男子セブンズ日本代表 過去3大会よりも事前準備に大きな手応えあり
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![]() photo by RJP Kenji Demura |
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6日に行われるプール戦(プールA)で戦うのは対戦順にアメリカ、南アフリカ、フランス。
アメリカとは豪州大会(10月11、12日、ゴールドコースト)およびドバイ大会(12月5、6日)のボウル準々決勝で対戦し2敗。ただし、ドバイ大会では前半12-0とリードし、後半逆転された後も試合終了間際に敵陣ゴール前まで攻め込みながら、あと一歩のところで勝ちを逃す互角の戦いぶりも見せている。
「WTBにとても速い選手がいるので、その対応をまずしっかりする。彼らにスペースを与えてしまうと、好きなように走られてしまうので、個で来る相手にいかに組織で守るか」がポイントだと語るのは坂井克行主将。
南アフリカはドバイ、南アと連続して優勝して、年間ランキングで現在1位のチーム。今季の日本は4年連続で年間王者を続けるニュージーランドとすでに3度戦っているが、それに匹敵する真の世界トップ国へのチャレンジとなる。
対ニュージーランドに関しても、0-59、0-36、0-29と対戦を重ねるごとに点差は縮まってきており、前回の南ア大会では「勝てる雰囲気まであった」(瀬川HC)という善戦を見せている日本だけに、南アフリカに対しても「100%出し切って成長していく」(同HC)貴重な機会となる。
「南アはブレイクダウンで相当ファイトしてくる。一番前に出てくるチーム。日本としてはボール確保を優先したい。ブレイクダウンで4人かけてでも、ボールを取りたい」(坂井主将)
フランスとは豪州大会のプール戦で対戦して14-33。
「ブレイクダウンでボールが出るようになった」(桑水流裕策)ことなど収穫もあった試合で、選手たちも戦える相手との感触をつかんでもいる。
「フランスはブレイクダウンに寄ってくる習性があるので、そこを逆手にとって、うまく攻める」(坂井主将)ことができるかもポイントになりそうだ。
前述のとおり、南ア大会ではプール戦でサモアを倒したものの、2日目のノックアウトステージで連敗したことで、三たび参加16チーム中最低の1ポイントしか獲得できなかった日本。
それだけに、坂井主将も「最大のターゲットは2日目の初戦」であることを明言する。
「前回、サモアに勝っても、その次負けてはポイント1しか取れなかった。2日目の初戦でいかに勝つか。それを想定しながら合宿でも練習を組んできた。
2日目の初戦は疲労もあるし、精神的にも難しいものがあったりする。そこのメンタルの部分で『ここが一番大事』というのをチーム全体に浸透させようとしてきた」
もちろん、「そのためにもプール戦の戦い方が重要になる」(同主将)のも間違いないところ。
「相手は強いが戦わなければいけないという意識が根付いてきた。2日目にいいパフォーマンスを出すことがポイントにつながるが、日本としては2日間通して1試合、1試合、100%出し切って成長していかないと世界に追いつかないというのは選手にもスタッフにも浸透している」(瀬川HC)
レメキ、藤田らインパクトあるメンバーも復帰
ここまでのSWS3大会では、ケガ人や国内シーズンとの兼ね合いもあって、なかなか思うようなメンバーが招集できなかった男子セブンズ日本代表。
今大会は、国内シーズンが最終盤ということもあり、コアメンバーおよびトレーニングスコッド合わせたシーズンスコッドから6人が選ばれるなど、過去3大会に比べればシーズン開幕前に考えられていたチーム構成に近いかたちでの戦いとなる。
今季4大会連続でのSWS参戦となる坂井克行主将、桑水流裕策、羽野一志というお馴染みの3人に加えて、ドバイ、南ア大会は欠場したレメキ ロマノ ラヴァも復帰。
シーズン当初にトレーニングスコッドに名を連ねた彦坂匡克、藤田慶和は今季のSWSでは初登場となる。
当初の2014-2015年スコッドには含まれていなかったものの、SWSのみならずアジアセブンズシリーズにも参加するなど、コンスタントにセブンズの経験を重ねている後藤駿弥、鶴ケ崎好昭(*)に、13年のワールドカップセブンズメンバーの夏井大輔、ドバイ大会から復帰を果たしているベテランの吉田大樹も再度メンバー入り。
藤田と共に学生組の合谷和弘、松井千士という楽しみな若手も加わった。
そんなメンバー構成もそうだし、何よりも国内合宿の「初日から全員が揃ったことが大きい」と坂井主将が語るとおり、過去3大会よりも事前準備に手応えを感じてウェリントン入りしている男子セブンズ日本代表。
「サポートのところを明確にした。しっかりブレイクダウンを作るところは最短距離を走ってつくりにいく。後ろに下げるプレーであれば、誰がどこに入るかというのをはっきりさせたり」(同主将)というような戦術的な修正点も加えて、コアチームの座を確保するための戦いに挑むことになる。

photo by RJP Kenji Demura

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(*) 崎は正しくは「山」へんに「竒」