平林泰三 日本協会公認 A級レフリー 大会名称: 第16回 パン・アメリカン ゲームズ 大会会場: メキシコ/グアダラハラ 開催日: 2011年10月29日-30日 参加国: 男子の部: プールA アルゼンチン、ウルグアイ、ガイアナ、メキシコ プールB USA、カナダ、ブラジル、チリ 結果: 金メダル=カナダ、銀メダル=アルゼンチン、銅メダル=USA 4位=ウルグアイ、5位=チリ、6位=メキシコ、7位=ブラジル、8位=ガイアナ マッチオフィシャルズ: レフリー: ブライアン・アルチェロ(カナダ) フェデリコ・アンセルミ(アルゼンチン) ブライアン・ザップ(USA) パブロ・セプティエン(メキシコ) 平林泰三(日本) レフリーマネージャー: カルロス・モリナリ(アルゼンチン) スケジュール: 10月25日 成田空港を出発 ダラス経由でグアダラハラへ到着 10月26日 リカバリートレーニング アクリディテーション手続き ユニフォーム手続き レフリーミーティング 10月27日 レフリーミーティング レフリー/アシスタントレフリーミーティング マネージャーミーティング 10月28日 トレーニング スタジアム視察 試合運営予行 10月29日 予選プール レフリーレビューミーティング 10月30日 第1日目レビュー 決勝 クロージングセレモニー 大会レビューミーティング 10月31日 グアダラハラ空港を出発 11月1日 ロサンゼルス経由で成田空港へ到着 ○担当試合: 10月29日: アルゼンチン 26-5 メキシコ アルゼンチン 26-10 ウルグアイ 10月30日: 準々決勝 ウルグアイ 7-0 ブラジル 準決勝 カナダ 21-19 USA 決勝 カナダ 26-24 アルゼンチン ○レフリーミーティング内容 1、 自己紹介 2、 割当/セレクション 3、 大会運営について 4、 レフリング確認 スクラム ― 4コールを明確にする バインディング ハーフ投入前にはスクラムをスクエアにさせる スクラムの投入 ラインアウト - クイックスローインの条件確認 レシーバーの位置 アドバンテージ - ボールポゼッションに重点を置く 適応出来るかどうかを早く判断する タックル - クイックボールが出せるようにする コンテストを早く判断 シーリングオフ、アシストタックラー等の確認 ファウルプレー - ゼロ・トロレンス(一貫性を持って厳格に対処する) 危険なプレー(スピアタックル、トリッピング) 不正なプレー(遅延行為、オブストラクション) ○まとめ: 第16回目のパン・アメリカンゲームズでは、2016年リオデジャネイロオリンピックでのラグビー正式採用を受けて、今回、初めて7人制ラグビーが正式種目に加わりました。パン・アメリカンゲームズの主催はオリンピック委員会で、パン・アメリカン運営組織本部が実際の運営をし、IRBが大会運営協力をする運営組織で大会開催されました。 7人制ラグビーは、男子マラソンと共に最終日に開催される種目であった事もあり、試合チケットは発売と同時に完売になったそうで、スタジアムでは急遽、2カ所の仮設スタジアムを追加設営しました。メキシコでのラグビーの歴史は約10年ほどしかなく、非常に若い協会ですが、両日共に大会会場は満員の観客でした。また、試合放送は約70カ国で放映され、世界でも非常に注目度の高い大会となりました。 今大会で金メダルを獲得したカナダ代表は、先日行われたワールドカップのスコッドを数名招集し、選手のフィジカルコンディションがピークの状態で参加したので、大会を通じて非常に安定したパフォーマンスを見せていました。また、アルゼンチンやUSAは僅差で金メダルを逃しましたが、IRBセブンズシリーズでのコアメンバーとしての実力はまた格段に上がってきていました。 私自身は、アメリカ地区のレフリーではありませんが、IRBよりの派遣要請があり参加させて頂ける事になりました。メキシコ第2の都市であるグアダラハラは、標高1800mあり、気温も高くとても乾燥しており、長距離の移動と過密スケジュールにより非常に難しいコンディションではありましたが、コンディショニングと準備、数度のレフリーミーティングをこなして、密度の濃い良い試合準備をして臨む事が出来ました。オリンピック関連大会の大きな国際大会に招集された事は非常に光栄で、また、今大会において準々決勝から決勝までレフリー担当する事が出来て大変名誉に思います。 フィットネス/マネジメント/スキルにおいてセレクターから好評を頂き、今後のレフリー活動の大きなモチベーションとなり、自分の持つ強みの研鑽により精進しようと新たに決意が出来た有意義な大会となりました。 今回の派遣に際し、膨大な準備と温かなもてなしをして頂いたパン・アメリカンゲームズ実行委員会とメキシコラグビーフットボール協会の皆様に多大な感謝をいたします。