日本代表 6-52 イタリア代表   日本代表 6-52 イタリア代表   日本代表 6-52 イタリア代表

日本代表のエリサルド ヘッドコーチ
日本代表のエリサルド ヘッドコーチ

浅野キャプテン
浅野キャプテン

リポビタンDチャレンジ2006

日本代表 6-52 イタリア代表

◎日本代表
○ジャン・ピエール・エリサルド ヘッドコーチ

「後半の一部のフェイズについては、満足しています。厳しくディフェンスした場面もあったし、いくつかターンオーバーできました。前回のトンガ戦では、ショックを受けたが、今回は悪夢ではなく、現実として受けとめています。
今日は天候のせいもあり、キックの場面が多くなりました。蹴られたボールをキャッチする、といったシンプルなプレーの部分で、ジャパンとイタリアの間には大きな違いがありました。このキックの部分だけでも25点くらいの点差がついたのではないか。

国歌を独唱する平原綾香さん
国歌を独唱する平原綾香さん

1年前に日本に来て気がついたのが、ファイトしない、ディフェンスがよくない、きちんとしたスクラムもトップリーグでは少ない、ということです。ただし反面、日本はボールをよく回して面白いラグビーをします。しかし今日のような相手では、そうしたラグビーは通用しません。加えてチームの柱であった、立川選手、小野澤選手、大畑選手を欠いており、残されたメンバーが適応できませんでした。私は、ボールをよく回していくという日本のラグビーの良さを残しつつ、ファイトする、タックルする、スクラムをする、キックの処理、といったの基本の部分をプラスしていきたいと考えています」

○浅野キャプテン
「攻撃に関しては、イタリアの早いディフェンス、前に出てくるプレッシャーは分かっていたので、そこを切り裂いていくことを狙ったのですが、逆にプレッシャーを受けてしまいました。前半のまだ膠着していた状況のときに、もっとキックで地域を獲得しながら攻めていければよかった。ラインブレイクされることは少なかったけれども、組織プレーの根底にある一対一を練習して、ニュージーランドでその成果を出したいと思います」

――ここまで何もできずにイタリアに負けるということは、ヘッドコーチがいままでしてきたことに問題があったのではないでしょうか。
○エリサルド ヘッドコーチ
「私にも当然、問題はあります。しかし私個人の問題ではなく、日本のラグビー全体の問題だと考えます。たとえば取られたトライのうち、アップ&アンダーで5発上げられ、うち3発がトライ。この状況をみると、私個人というよりも全体の責任をいわざるをえません。イタリアの10番、15番のふたりの選手が日本の10番、15番よりも効果的にプレーしていました。私は、大西選手、森田選手、安藤選手とがんばっていきたい。今村選手の最初のキックと最後のキックを見比べてみれば分かるように、この一試合のなかだけでも、成長がみられたと思っています」

――トンガ戦と比べてキャプテンはどう考えますか。
○浅野キャプテン
「トンガ戦は、まず淡泊すぎました。一対一のしつこさも、ボールへ絡むしつこさもないし、ふたり目のサポートも効果的にできませんでした。今日のイタリア戦は、一対一はそれなりに止められていたのでは。しかし天候から、キックが多くなりましたが、キックによる地域獲得率がジャパンとイタリアでは大きく違っていました。スクラムについては、組んですぐのフッキング、右足でのフッキング、セキュリティにバックスを入れるというオプションを使い、押されはしましたが、ボールの獲得という意味ではうまくいったのではないかと思います」

――きょうの出来に、満足していますか。
○エリサルド ヘッドコーチ
「その質問に答えるまえにひとつ。きょうの試合に関して、選手たちには恥ずかしいと思ってほしくない。選手は現在の能力をしっかりと発揮しました。
ご質問にお答えします。一対一のファイトについては、トンガ戦よりはかなり改善されました。得に後半の45~80分のディフェンスのフェイズはきっちりとしていました。次のニュージーランドは冬ですし、厳しい試合になると思いますが、日本が力をつけるための、いい機会になると思います。
また大西・守屋・今村の3選手については、直近の2試合で、格段に進歩をとげたと思います。やはり練習よりも試合での経験が効果的です」

日本代表 6-52 イタリア代表   日本代表 6-52 イタリア代表   日本代表 6-52 イタリア代表
イタリア代表のピエール・ベルビジェ ヘッドコーチ
イタリア代表のピエール・ベルビジェ ヘッドコーチ

マルコ・ボルトラーミ キャプテン
マルコ・ボルトラーミ キャプテン

カルロ・ケキナート団長
カルロ・ケキナート団長

◎イタリア代表
○ピエール・ベルビジェ ヘッドコーチ

「きょうの試合には満足しています。六カ国対抗の後にこのツアーを成功させるために努力してきましたので」

○マルコ・ボルトラーミ キャプテン
「けっこう大変でした。雨だったので、時折危ない目にあいました。日本もよく、特にディフェンスがよかったと思います。結果には満足です」

○カルロ・ケキナート団長
「イタリア協会を代表して、今日の試合ができたことを大変喜んでいます。特に7人の新人選手を、この国際試合を経験させることができたことが収穫です」

――雨でなければ、もっと得点できたと思いますか。
○ボルトラーミ キャプテン
「分かりません‥‥雨でなければもっと得点できたとは必ずしもいえないと思います。
○ベルビジェ ヘッドコーチ
「試合が終わったら、天候が回復してきましたね(笑)。ラグビーですから、いろいろな天候に合わせて戦っていく必要があります。選手たちは、天候にうまく合わせてくれました」

――キャプテンは2年前にも来日していますが、そのときと比べてどうでしたか。
○ボルトラーミ キャプテン
「2年前は晴れてとても暑い日で、単純に比較はできませんが、我々はこの2年間、六カ国対抗に参加して、経験を積んできました。その分、進歩の度合が日本と違っているのだと思います」