前半序盤は明治ペース。大阪体育ゴール前にて、何度もスクラムで挑む明治に対し、こらえきれずコラプシングをおかす大阪体育。8分サイドアタックから、明治NO8杉本トライ(G成功0-7)。13分大阪体育もSH金が明治ゴール前20m付近から抜け出し、WTB平野へロングパス、そのままトライ(G成功7-7)。FWで優位に立つ明治は、FWに固執せず積極的にBKへ展開するも、大阪体育粘りのディフェンスに苦しみ、得点に結びつかない。33分大阪体育ゴール前正面5mのスクラムからそのまま押し込みNO8杉本トライ(G成功7-14)。37分明治ゴール前からのルーズボールを明治がBK展開するも、パスミスしたボールを大阪体育CTB大川が抑えトライ(G成功14-14)。持ち味を出している両チームだが、要所でミスを重ねるゲーム展開で前半終了。

後半も一進一退だったが、肝心のところでノックオン等のミスを重ね、波に乗りきれない明治に対し、接点でのディフェンスに活路を開きたい大阪体育に流れが来た後半26分、明治ゴール直前ラインアウトから中央付近でラック形成、SH9金→CTB大川トライ(G成功21-14)。FWの足が明らかに止まってきた両チームだが、FWとBKの動きが噛み合ってきた大阪体育は、39分明治ゴール前右中間ラックからのこぼれ球を右へ展開、WTB平野トライ(G成功28-14)。細かいミスは目立ったものの、積極的に"前へ"攻撃する明治と、"力いっぱい"ディフェンスした大阪体育の見応えのあるゲームだった。

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藤田ヘッドコーチ(右)、日和佐キャプテン
藤田ヘッドコーチ(右)、日和佐キャプテン

 

大阪体育大学 28-14 明治大学(12月24日)

◎明治大学
○藤田剛ヘッドコーチ
「後半、FWの優勢を生かしながらも攻めきれなかった。プレーヤーは精一杯戦ったと思う。大阪体育のプレッシャーと執拗なディフェンスにやられ、思うように敵陣でプレーできなかった。
(次年度のコンセプトについて訊かれ)来年もFWにこだわったスタイルを変えるつもりはない。今日の敗戦でコンセプトを変えれば、プレーヤーに戸惑いが生じる。今年のプレーを反省し、精度を上げるのみである。具体的には、展開時のBKのディフェンス、セットプレーからの強化を感じている。
(今シーズンの総括として)日和佐キャプテンを中心に、"前へ"を追求した1年だった。伝統をつなげ、来季はより進化した明治ラグビーをご披露したい」

○日和佐豊キャプテン
「要所で浮き足だってしまい、ゴール前では押し切れなかった。後輩達には頑張ってほしいと願うばかりだ。
(今シーズンの総括として)何も振り返ることなく"前へ"突き進んだシーズンだった。今日のゲームも自分なりに実践したつもりである」

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坂田監督(左)、平瀬キャプテン
坂田監督(左)、平瀬キャプテン

 

◎大阪体育大学
○坂田好弘監督
「学生諸君にありがとうと言いたい。今季の目標であった"関西リーグ優勝"と"国立"という夢が両方叶った。力いっぱい戦うことが"体大"のスタイルであり、それを貫いたプレーヤーに感謝する。
(京都産業との2校ベスト4進出について)低迷する関西学生ラグビー界と言われて久しかったが、確実に切磋琢磨し、結果レヴェルアップにつながっていることを示すことができた。(関東志向の強い)関西の有力高校プレーヤー諸君に対しても、いいアピールになったのではないか。
(劣勢が予想されたFWについて)やられたら仕方ない、と開き直ったことが好結果につながった。しかし前半序盤のスクラムはしんどかった(笑)。力勝負でも引けをとらなかったのではないか。向かっていく姿勢が最後まで貫けたことに満足している」

○平瀬健志キャプテン
「FW勝負はもちろん、BKも低く突き刺さるタックルを強く意識したが、前半は受けに回ることが多かった。後半はFWが踏ん張り、BKもここぞという場面で粘り強くディフェンスした。国立(ベスト4)が第一目標だったので、本当にうれしい。
(京都産業とのベスト4アベック進出について)関西ラグビーの復興を願って、関西の大学に進学した。同じ志だった小西(京都産業キャプテン・東海大仰星高の同級生)と一緒に国立の舞台に立てることはうれしいの一言だ」

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