンスとスクラム。BKはパスとキックのドリルを行いました。

FWのラインアウトでは、取った後のアタックのサポート体系、ディフェンスにおけるサックや押し返す方向などを激しいコンタクトの中で確認しました。スクラムは、八人でコミュニケーションを取り、コンパクトにヒットし相手に押し負けない強いスクラムを組み込みました。

BKは、昨日行ったパスドリルをディフェンスの数を変えて実施。刻々と変わる状況の中で、しっかりと判断しパスをする。受けた選手はディフェンスとの間合いを考えてパスをするのか自分で勝負するのか、キックを使うのかを選択します。コーチ陣がディフェンスに入って行われた練習では、シャローや飛び出してくるディフェンスに対し、的確な判断をしながら練習を繰り返しました。

キックドリルでは、22mから22mの距離でキックとキャッチングの練習を繰り返しました。

今日の練習は、とてもハードなものとなりましたが、選手たちは常に全力で取り組みこれからの試合に向けてしっかりアピールしていました。チームの雰囲気も非常によくなり、より一層チームとして厚みを増しています。

とにかくイタリア戦に向けて万全な準備をしていきます。

8日も九州電力にて午前・午後と練習を行います。

強い姿勢で当たる   激しさを増し熱を帯びた練習が行われた
強い姿勢で当たる 激しさを増し熱を帯びた練習が行われた

相手に押し負けない強い姿勢で耐える   2対2でのモールの練習
相手に押し負けない強い姿勢で耐える 2対2でのモールの練習

PS.

今日は、PR笠井選手の誕生日でした。夕食時にチームよりバースデーケーキが贈られました。笠井選手は、「30歳になりましたが、プロップはこれからだと思っていますのでまだまだ頑張ります。これからの4試合すべて勝ちにいきましょう」と力強く宣言し、チーム全員から大きな拍手が起こりました。

誕生日を迎えた笠井選手  
誕生日を迎えた笠井選手

6月6日(火)

リポビタンDチャレンジ2006 日本代表対イタリア代表 日本代表直前合宿2日目は、午前のみの練習となりましたが、ストレングストレーニングとグラウンドでのトレーニングを行いました。

まずは、BKがグラウンドでトレーニングを、FWがストレングストレーニングを行いました。BKはパスとキックドリルを実施。パスドリルは、相手のディフェンスの状況を見ながらパスの角度を変えていくトレーニングで、特に浅くなりがちなアタックラインを深く取り、相手とのスペースを上手く活用する目的があります。今日は、ディフェンスの出方を見てスタンドオフからのパスを受けたプレーヤーが、その場面に応じステップを踏んだり、時にはショートパントを使いながらアタックを仕掛ける練習を繰り返し実施しました。

キックドリルでは、SHは密集からのハーフキックを、その他の選手は22mから22mの距離でのキックとキック処理を行いました。エリサルドヘッドコーチからは、「キャッチした瞬間に状況を判断し、素早く対応していこう」との指示があり、ボール確保後すぐに蹴り返したり、2人でカウンターアタックを仕掛けたりと様々なパターンを想定しながら行われました。

その後、BKとFWが交替し、FWがグラウンドでキックオフの練習を、BKはストレングストレーニングに移行しました。FWは先日のトンガ戦で課題の残ったキックオフを入念にチェック。キャッチャーとリフターの関係や各選手のポジショニングなど細かな部分まで整理しました。特にキャッチ後のサポート体系、ボールの落下地点における対処の仕方などを確認しました。

スクラムについても8人のコミュニケーションを合わせるという意味で、実際のスクラムは組まずに、しっかりとセットしてヒットするまでを一連の動きとした8人の意志統一を図るセッションを実施しました。

ストレングストレーニングでは、大道ストレングスコーチによるメニューをみっちり1時間半実施しました。それでも足りない選手たちは、午後のフリーの時間を利用し、トレーニングを行っていました。

夕食前には、先日のトンガ戦のレビューを行うチームミーティングが行われ、前回のトンガ戦を振り返りました。選手たちは先日の試合の悔しさを忘れることなく、しっかりと自分たちの試合を振り返り次の試合につなげるべく、前を見据えています。終了間際、中山コーチが「この試合で自分たちに何が足りなかったのかもう一度考え直してください。我々は来年の9月にトンガよりも上の相手に勝たなくてはならない。残り14週間しかない中でこの40点差を埋めなければならない状況をしっかり認識してください。そして、一日一日のトレーニング、一つのフェーズを大事にしながら取り組んでいきましょう」と話し、選手・スタッフ全員の気持ちが一つになってミーティングが終了しました。

今週末のイタリア戦でしっかりとした試合をして、アウェイに乗り込みたいと思います。皆様の応援が我々の力になります。引き続き、ご声援をよろしくお願いいたします。

7日は、午前・午後と九州電力でトレーニングを行います。

ストレングストレーニングを行うBK   ストレングストレーニングを行うFW
ストレングストレーニングを行うBK ストレングストレーニングを行うFW

守屋選手からパスを受ける大西選手   ラインを深く取り仕掛ける
守屋選手からパスを受ける大西選手 ラインを深く取り仕掛ける

キックパスを有効に   ジャンパーとリフターのコミュニケーションをとる
キックパスを有効に ジャンパーとリフターのコミュニケーションをとる

キャッチ後のサポート体系など細かな部分もチェック   キャッチ後は素早くブロックとサポートへ
キャッチ後のサポート体系など細かな部分もチェック キャッチ後は素早くブロックとサポートへ

6月5日(月)

4日のトンガ戦を終えた日本代表は、北九州から福岡に移動し、イタリア戦への準備に入りました。

試合翌日の今日は、午前中に散歩を行い選手の体の状態をチェック。軽くストレッチなどをこなし、徐々に体を動かしました。

昼食後には、試合メンバーが宿舎内プールにてリカバリートレーニングを行い疲労を取り除きました。メンバー外の選手は、九州電力のトレーニング場をお借りし、ストレングストレーニングに励みました。

昨日のトンガ代表戦、ファンの皆さんを失望させてしまったことに関しましてはスタッフ・選手一同大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。昨日の試合をきちんと分析し、これからの試合に繋げたいと思います。

日本代表の戦う姿を見て感動していただき、皆さんと一緒に勝利の瞬間を共に過ごすために既にチームは動き出しました。イタリア戦では浅野主将が話したように「日本らしいラグビー」をお見せするべく、しっかりとトレーニングをして準備したいと思います。

引き続き、ご声援をよろしくお願いいたします。

明日は、午前中にウエイトトレーニングとユニットトレーニングを行います。

PS.

誕生日第3弾!! 6月5日は相馬選手と古田テクニカルの誕生日で、夕食時に恒例のバースデーケーキが贈られました。相馬選手は「イタリア戦に向けてチーム一丸となって頑張りましょう」、古田テクニカルは「イタリア戦では、胸がすくようなタックルを見せてください」と熱く語ってくれました。相馬選手、古田テクニカルおめでとうございます。

まだまだ続く、6月のバースデー・・・。

誕生日をむかえた古田テクニカル(右)と相馬選手
誕生日をむかえた古田テクニカル(右)と相馬選手