早稲田大学 71-12 朝日大学

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大学選手権大会セカンドステージ第2戦、第1戦で天理大に敗れた早稲田大学(関東大学対抗戦4位)、同じく東海大に敗れた朝日大(東海・北陸・中国・四国代表)、両チーム共にアドバンテージポイントも無く痛い1敗した両チームはファイナル出場へ夢をつなぐためにも勝ち点(5点)と4トライ以上のボーナスポイント(1点)を勝ち取りたい両チームの戦いが晴天の秩父宮ラグビー場で始まりました。

試合は早大SO横山のキックオフで始まりました。ボールは朝日大No8バイラヌがキャッチ、早大も早めに攻め込みましたが早大ペナルティよりNo8バイラヌ、CTB金村とボールを積極的に縦に繋ぎセンター付近まで攻め込みましたが痛いノックオン、ファーストスクラムより早大は狭い左サイドに攻め込みましたが早大のパスミスよりラックでボールを奪い縦へ攻め込むが再びノックオン。スクラムより早大はボールをワイドに繋ぎ朝日大陣に攻め込み前半6分、早大は朝日大のオフサイドよりタッチキックし敵陣ゴール前10m付近ラインアウトよりモールを作りゴールラインまで押し込み早大HO貝塚が先制トライ(ゴール失敗)。朝日大は、その後も縦に果敢に攻め込むもミスによりチャンスに結びつけず、一方の早大も朝日大の早いディフェンスに苦戦して攻めきれない攻防が続くが、前半19分に自陣10m付近の朝日大ラックより展開されたボールをSO横山のタックルによりパスミスを誘いボールをキャッチしたCTB岡田が50m独走トライ(ゴール成功)、続く21分にはリスタートしたボールを細かいパスで繋ぎCTB鈴木よりCTB岡田へ、ラックよりSO横山が2本目のトライ(ゴール成功)。その後も早大は速いボール展開で朝日大陣に攻め込み早大ペースで試合は続き前半だけで5トライ3ゴールを奪い「31-0」で前半を折り返した。

後半、開始早々の3分に朝日大は早大陣22m付近のラックでターンオーバーして左サイドへ展開しラックでの早大ペナルティを誘いNo8バイラヌがゴール手前まで運びラックよりLO菊谷がゴールに持ち込みトライ(ゴール成功)。続く後半8分には朝日大陣22m付近でのスクラムで早大の反則を誘いNo8バイラヌが縦に突進しラックよりボールを右サイドに展開するが早大の激しいディフェンスにあいターンオーバーされNo8バイラヌが早大のパスボールにインターセプトを試みるが痛恨のノックオン。その後の早大はスクラムよりショートレンジの早いボールを展開しFL池本が相手ディフェンスの隙を突いてトライ(ゴール成功)。対する朝日大も後半11分には早大陣15m付近でのスクラムで押し込み右サイドに展開した早大のパスミスを誘いSO工藤よりSH木下に絶妙なパスを繋ぎ左サイドゴールにトライ(ゴール失敗)し「38-12」とするが反撃はここまで。朝日大は早大に果敢に攻め込むも早大の厚いディフェンスを突破できず、対する早大は早くテンポ良いボール展開で、その後5トライ4ゴールを奪い結果「71-12」と早稲田大が勝利し勝ち点(6点)を獲得した。

残念ながら早稲田大はアドバンテージポイント(3点)を持つ東海大が本日2勝を挙げたため次節勝利しても総勝ち点で東海大に届かずファイナル出場は難しいが、両チーム共に第3戦(12月27日)、朝日大は天理大(パロマ瑞穂ラグビー場)、早稲田大は東海大(江戸川区陸上競技場)での試合では、是非、応援するファンを魅了するゲームを期待したい。(佐藤克則)


 ■朝日大学

吉川充監督

「早稲田大相手に秩父宮で多くの観客の中試合ができたことは素直に嬉しいと思います。しかし、今日の試合内容については残念に思います。前半は全くダメでしたが、後半にはトライも2つ取れたことは良かったと思います。トータルマネジメント、特にコーチングの部分で見直しが必要と思いました。チームとしてやらなければいけないことが、少しはやれるようになってきました。」

──前半はスクラムでは押していることもありながら、ノッコンなどでチャンスにならなかったと思いますが?

「早稲田大相手なので力の差があることは明らかですが、アップセットをおこすためにはミスはタブーです。それでもミスをしてしまうのは準備不足だと思います。ひとつひとつのパズルを積み重ねて、ロースコアの接戦に持ち込みたいというプランでしたが、ボールを持ち込んでもフェイズを重ねていくと早大に取られてしまうというのは、早大のうまさだと思います。」

坂口卓也主将

「今日の試合にはディフェンスをしっかりやろうと臨みました。しかし、タックルミスが多く出て、早稲田大にボールをよく動かされて翻弄されました。ディフェンスの甘さが出たところを付け込まれたと思います。後半の入りはよく、前へ前へとプレーでき、トライを取れてよかったと思います。試合で出来たことと、出来なかったこととの差が大きいと感じました。」

──早稲田大の名前に対して気持ちは負けていませんでしたか?

「2年前から大学選手権のセカンドステージで戦うことができて、それ以降は春・夏のオープン戦では関東・関西の1部のチームとの試合を多く組んできましたので特に名前負けは感じません。今日も100%勝つつもりで試合に臨んだのですが・・・」

asahi


早稲田大学

後藤禎和監督

「先週の対天理大戦を落として、決勝トーナメント進出は厳しい状況になっていますが、まだ、可能性は残っているので、今日、いい内容で勝てて良かったと思います。次の東海大戦をしっかり戦いたいと思います。朝日大のFWのタテ攻撃に対してのディフェンスについては不満が残ります。しかし、後半は選手も肩の力が抜けたのか、いい形になることができました」

岡田一平主将

「初戦の天理大戦に負けて、今日の試合は勝つことだけでなく、ボーナスポイントを含めて得点も多くとることを課題にしましたが、それができました。前半は肩に力が入りすぎたのか、ボールをポロポロすることが多かったのですが、後半はボールセキュリティがしっかりできて、ボールゲームとしての質が上がったと思います。次の東海大戦では、これを試合開始からやらなければいけないと思います」

waseda