強力FW対決を制するのは明治大か?東海大か?
勢いに乗る大東文化大は王者・帝京大討ちを狙う
1月2日、東京・秩父宮ラグビー場で第52回全国大学ラグビーフットボール選手権大会ファイナルステージ準決勝2試合が行われる。
12月13日から3週に渡って熱戦が繰り広げられた同セカンドステージを勝ち抜いたのは4年連続で関東勢4大学。
明治大(関東大学対抗戦A2位枠)−東海大(関東大学リーグ戦1部1位)、帝京大(関東大学対抗戦A1位枠)−大東文化大(関東大学リーグ戦1部4位)の対戦カードで、決勝進出を賭けて争われる。
<明治大−東海大=12:20>
共に強力FWのセットプレーをベースに、攻守に隙のないラグビーを披露して、セカンドステージでは東海大が朝日大、天理大、早稲田大を、一方の明治大も京都産業大、流通経済大、立命館大を、余裕を持って退けた。
双方ともにBK にも多くのU20日本代表が顔を揃えるなど、決してFWだけのチームではないが、BKの決定力を生かすためにも、まずは強力FWがセットプレーやコンタクトエリアの攻防で優位に立てるかが一番のポイントになることは間違いないだろう。
「過去の負を取り払っての正月越え」(丹羽政彦監督)を果たした明治大にとっては、5年ぶりとなる準決勝の舞台。
一方の東海大は昨年、3年前と準決勝で惜敗して、決勝には進めず、悔しい思いをしている。
東海大にとっては6年ぶり、明治大にとっては実に17年ぶりの決勝進出を目指す。
5年ぶりに正月越えを果たした明治大は東海大との強力FW対決を制することができるか
photo by Kenji Demura
<帝京大−大東文化大=14:10>
大学選手権7連覇を目指す帝京大にとって関東大学対抗戦最終戦での筑波大に対する敗戦はチームを引き締める効果があったようだ。
大学選手権セカンドステージでは法政大、関西大、中央大に対して、3試合で総得失点差がなんと229という圧勝ぶりで9年連続となる大学ベスト4入りを決めた。
しかも、セカンドステージ最終戦の対中央大戦では開始1分にモールからHO坂手淳史主将が中央大インゴールで押さえたのを皮切りに、なんと計17トライを重ねて105 –0で圧勝。
中央大も前に出るDFで抵抗していただけに、FW、BK問わず、どんな状況からでもアタックを組み立てられる能力の高さはまさに超大学級であることを印象づけた。
不安があるとすれば、その中央大戦でHO坂手主将が左手を痛めて準決勝でプレーできないことだが、代わって2番をつける堀越康介もU20日本代表で主将を務めるなど、十分な経験を誇り、実際に中央大戦でも前半20分から途中出場したが、全くと言っていいほど坂手主将と遜色ないプレーぶりを見せた。
7連覇を狙う帝京大は大東文化大の挑戦を受ける(写真はセカンドステージ中央大戦で6トライのWTB竹山)
photo by Kenji Demura
一方、大学選手権に入ってから最も勢いに乗っているのが大東文化大だろう。
LO長谷川崚太、LOタラウ、NO8アマトのファカタヴァ兄弟、CTB/WTBラトゥ クルーガーといった強力なインパクトプレーヤーの前に出る力を原動力に、昨季の準優勝チーム筑波大、慶應義塾大学、関西チャンピオンの同志社大を撃破。
帝京大の岩出雅之監督をして「クロスゲームを勝ち上がったということは、淡白な大東大ではなく、いい大東大として勝ち上がってきた」という状態で16年ぶりとなる準決勝の場で王者討ちを狙う。
LO長谷川などインパクトプレーヤーが牽引して勢いに乗る大東大は帝京大を追い詰められるか
photo by Kenji Demura
text by Kenji Demura