秩父宮、相模原、熊谷、花園で8試合
東海—天理、明治—流経大の大一番も

20日、全国4会場で第52回 全国大学ラグビーフットボール選手権大会セカンドステージ第2戦計8試合が行われる。


<プールA>

  • 中央大(7)−法政大(0)=12:00 愛知・パロマ瑞穂ラグビー場
  • 帝京大(9)−関西大(0)=14:00 茨城・ケーズデンキスタジアム水戸
  • ※()内は第1戦終了時点での勝ち点(以下同)

第1戦でファーストステージを勝ち上がった法政大を寄せ付けず、66−7で大勝。好スタートを切った大学7連覇を目指す帝京大は今節では関西大学Aリーグ4位の関西大と対戦する。
岩出雅之監督、HO坂手淳史主将ともに、タックルやブレイクダウンの精度など、初戦のパフォーマンスには満足していないようだが、実戦を重ねながら修正能力が高い点も帝京大が王者に君臨し続けられる要因のひとつであることも間違いないところ。

47大会ぶりの大学選手権出場を果たした関西大としては第1戦で中央大を苦しめた、ひたむきなタックルで王者の連続攻撃を分断しながら、自分たちのリズムをつくっていきたいところだろう。

中央大—法政大の一戦は関東大学リーグ戦1部同士の対戦。
9月13日の同リーグでの対戦では26—13で中央大が勝利を収めているが、3ヶ月以上前の対戦だけに、あまり参考にないかもしれない。
ともにU20日本代表などで活躍した下級生が主力としてプレーするだけに、シーズンが深まった状況での再戦でどちらのチーム力が高まっているか注目される。


<プールB>

  • 早稲田大(1)—朝日大(0)=11:40 東京・秩父宮ラグビー場
  • 東海大(9)−天理大(7)=14:00 東京・秩父宮ラグビー場

初戦で天理大(関西大学Aリーグ2位)に10−14で逆転負けした早稲田大(関東大学対抗戦A4位枠)。
CTB岡田一平主将は天理大後、「プレッシャーがあった」と語ったが、朝日大(東海・北陸・中国・四国代表)戦では開き直って早稲田らしい継続ラグビーを取り戻したいところ。
4強に勝ち残るのは至難な状況だが、可能性を残すためにも4トライ以上をとっての勝利は絶対命題となる。
東海大(関東大学リーグ戦1部1位)には7—66と完敗した朝日大だが、大学トップレベルとの対戦経験を生かし、早稲田大からの金星を狙う。

東海大−天理大はまさに大一番。
大学屈指のFW陣を誇る東海大に対して、天理大としては早稲田戦で見せたような、しっかりとした組織ディフェンスをベースにした全員ラグビーでロースコアの勝負に持ち込みたいところだ。


<プールC>

  • 大東文化大(6)−慶應義塾大(0)=12:00 埼玉・熊谷ラグビー場
  • 同志社大(9)−筑波大(1)=14:00 大阪・東大阪市花園ラグビー場

昨季の準優勝チームを倒して勢いに乗る大東文化大(関東大学リーグ戦1部4位)は慶應義塾大(関東大学対抗戦A5位枠)と対戦。
勢いでは大東文化大に分があるが、慶應の復活はあるのか。
インパクト抜群のファカタヴァ兄弟(LOタラウ、NO8アマト)、WTBラトゥ クルーガーといった大東文化大の外国人勢がボールを持ってどんどん前に行くいようだと、一方的な展開になる可能性もある。
慶應義塾大は健闘のためには魂のタックルが絶対条件となる。

「入りの10分で機先を制する」(山神孝志監督)
その言葉どおりに前半14分までに3トライを重ねて慶應義塾大に快勝した同志社大は関西に戻って筑波大を迎える。
「FWとBKが一体になるラグビー」(PR才田智主将)という同志社大のバランスのいいアタックを筑波大が持ち前のディフェンス力を取り戻して止められるか。
同志社大の松井千士、筑波大の福岡堅樹という7人制、15人制日本代表のエースランナー対決も楽しみだ。

10年ぶりの4強を目指す同大のエースWTB松井は筑波大WTB福岡との対面対決を制することができるか

10年ぶりの4強を目指す同大のエースWTB松井は筑波大WTB福岡との対面対決を制することができるか
photo by Kenji Demura

筑波大をパワーでねじ伏せた大東文化大の快進撃は続くのか?

筑波大をパワーでねじ伏せた大東文化大の快進撃は続くのか?
photo by Kenji Demura


<プールD>

  • 立命館大(1)−京都産業大(0)=大阪・東大阪市花園ラグビー場
  • 明治大(8)—流通経済大学(8)=14:00 神奈川・相模原ギオンスタジアム)

グループDでも第1戦を終えて勝ち点8で並ぶ明治大(関東大学対抗戦A2位枠)と流通経済大学(関東大学リーグ戦1部2位)が直接対決する大一番を迎える。

HO中村駿太主将が率いるFW陣のまとまりではここ数年で一番と言っていい明治大は第1戦でも京都産業大を53—14で、CTB梶村祐介、WTB成田秀平、FB田村熙などBKにもタレントが揃っていてバランスはいい。

一方、第1戦の立命館大戦では前半7—24と大きくリードされた状況から後半4トライを重ねて38—30で逆転勝ちを収めた流通経済大学だが、大一番を制するためには試合の入りも重要になる。
7人制日本代表CTB合谷和弘、FB桑江健一郎、LOタウムア・ナエアタ、NO8ジョージ・リサレといったインパクトプレーヤーの出来も鍵となりそうだ。

text by Kenji Demura