関西学院大学 50-0 朝日大学【セカンドステージ 2013年12月22日(日) /愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場 】 快晴のもと、朝日大学のキックオフで試合が開始された。強い風上に立つ関西学院大学が序盤から積極的に攻撃を仕掛ける。開始早々朝日大学のミスからWTBに展開し先制トライを奪う。朝日大学は少ないチャンスを活かそうと自陣から積極的に攻撃を仕掛けるが、関西学院のDFに阻まれ、なかなか前進することができない。一方、関西学院も長くボールを保持するがミスもありこう着状態となる。そのような展開から26分に関西学院が大外を破り追加点を奪い10対0とリードを広げる。前半終了間際に朝日大学はFW戦を挑み、関西学院大学ゴール直前に迫るが関西学院大学も簡単にはゴールラインを許さない。見応えある攻防から後半40分、関西学院大学がノットリリースザボールを奪い10対0のまま前半を折り返した。 後半に入り、風上に立った逆転を狙う朝日大学は、キックを中心に関西学院大学陣への侵入を狙うが、逆に関西学院大学はバックスリーの好判断からカウンターを仕掛けて攻撃権を保持し続ける。FWとBKが一体に攻撃を仕掛ける関西学院大学は7分、13分、23分、28分に連続トライを奪い38対0とリードを広げる。対する朝日大学もFWを中心に密集サイドを繰り返し攻撃するが得点の糸口が掴めない。さらに攻撃を緩めない関西学院大学はBKの華麗な展開から大きく前進し、得点を伸ばす。最後まであきらめない朝日大学は渾身の攻撃を仕掛けるが、接点の強さで上回る関西学院大学の堅守が際立ち、最終スコアは50対0となった。 (中本光彦) 関西学院大学の野中監督(左)と畑中キャプテン 関西学院大学 ○野中孝介監督 「本日はありがとうございました。今日で最後の試合ということで、1年間やってきたブレイクダウンにフォーカスをあてて今週の練習はやってきた。前半開始早々に簡単にトライをとることができたので、プレーが軽くなってしまった。ハーフタイムでその点を修正したことが、大差につながった。ディフェンスでも完封できてよかった」 ──前半早々に簡単にとれたことが、後に悪い影響を与えた? 「フェーズを重ねることを意識して試合に入っていったが、簡単にとれたことで気持ちの浮き沈みがあったと思う」 ──来年に向けての課題は? 「帝京とやってフィジカル面は通用しなかったが、ブレイクダウンでは通用した。フィジカル面での向上とどん欲に成長しようという意識が課題である」 ──3大会ぶりの勝利についての感想は? 「一つ勝てたことは誇れるし、来年につながる大きな勝利だと思う。忘れずに今後につなげていきたい」 ○畑中啓吾キャプテン 「本日はありがとうございました。勝っても負けても最後であったが、モチベーションの上げ方が難しく、それが前半の軽いプレーにつながり、歯がゆかった。後半は一人一人が前へいくという、固いプレーでいい展開ができるようになり、来年にもつながるいい試合になった。後輩にはがんばってもらいたい」 ──3大会ぶりの勝利についての感想は? 「今年は今年という意識が強い。しかし、勝ててよかった。来年はもっと勝ってほしい」 朝日大学の吉川監督と磯谷キャプテン 朝日大学 ○吉川充監督 「本日はありがとうございました。セカンドステージの3試合を東海地区代表としてしっかりと戦えた。勝利をあげることができなかったが、朝日大学の歴史にとって勝ちに等しい。後輩たちにも足跡は残せたので、またこの場に戻ってきたい」 ──3試合戦ってみて、力はすべて出せたか? 「全部出し切れた。何が足りないかもよく分かった」 ──足りないところとは? 「勝つ要素が足りなかった。基礎的な部分が足りなかった」 ○磯谷洸輔キャプテン 「初めてのセカンドステージということで、楽しみと不安の両方があった。全敗ではあったが、価値ある内容であった。チームにとって、今後の後輩の糧になればいい」 ──楽しんだ部分と不安だった部分を具体的にあげると? 「初めてのセカンドステージで強豪とやれる楽しみと徹底的にやりこめられてしまうのではないかという不安の両面があった」 ──実際にやってみてどうだったか? 「自分たちのやりたいことができたときは楽しかった。相手にやられたときは自分たちの弱さが分かった」 ──後輩に伝えたいことは? 「基礎がないと上ではやれないということを伝えたい」 ──前半と後半で相手に変化があったことは? 「フィジカル面での差が後半に出てしまったことが大きい」