マッチリポート 「第63回 全国地区対抗大学ラグビーフットボール大会」
大阪工業大学 15-43 東京学芸大学
【1回戦 2014年1月2日(木)/愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場】
強い西日が降り注ぎ、弱風のコンディションの中、東京学芸大学キックオフで試合が開始された。メンバー紹介のアナウンスも終わらない3分、東京学芸大学が相手陣中盤中央からのラックを14番WTB谷口が右サイドを駆け抜けトライ、5-0と早々にゲームが動いた。対する大阪工業大学も直後の5分、15番FB宿利が中央にトライ、ゴールも決まり7-5と対抗した。その後は双方攻め込みながらもペナルルティや細かいハンドリングエラーでチャンスを生かせない。ゲームが膠着するかと思われた11分、大阪工業大学10番SO近藤がPGを決め、10-5とリードを広げた。その後はゲーム直後同様、ペナルティや細かいハンドリングエラーで一進一退の攻防が続いた。東京学芸大学のスクラムがやや劣勢と感じられたが18分、東京学芸大学の相手陣5mのスクラムが安定し、8番No.8柏戸がサイドアタック、そのまま前進しトライ、ゴールも決まり12-10と逆転に成功した。引き締まったゲームは大阪工業大学の攻撃の機会が多く持つが、東京学芸大学の防御が押し返す展開となった。攻撃の機会を取り戻した東京学芸大学が32分、相手陣5mからのラインアウトモールで前進、最後は2番HO熊谷が押し込みトライ、ゴールも決まり19-10とリードを広げた。さらに35分、同じような展開から地域を進めた東京学芸大学がラインアウトモールを押し込み、最後は1番PR坂詰が飛び込みトライ、ゴールも決まり26-10とし前半が終了した。

後半は大阪工業大学が、フラットな効果的なパスで前進する攻撃からスタートした。対抗して東京学芸大学も10番SO川村の巧みなゲームメイクからチャンスを広げた。そのチャンスメイクから7分、10番SO川村のキックパスを14番WTB谷口が受けてそのままトライ、31-10と後半最初のスコアを東京学芸大学が挙げた。風上にたった東京学芸大学がキックを効果的に使い、地域を効果的に前進してゲームを支配した。対する大阪工業大学は13分、FWの細かいパスから前進、BKもライン参加から大きく前進、最後は13番CTB堀部が左隅に飛び込みトライ、15-31と反撃。それでも東京学芸大学は直後の17分7番FL田島が右隅にトライ、36-15と終止ゲームを支配した。さらに28分3番PR大橋のトライ、43-15とすると、大阪工業大学の攻撃を寸断して、ゲームが終了した。特に後半、東京学芸大学の地域の前進のための効果的な戦術が際立ったゲームであった。

(早坂一成)