5月21日、近鉄花園ラグビー場にて「第1回 関西ラグビーまつり」の一環として、デフラグビー10周年記念試合が行われました。
デフラグビーとは、ろう者や難聴者によるラグビーのこと。日本では95年にクラブが創設され、02年には日本ラグビー協会の支援を受け、デフ・ジャパンとして世界大会に出場し、7人制の部で準優勝。05年にはクラブチームとして英国遠征も実施しました。その他、各地で普及のためのデフキッズ講習会なども行っています。
当初は「聞こえない人にラグビーは無理だ」と考えられていましたが、この10年の活動がその常識を覆したといえるでしょう。

さて、この日の記念試合ではユニークな試みが実施されました。観客席に「ホイッスルボード」を配布し、これをレフリーの笛が鳴るたびに上げることで、聞こえない選手に対し見える形でサポートしようというものです。このボードは、継続的にデフラグビーをサポートしてくださっている補聴器のワイデックス社によって製作されました。

対戦相手は、神戸レガッタ・アスレチッククラブ。神戸在住外国人のチームです。これまでの対戦成績は0勝2敗。外国人選手は皆大きく、大人と子どものような対格差があります。しかし観客のサポートを受けたデフラガーマンたちは奮闘し、試合終了直前まで5対5の同点。激しい攻防に、観客もボードを上げるのを忘れてしまうほど。結局、終了間際にトライを奪われ、あと一歩及びませんでした。
終了後には記念式典が開かれ、10年の歴史を振り返るとともに、今後の発展を関係者一同で誓い合いました。

試合には惜しくも敗れたが
試合には惜しくも敗れたが

ホイッスルボードで観客も応援
ホイッスルボードで観客も応援

記念式典で
記念式典で